「ヨガの母」「宇宙の母」という意味を持つ「ヨグマタ」。ヨガのマスターとして与えられた尊称を持つ相川圭子さんが読者のお悩みに答える、週刊ポストでの人生相談連載。第24回目の相談はこちら──。
Q:先日、恩師の葬儀に参列しました。92歳の大往生でした。新入社員時代の上司で、仕事のいろはから社会人のたしなみまで親切に教えてくれ、結婚の際には仲人も引き受けてもらった人でした。葬儀からの帰路、「自分は恩師のように人に何かを与えることができたのか」という思いが頭をよぎりました。これからでも遅くないと思いつつ、今は会社も退職した身。何かできることはありますでしょうか?(70歳、無職)
瞑想と亡き師への感謝の祈りを捧げることで周囲の意識を進化させる存在に成長できます
A:自分は恩師のように人に何かを与えられたか、これからどう生きるべきか、内省しているのですね。
古来よりインドでは生き方の指針として人生を4つに区切る「四住期」の考え方があります。「学生期」「家住期」「林住期」と進み、70代は締めくくりの「遊行期」。人生の最期へ向けて生涯瞑想と祈りを行ない、慈愛の人となり、周囲を潤して功徳を積む時期とされます。まさにあなたが追い求める生き様とも重なる、終末のあり方です。
死へ向かって人間は段階的に成長します。遊行期は人格を高める時期です。人は体と魂で構成されています。創造の源につながっています。誰もそれに気づかず、心を曇らせて生きています。瞑想でその心を浄めて魂に向き合います。やがて自分を支えてくれる目に見えない存在に気付き、感謝できるようになる。亡き師にも感謝の祈りを捧げるといいでしょう。
私にも人生を変えてくれた、大切な師がいます。「ハリババジ」と崇められたヒマラヤ大聖者で、かつて私を悟りへ導いてくださいました。その後、深い瞑想修行をして究極のサマディを成就しました。その結果、世界の平和と人々を真の幸せに導くこの道が拓けました。
今私はハリババジの恩恵をみなさんにシェアして、ヒマラヤシッダー瞑想秘法を伝授しています。瞑想で心身を浄めて意識が覚醒します。やがて利己的な心が浄化され、慈愛の人になることができます。瞑想を通じて、幸せを伝播させる生き方に目覚める人もいます。
あなたにとって気づきを得た今が、新しい生き方を求める絶好の機会です。これからでも遅くはありません。瞑想と祈りで心を成長させ、あなた自身が純粋なよい波動の人となり、まわりの意識を進化させる存在となれるように。
それが喜びや安らぎを周囲へ与える生き方です。どうか、これからの人生で根源からの豊かさを伝える人になってください。
【プロフィール】
相川圭子(あいかわ・けいこ)/女性で史上初めて「究極のサマディ(悟り)」に達した、現在世界で会える唯一のヒマラヤ大聖者。5000年の伝統をもつヒマラヤ秘教の正統な継承者で、2007年にはインドスピリチュアル協会から最高の聖者の称号「マハ・マンダレシュワル」を授かる。2016、17年には国連本部で主賓として平和のスピーチも行なった。TBSラジオ『相川圭子 幸せへのメッセージ』にレギュラー出演中。著書は累計100万部を超える。
協力:サイエンス・オブ・エンライトメント https://www.science.ne.jp/
※週刊ポスト2025年6月27日・7月4日号