高い日本のPFAS指針値
「PFASは煮沸しても残留します。より影響が大きいと考えられる乳幼児のミルクは、信頼できるブランドのペットボトルの水を使う方がいいです」
とはいえ、口にする飲用水をすべてペットボトルにするのは現実的ではない。
「PFASの除去ができることが確認されている浄水器があります。活性炭、逆浸透膜、イオン交換樹脂の3種類です。ただし、カートリッジの交換などを適切に行う必要があります。活性炭の場合、使い続けると飽和し、活性炭から浄水にPFASが逆流することになります」
風呂やうがいなどで使う水は大丈夫なのか。
「皮膚から入る分は微量で問題にならないと考えていいです」(原田さん)
飲み水以外にも、気をつけるべきPFAS含有物がある。
「ファンデーションや日焼け止めなどの化粧品類には水の10万倍ほどのPFASが含まれるものがあり、皮膚から体内に浸透すると考えられます。成分表示の中にフッ素を意味する『フルオロ』という単語を含む名称があるものは避けた方がよいでしょう。また、テフロン樹脂製のデンタルフロスを使っている人は体内濃度が高いという研究もあります」(植田さん)
未知の部分も多いPFAS。あなたの家にも入ってくると考え、できる限りの自衛をしたい。
※女性セブン2023年3月16日号
暫定指針値を超える地域全国MAP