いまも残る保見死刑囚の自宅
保見死刑囚が事件まで住んでいた自宅は、今もそのまま残っている。金峰地区のシンボルでもある金峰神社の目の前に位置することから、地域を訪れる人々は、必ずこの自宅前を行き交う。金峰地区は、事件の爪痕を残しながら、静かに変化を続けてきた。
「違う世界をね、見て欲しいんよ。金峰というのは事件があったけど、素晴らしい景色があり、いろんな体験ができる。そういう場所を作りたくて12年間やってるけども、3年前ぐらいから、ようやくそういう人が増えてきたと実感しとる」
遠く離れた場所からネット越しに金峰地区を見る世間の好奇心は、事件当時のままで止まっていても、住んでいるかたがたの時計は進む。たしかに、今の金峰には違う世界があった。