岸田首相の危機も救った。先の通常国会終盤、自民党と公明党は東京28区の候補者選びで対立、一時は公明党の連立離脱かという観測が流れるほど関係が極度に悪化した。
「森山さんは『連立政権に影響させるつもりはない』と火消しに回り、公明の石井啓一・幹事長、西田実仁・選対委員長と何度も接触して愛知と埼玉で自民党が公明党候補を支援することで説得した。そして6月27日には自ら自公の選挙協力に関する基本合意文書(東京以外の協力)を結んで関係修復を成し遂げた」(自民党国対幹部)
ほっとした岸田首相は6月30日に森山氏をザ・キャピトルホテル東急の和食「水簾」に招き、2人だけで1時間昼食をとって労をねぎらった。
今や「岸田首相が一番頼りにしている政治家」と言われる森山氏は、8月下旬と見られている内閣改造で茂木氏に代わる幹事長への抜擢が有力視されている。
※週刊ポスト2023年8月11日号