「甲子園出場支援募金のお願い」(慶応高校同窓会の公式サイトより)
この同窓会がこれほどまでの集金力を発揮する原動力となった存在がいる。元電通専務で東京五輪に関する汚職事件で逮捕・起訴された高橋治之氏である。同校OBが言う。
「治之さんは弟の治則さん(イ・アイ・イ・インターナショナル元社長、故人)ともども幼稚舎からの慶応育ちで、愛校精神が強かった。かつては同窓会の会長を務め、OBの取りまとめ役でした。2018年の高校開設70年にあたっては募金委員会の委員長を務め、得意の集金力を発揮していた。もちろん、今は同窓会活動には関わっていませんが、ホームページに掲載されている『同窓会会則』には、今も制定時の会長・代表理事として治之さんの名前が残っています。まさに彼は慶応高校同窓会のドンだったのです」
逮捕から1年、公判を控える高橋氏は、どんな思いで母校の優勝を見届けたのだろうか。