岸田氏は山際氏を内閣に残してきた(写真/JMPA)

岸田氏は山際氏を内閣に残してきた(写真/JMPA)

 旧山崎派が石原派に代替わりした際には甘利氏に従って派閥を離脱。その後、甘利氏が麻生派に迎えられると山際氏も一緒に麻生派入り(2017年)した。

 山際氏は政治キャリアの中で岸田首相との接点はほとんどなかったが、昨年の自民党総裁選で甘利氏がいち早く岸田支持を表明して選対顧問に就任すると、山際氏も岸田氏の推薦人に名を連ね、岸田内閣発足の論功行賞で甘利氏が幹事長に起用されると、山際氏も経済再生相として念願の初入閣を果たした。岸田側近が言う。

「山際氏を経済再生相に強く推薦したのは総理の後見人ともいえる麻生(太郎)さんと甘利さん。岸田内閣の経済政策を麻生派が主導する狙いがあった。内閣改造でも、総理は麻生さんの顔色をうかがって山際氏を交代させることができなかった」

 山際氏の“親分”の甘利氏は昨年の総選挙で過去の政治資金問題を批判されて小選挙区で落選(比例で復活当選)した。そして幹事長就任1か月で辞任に追い込まれたうえ、安倍氏の国会追悼演説をめぐっても、自民党は一度は甘利氏に内定したが、批判を浴びて追悼演説を延期。最終的に野田佳彦・元首相に差し替えられた。

 岸田首相が会長を務める宏池会からは、「甘利さんの件といい、国民の怒りを買った山際大臣の嘘つきぶりといい、総理は麻生派に足を引っぱられている」という恨み言が聞こえてくる。

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