敗北の決まった瞬間、呆然と佇む日本代表のメンバー。最後のキッカーでキャプテンのDF吉田麻也(左から2人目)は「3本外したらさすがにきつい」と唇を噛んだ(写真/共同通信社)
逸材ばかりの次世代選手たちと“森保マジック”の化学反応が起きれば、さらに日本は強くなるはずだ。釜本氏も森保監督続投を支持する。
「今回は森保監督が決めた戦術を選手が着実に実行し、総合力で1次リーグを突破した。組織力をベースに個々の力を上乗せする森保サッカーの方向性は間違っていない。今大会の反省も踏まえて彼が続投すれば、チームはさらに伸びるでしょう」
“歴代最強”とも称される現チームを超える──そうなると4年後のW杯でさらなる躍進を期待してしまう。
過去のW杯でも、今回の日本のように大会期間中に急成長したチームがあった。財徳氏が語る。
「今大会で日本が敗れたクロアチアは、2010年の南アフリカ大会ではヨーロッパ予選すら勝ち抜けず、2014年のブラジル大会も1次リーグで敗れた。
ところが2018年のロシア大会では快進撃を見せ、決勝まで勝ち進み、準優勝を遂げた。日本もこれまでの経験を活かして準備を重ねれば、急激な成長は夢じゃない。4年後に優勝を勝ち取る可能性はゼロではないでしょう」
これまで今大会を含めて4度阻まれたベスト8の壁を一気に突破し、頂点に上り詰めることは不可能ではないのだ。
※週刊ポスト2022年12月23日号