国内

新型コロナワクチン接種回数「世界最多」の日本 なぜ感染者数が最多になったのか

(写真/GettyImages)

日本のワクチン接種回数「世界最多」(写真/GettyImages)

 当初、感染予防とされていた新型コロナのワクチンの効果は、いつの間にか重症化予防にすり替わっていた。そして、いまでは「接種すればするほど感染する」という「悲劇」が起きているという。ワクチンの現状に迫る──。(前後編の前編)

 新型コロナウイルスの感染者が国内で初めて確認されてから3年。多くの国で新型コロナは「過去」になったが、日本は「現在進行形」で感染拡大が続く。なぜ、日本ではコロナ禍が終わらないのか──その謎を解くカギが「ワクチン」だ。日本は「ワクチンの接種回数」と「感染者数」がともに世界最多の国であることを忘れてはならない。

 英オックスフォード大学が各国のデータをまとめて公表している「Our World in Data」によると、日本の人口100人あたりの追加接種回数は断トツで、135.9人。これは1月18日現在で追加接種されたワクチンの総回数を総人口で割って導き出され、1人が1回以上接種している計算になる。また、1月12日時点でオミクロン株対応ワクチンの接種率が37.5%となり、G7の中でトップだ。

 本来、接種が進めば感染はストップするはず。だがWHO(世界保健機関)がまとめた統計では、日本は週間感染者数が2022年11月から10週連続で世界最多を記録。今年に入ってからも1月11日までの1週間は118万232人で、2位のアメリカ(46万2944人)と2倍以上の差がある。なぜ、世界で最もワクチンを打っている日本が世界で最も新型コロナに感染するのか。

「ずばり、ワクチンを打てば打つほど新型コロナにかかりやすくなるからです」

 そう話すのは名古屋大学名誉教授で医師の小島勢二さんだ。

「アメリカの『疾病対策予防センター』の研究者が33万人を調査したところ、未接種、2回、3回、4回とワクチンの接種回数が増えると、感染率が29%、33%、38%、41%と高くなり、ワクチンを打つほど新型コロナにかかりやすくなることを示しました。実際、現時点で感染が増加しているのは、ワクチン接種を続けている一部の国だけです」(小島さん)

 国内にも同様のデータがある。昨年9月7日に開催された厚生労働省のアドバイザリーボードの資料でも未接種より2回目接種済み、3回目接種済みの方が新規陽性者数の多い年代が続出した(8月22〜28日の期間、別表)。特に「65〜69才」の10万人あたりの新規陽性者数は未接種が194.9人、2回目接種が584.7人と3倍近い差となった。

関連記事

トピックス

高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
阿部なつき(C)Go Nagai/Dynamic Planning‐DMM
“令和の峰不二子”こと9頭身グラドル・阿部なつき「リアル・キューティーハニー」に挑戦の心境語る 「明るくて素直でポジティブなところと、お尻が小さめなところが似てるかも」
週刊ポスト
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン