◆林県議の妻への嫉妬がきっかけ
取材に応じた林県議
当の林県議はどう考えているのか。直撃するとこんな答えが返ってきた。
「(同じ維新の議員の)妬みややっかみ。ようは嫉妬から始まったんです」
事の発端は、今年4月の衆議院和歌山1区の補欠選挙に始まる。維新から出馬した林佑美氏(当時和歌山市議)が初当選し、同県で初めて自民党の牙城を崩して大きな話題を呼んだのは記憶に新しい。
和歌山に楔を打ち込んだ林佑美衆院議員は今回、離党勧告を受けた林県議の配偶者である。夫の林県議が無所属になる一方で、妻・佑美氏は維新所属のままだ。林県議はこう語る。
「補選には当初、自民党の鶴保庸介参院議員が衆院に鞍替えして出馬予定だと言われていた。維新の公募で私とほかの市議が手を挙げたのですが、最終的には『候補者を擁立せず』との判断が党の方針で決まった。
ところが、直前になって自民党は鶴保参院議員ではなく、候補者に門氏を選んだ。門氏は過去に女性スキャンダルを報道された方なので、女性候補者のほうが勝てるチャンスがある。そこで馬場伸幸共同代表に直談判したのが2月25日のこと。面談を兼ねて私たち夫婦が堺市まで出向いた。翌日に馬場代表から『出す』との電話連絡があって、佑美の出馬が正式に決まったのです。
佑美も当時は和歌山市議という立場で、県議の経験はなかった。それでも妻が衆院選出馬となったので、出馬できなかった市議は『林候補も県議の経験がないじゃないか』と周りにふれ回っていた。こうした嫉妬が遠因で、私への離党勧告も山野市議らが主導したと見ています」(林県議)