2つの女性ホルモンの作用
ビタミンDは、鮭やさんま、しらすといった魚介類のほか、しいたけなどのきのこ類に多く含まれる。ビタミンKは緑黄色野菜や大豆製品に多く含まれている。「骨を丈夫にしよう」と思うなら、牛乳ばかり飲むよりも、いろいろな食品をバランスよく食べる方が効果的なのだ。そもそも日本人女性は、積極的に乳製品を摂らない方がいい場合もある。ダイエットカウンセラーで管理栄養士の伊達友美さんがアドバイスする。
「乳製品には確かにカルシウムが豊富ですが、摂りすぎるとコレステロール値を上げる恐れがあります。また日本人は乳糖不耐症の人も多く、体質的に乳製品が合わないこともあるため、過信して摂りすぎないようにしてほしい」
体に合わないものを無理して食べるよりも、屋外に出ることや体を動かすことが骨の健康につながる。
「ビタミンDは食品から摂ることもできますが、多くは体内のコレステロールからつくられ、紫外線を浴びることで活性化します。できれば、1日最低10分は太陽の光を浴びることをおすすめします。
また、骨はかかとに衝撃を与えることで強くなることがわかっています。バスケットボールやバレーボールなど、頻繁にジャンプするようなスポーツをしている人は、骨が強い傾向にある。
しかし、必ずしも激しいスポーツをしなければいけないわけではなく“歩くときにかかとを強めに地面に落とす”ことを意識するだけでも充分。さらに、食事のときにしっかりと噛みしめて食べるだけでも骨に刺激を与えることができるので、ガムを噛む習慣をつけるのもおすすめです」(平田さん・以下同)
更年期はまだ先だと思っている30〜40代の女性ほど、若いうちから“貯筋”と“貯骨”を心がけてほしいと、平田さんは言う。
「筋肉と骨が丈夫な人は、年を取ってからも間違いなく、そうでない人より健康でいられます。そのためには、若い頃からのこの2つの“貯金”が大切。間違っても『シンデレラ体重』など、めざしてはいけません」
※女性セブン2023年8月10日号
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