長野県安曇野市で悠々自適なセカンドライフを送る篠原さん
現在の柔道界をどう見ているのか
バラエティー番組のほかにも、2015年には『ポケモン・ザ・ムービーXY 光輪の超魔神 フーパ』で声優(ヒポポタス役)を務め、同年にサントリー『プレミアムボス』のCMでタモリと共演。ドラマや映画では俳優にも挑戦。2016年は「ビートたけしのエンターテインメント賞」で新人賞に輝くなど、お笑い界の重鎮もその実績を認めていた。
「オリンピックで金メダルは取れなかったですけど、柔道全日本の監督まで務めました。今までは山下泰裕先生、斉藤仁先生、そして僕じゃないですか。急にタイプの違った監督が出てきて、柔道をディスるわけじゃないけど、面白く話し出したから受け入れられたのかなぁとは思います。
今は野村忠宏をはじめ、後輩たちが頑張ってるので、自分が無理して出ていこうとは思わないですね。僕がしょうもない中途半端なこと言って、柔道の品位を落とすようなことを言ってもね」
今年の夏にはパリ五輪が控えている。2012年のロンドン五輪で柔道男子日本代表監督を務めた篠原だが、結果は史上初の「金メダル0個」という厳しい結果に終わった。篠原さんは現在の柔道界をどう見ているのか。
「指導者が変わるとこんなにも変わるのかなと思いますね(笑)。世界大会や大きな大会の中継があれば気になるので見ますけど、正直もう、ついていけないです。『何で今のが指導取られるの?』とか、ルールも年々変わっていきますし。今は純粋に応援する立場で見ています」
長野でご当地タレントという返し技で、第二の人生を歩んでいた篠原さんだった。
*後編では篠原さんが長野県で歩む「第二の人生」に迫った。当初「冷ややかな目線」を感じたという移住先での生活は今──。
(後編に続く)