医学界や製薬会社の都合で推奨される薬もあるのが現実だという。
「例えばコレステロールを下げるスタチン系薬は動脈硬化を防ぐのが目的ですが、女性は閉経後にコレステロール値が上がりやすい。にもかかわらず、心筋梗塞のリスクが低い女性にも処方されていることがあります。多くの医師が減薬候補の代表として挙げています」
鳥集氏は、日本人が「専門医にかかるべきだ」と思い込み過ぎていると指摘する。
「病気ごとに専門医にかかると多剤併用になったり、同じような作用の薬を重複して出されがちです。それを防ぐには一番信頼できる医師をかかりつけにして、薬の優先順位をつけてもらい、優先度の低いものから減らしていくことが大切。私の本が最終的に“薬ゼロ”で健康寿命を延ばすきっかけになれば幸いです」
※週刊ポスト2023年3月31日号