ダンプ得意の凶器攻撃で額からは大流血

《1986年11月「リベンジ髪切りデスマッチ」》ダンプ得意の凶器攻撃で額からは大流血(写真/AFLO)

鶴瓶の慰め

 クラッシュ・ギャルズと極悪同盟の抗争がピークに達したのは1985年夏。8月28日、大阪城ホールに1万人以上の観衆を集め、長与対ダンプ、伝説の“敗者髪切りデスマッチ”が行なわれた。

 ダンプは入場の際に影武者を立て、自らは覆面マネージャーになりすます替え玉作戦で奇襲し、大流血した長与をKO。試合後、長与がリング中央に置かれたイスに押さえつけられ、ダンプにバリカンで頭を刈られると、場内には号泣するファンの悲鳴が響き渡った。
長与が語る。

「試合中はトランス状態で、状況を理解できていませんでした。頭を刈られた後は、親交のあった(笑福亭)鶴瓶さんが馴染みの美容室に連れて行ってくれて、頭を洗ってもらうと血がどんどん流れ出て来たのを覚えています。その時に初めて痛みを感じ、鶴瓶さんに『まさか、ここまでやるとは思わんかった。もうええで、もうええで……』と慰めてもらい、正気を取り戻しました」

 一方のダンプは街で石を投げつけられ、クラッシュ・ギャルズのファンからはバスを横転させられそうに──。「命の危険を感じた」と口にするほど、日本中から大バッシングを受けたという。

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