ライフ

「私も妹も友達が少なくて…」山口真由さんが語る「きょうだい」論 「いがみ合いすら、気にかけている証し」

02-01

性格がまったく違う妹との関係をもとに独自の「きょうだい論」を語ってくれた

 最高裁判所の司法統計によると、この約20年間で遺産分与を巡る裁判が増加傾向にあるそうだ。つまりきょうだいの不仲が顕著であるということ。あなたの周囲からもそういった声が聞こえてこないだろうか?

 が、そんな風潮はどこ吹く風とばかり「姉妹はとても仲がいい」という山口真由さん。情報番組のコメンテーターや、信州大学特任教授として活躍している。彼女のプロフィールも非常に華やかで、東京大学を「全優」卒業、ハーバード留学、ニューヨーク州弁護士登録……と誰もが羨むよりも先に、ため息が出るような過去を持つ。

 両親、妹はともに現役の医師。学生時代は周囲の学生に追随を許さず、成績トップクラスから落ちることなく、優等生街道を颯爽と進み続けた山口さん。文字を追うだけでは、どんな家庭なのか、姉妹なのかも皆目見当がつかない。山口さんらしい視点によるきょうだい論を自身のエピソードとともに話してもらった。(全3回の第2回。第1回から読む)

妹とは消去法で仲良しになっただけ

──山口さんのお話や、著書『挫折からのキャリア論』(日経BP)には、たびたび1歳違いの妹さんが登場してきます。それはお二人が仲良しであるからと解釈していますが、いかがですか?

山口真由さん(以下、山口):妹とは仲良しですよ。でもそれは、お互いに友達も少なくて、消去法で仲が良くなっただけかもしれません。

──消去法とは……それまた珍しいご意見ですね……。山口さん、失礼ですが、学生時代はお友達がいらっしゃらなかったんですか?

山口:どうだろう、中学生のときはクラスで浮いていたような気がします。でも高校のときに仲が良かった子はいます。その子は帰国子女だったから、ぶっ飛んでいるところがあって、そこが良かったのかもしれないです。彼女ね、妹に似ていたんですよ。(友人も妹も)私みたいに勉強も生活もすべてにおいて、競争でのし上がっているわけではないです。

 妹に「私は競争心によって、勉強ができた。あなたもそうでしょう?」と聞いたことがあるんですけど、全否定されました(笑)。「や、違う。私はとにかく慎重に準備を進めて、そしたら勉強ができた」と。石橋を叩いて渡るタイプでしょうね。

──性格がまったく違うからお友達とも、妹さんとも仲良くなることができた。

山口:そうですね。二人みたいな何事にも揺るがないタイプが、私みたいな競争心の塊にとってベンチマークになる。言うなれば私にとって妹は、いつも船が停留している波止場なんですよ。

関連記事

トピックス

手指のこわばりなど体調不安を抱えられている(5月、奈良県奈良市
美智子さま「皇位継承問題に口出し」報道の波紋 女性皇族を巡る議論に水を差す結果に雅子さまは静かにお怒りか
女性セブン
ちあきなおみ、デビュー55周年で全シングル&アルバム楽曲がサブスク解禁 元マネジャー「ファンの声が彼女の心を動かした」
ちあきなおみ、デビュー55周年で全シングル&アルバム楽曲がサブスク解禁 元マネジャー「ファンの声が彼女の心を動かした」
女性セブン
菅原一秀(首相官邸公式サイトより)と岡安弥生(セント・フォース公式サイトより)
《室井佑月はタワマンから家賃5万円ボロビルに》「政治家の妻になると仕事が激減する」で菅原一秀前議員と結婚した岡安弥生アナはどうなる?
NEWSポストセブン
「マッコリお兄さん」というあだ名だった瀬川容疑者
《川口・タクシー運転手銃撃》68歳容疑者のあだ名は「マッコリお兄さん」韓国パブで“豪遊”も恐れられていた「凶暴な性格」
NEWSポストセブン
民主党政権交代直後の政権で官房長官を務めた平野博文氏
【「年間約12億円」官房機密費の謎】平野博文・元官房長官 民主党政権でも使途が公開できなかった理由「自分なりに使い道の検証ができなかった」
週刊ポスト
『EXPO 2025 大阪・関西万博』のプロデューサーも務める小橋賢児さん
《人気絶頂で姿を消した俳優・小橋賢児の現在》「すべてが嘘のように感じて」“新聞配達”“彼女からの三行半”引きこもり生活でわかったこと
NEWSポストセブン
NEWS7から姿を消した川崎アナ
《局内結婚報道も》NHK“エース候補”女子アナが「ニュース7」から姿を消した真相「社内トラブルで心が折れた」夫婦揃って“番組降板”の理由
NEWSポストセブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【厳戒態勢】「組長がついた餅を我先に口に」「樽酒は愛知の有名蔵元」六代目山口組機関紙でわかった「ハイブランド餅つき」の全容
NEWSポストセブン
今シーズンから4人体制に
《ロコ・ソラーレの功労者メンバーが電撃脱退》五輪メダル獲得に貢献のカーリング娘がチームを去った背景
NEWSポストセブン
真美子夫人とデコピンが観戦するためか
大谷翔平、巨額契約に盛り込まれた「ドジャースタジアムのスイートルーム1室確保」の条件、真美子夫人とデコピンが観戦するためか
女性セブン
「滝沢歌舞伎」でも9人での海外公演は叶わなかった
Snow Man、弾丸日程で“バルセロナ極秘集結”舞台裏 9人の強い直談判に応えてスケジュール調整、「新しい自分たちを見せたい」という決意
女性セブン
亡くなったシャニさん(本人のSNSより)
《黒ずんだネックレスが…》ハマスに連れ去られた22歳女性、両親のもとに戻ってきた「遺品」が発する“無言のメッセージ”
NEWSポストセブン