2009年、大泉学園駅の発車メロディがアニメ映画『銀河鉄道999』となり、記念イベントに出席した松本零士先生とタケカワさん

2009年、大泉学園駅の発車メロディがアニメ映画『銀河鉄道999』となり、記念イベントに出席した松本零士先生とタケカワさん

「背に腹はかえられず、『キタキツネ物語』は慣れなくて苦しみましたけど、日本語で歌いました。そしたら、日本テレビからドラマ『西遊記』の話が来たんです。最初はBGMだけの依頼でしたが、主題歌に変わり、最終的には『日本語で歌ってほしい』というオファーになりました。僕らはお金がなかったので『西遊記』のBGMと主題歌の制作費をすべて継ぎ込んで、ゴダイゴのアルバムを作ったんです。 “この『ガンダーラ』が売れなければ、終わり(解散)にするしかない” できることはすべてやろうと話していました」

 アーティスト生命を賭けて挑んだ『ガンダーラ』はゴダイゴ最多となる160万枚(シングル盤)を売り上げた。トップアーティストとなり、テレビ出演も増えた。

「テレビに出してもらえるのはありがたかったのですが、スタッフから僕は『いつも目つきが悪いから』と指摘されて、近眼だったんですけど、コンタクトにさせられました。それまでは髪も自分で切っていましたが、美容院にも行って身なりを整えて『ガンダーラ』の発売日を迎えました。そしたら本当にヒットしてくれたんですよ。奇跡が起きたと思いました」

 歌い続けてきたタケカワさんだったが、コロナ禍ではコンサート活動の休止を余儀なくされた。その時、自宅にある“宝の山”を再発見したという。

「コロナ禍では配信ライブしかできない時期があり、過去のデモテープをファンの方と聞いて、当時のお話なんかをしています。そうすると、自分でも忘れていた素敵な曲がたくさんあって、聞くと当時を思い出すんですよ。JASRACには約1000曲くらい僕の作った曲が登録してあり、自宅にも未発表の曲が2000曲ほど眠っています。作った曲はすべて宝物なので、今後も多くのファンの方に聞いていただきたいと思っています」

 古希を迎えたタケカワさんに今後のアーティスト人生について聞いてみた。

「ステージで拍手をもらいながら歌えるのは、最高だから辞められないですよ。もちろん具合が悪くなったりして、歌うことを辞めなくてはならなくなる時がくるかもしれないですけど、僕はできる限り歌い続けたい。うん、少々、具合が悪くなってもやってると思いますね」

【告知】

2023年5月3日(水・祝)
「タケカワユキヒデ 僕はSinger vol.8 -東京- with竹越かずゆき」
会場:KIWA TENNOZ(東京)
時間:〈昼〉open 14:30/start 14:30 〈夜〉open 16:30/start 17:00

2023年6月10日(土)
「タケカワユキヒデ 僕はSinger vol.8 -神戸- with舟山周」
会場:神戸煉瓦倉庫K-wave(兵庫)
時間:〈昼〉open 14:30/start 14:30 〈夜〉open 16:30/start 17:00

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