保護者に“ベテラン教師”と信頼を与えていた裏で、教室では思わず目を覆いたくなるような言動を繰り返していた教諭に怒りの声があがる。この小学校に子供を通わせている母親はこう話す。
「授業が思い通りに進まず、スケジュールが遅れていたそうです。それに先生がイライラを募らせていたという話を聞いています。ベテランで先々のスケジュールをしっかりと決めていたのでしょう。ただ、小2の子供は元気いっぱいで落ち着きがない子も少なくない。それが自分の思い通りに進まないからといって無視したり、ましてやクラスメイトにもいじめの同調をさせることの理由にはなりません。医師でもないのに“発達障害ではないか”と言ったと報道で知り、唖然としました」
2011年、滋賀県大津市で当時中学生だった男子生徒がいじめを苦にして自ら命を絶つという痛ましい事件が起きている。野洲市も「人権尊重のまち」を宣言し、市役所には大きなモニュメントが設置されている。そうした姿勢を謳っているにもかかわらず、この小学校では今年2月にも別のクラスで臨時講師が別の児童をアニメのキャラクターに例え、同級生がからかういじめ行為に発展したとして担任を交代させている。理念を形骸化したいじめが続くことに、別の保護者からは「全学年の保護者を対象にした9月の説明会では、問題のあった先生の担任を外したという話しか聞かされていなかった」と学校への不信感を募らす声も聞こえてくる。