仁和寺など7つの世界文化遺産を巡る『京都マラソン』(写真提供/京都市文化市民局市民スポーツ振興室)

仁和寺など7つの世界文化遺産を巡る『京都マラソン』(写真提供/京都市文化市民局市民スポーツ振興室)

歩けなければ走れない

「トップアスリートも、土台作りを大事にしている」と、齊藤さんは続ける。

「オリンピックで2度のメダルを獲得した元プロのマラソンランナーの有森裕子さんは、現役時代、レースの準備に半年を費やしていました。

 導入では基礎力(土台)作りに半月〜1か月の時間を充て、長時間ウオークに励んでいました。たとえば、1周40km超の伊豆大島を7〜8時間かけて歩くこともありました」

 有森さんを見習い、私たちも歩くことから始めればいいのか。でも、かなり長く歩く必要がありそう……。「方法はあります」と、齊藤さんは言う。その秘策として教えてくれたのが、「フルマラソンデビュー」のためのプラン表だ。

「スタート地点の脚力は個人差があります。期間はあくまで目安なので、自分の状態を見て調整すればいいと思います。ただ、脚力がぐんと上がるのは、レベル1の習熟度次第。自信があるかたも、いきなりレベル2から始めるのではなく、1か月は歩きに重点を置いていただきたいですね。『とにかく走りたい』と思っても、まずはランニングに耐えられる脚力を培ってから走るメニューへシフトすること。

 トレーニング中は計画通り走れない日もあります。そんな日は『1駅多めに歩いておこう』など日常の動きで置き換えるのが長続きのコツ。暑い日はショッピングモールを歩き回るだけでもいい。運動する日、しない日を分けるのではなく、“1日1万歩程度”の意識を持ちましょう」

 長距離走を飽きずにこなす工夫も必要だ。

「近場での山登りも脚力が鍛えられます。中には山手線1周ウオーク&ランをやっている人もいます。1周約40kmですが、駅がすぐ近くにあるので、交通系カードを携帯すれば安心していつでもやめられます」

 別掲の写真を見ながら、さっそく、走り方を教わろう。

「重力と向き合い、効率よく自身の体重を移動させることがランニングの本質。正しく立ち、歩く。その延長に走りがあります。健康的に美しく走り続けるために、理想のフォーム体得にも関心を持ってください」

 そこで、齊藤さんが子供や高齢者からトップ選手までを指導する際に共通して伝えているキーワードが「こけし」だという。

「こ=骨盤、け=肩甲骨、し=姿勢です。まずは歩きで、この3つの要素の使い方を身につけてもらいます。これらが連動すると、大きなストライドでダイナミック、かつ美しい歩き方が叶います。そのままスピードを上げ、ほんの少し上体を前傾するだけで、走るフォームになるのです」

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