「SNSマフィア」とは、SNSを使って脅迫を繰り返す、暴露すると脅して(やめる)対価として金銭を得るような恐喝行為、詐欺商品を買わせるなどの違法行為を繰り返す集団のことを指し、その一部は暴力団と繋がっているとされている。
「警察では組織犯罪対策部やサイバー特別捜査隊など各セクションから捜査員を集めて、SNSマフィアを逮捕するための特別捜査チームが結成。ターゲットとして名前が挙がっているのがガーシー容疑者と関係があるとされるインフルエンサーのA。さらに驚異的なフォロワー数を誇るBの行動にも疑わしいところがあると見て注視を続けています」(前出・社会部記者)
「SNSマフィア」の特徴は、ガーシー容疑者に象徴されるように多くのフォロワーを扇動することに長けているところにある。フォロワーの多くは一般人であり、SNSを通じて犯罪者を崇拝するような構造になっていることも問題視されている。ガーシー事件をSNS時代の“新しい犯罪”であると警視庁は定義づけているということなのだ。
ガーシー事件を契機にSNSマフィアを一掃しようという動きが加速している。
【プロフィール】
赤石晋一郎(あかいし・しんいちろう)/「FRIDAY」「週刊文春」記者を経て2019年よりフリーに。近著に『韓国人、韓国を叱る 日韓歴史問題の新証言者たち』(小学館新書)、『完落ち 警視庁捜査一課「取調室」秘録』(文藝春秋)。『元文春記者チャンネル』をYouTubeにて配信中。
※週刊ポスト2023年5月5・12日号