いなば食品の説明に憤るA子さん
この“事実誤認”との主張に、前出のA子さんは「許せません」と怒りを示す。A子さんいわく、そもそも総合職の採用面接を受けたのだという。
「募集要項には総合職の待遇しか書いておらず、それを見て私は総合職採用のつもりでいなば食品を受けたのですが、内定後に『一般職採用です』と言われました。なので一般職の給与などについて何度も質問したのですが、『わからない』という回答ばかりでした」(A子さん、以下同)
戸惑いつつも、「年に一度、総合職に移る機会がある」「家賃8割負担」などと聞いて、一般職で働くことを受け入れたA子さん。しかし、3月27日の入社式で違和感は増すばかりだった。
「世間では“社宅がボロボロだから内定を辞退した”のように思われているかもしれませんが、内定を辞退した一番の理由は、企業としての在り方に違和感を覚えたことです。家賃8割負担と聞いていたのに『やっぱり違います』と言われ、じゃあ結局どうなるのか質問しても『会長に聞かないとわからない』という返答でした。
入社式が終わったのに給与もわからないままで、社員の方に『(金額を)楽しみにしていてね』と言われましたが、給与の金額ってそういうものじゃないでしょう。また、入社式の日の夜、それぞれの配属部署についてのメールが来て、いきなり工場勤務を命じられました。それまで希望は聞かれませんでしたし、工場で具体的にどんな仕事をするのかもわかりません。
あまりに説明不足ですし、当初想定していた働き方と全然違う。社宅も洗濯機すらない状況で、『ガスが通っていないから水でシャワーを浴びた』という子もいました。“新入社員を受け入れる体制が整っていないんじゃないか? このまま入社して大丈夫なのか?”と不安になりました」