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【クラッシュ・ギャルズvs極悪同盟】長与千種、ライオネス飛鳥、ダンプ松本、ブル中野…当事者たちが明かした“最凶の抗争”40年目の真実

1986年11月の「リベンジ髪切りデスマッチ」

1986年11月の「リベンジ髪切りデスマッチ」(写真/AFLO)

 クラッシュ・ギャルズと極悪同盟の“抗争”が始まったのは1984年。彼女らの激しすぎる闘いは日本全国を熱狂の渦に巻き込み、空前の女子プロレスブームとなった。ダンプ松本を題材にした『極悪女王』(Netflix)の公開を控える今、当事者たちが振り返る。

怖がりのダンプ

 女子プロレスブームを牽引したのがクラッシュ・ギャルズだ。ライオネス飛鳥と長与千種からなるコンビは、女性ファンを中心にアイドルレスラーとして絶大な人気を得た。

 彼女らのライバルとして立ちはだかったのが、ダンプ松本率いるヒールユニット極悪同盟である。

「クラッシュ・ギャルズの2人とは同期だったけど、あの頃は本当に殺したいほど大嫌いだった。ヒールの極悪同盟とクラッシュらベビーフェイスは控え室も宿泊先も移動のバスも全部別。数年間はリングで戦う以外、口も聞かなかったし、ある時はリング上で2人を脅そうと、本物のドス(短刀)を用意しようとしたこともあったからね」

 ダンプはこう回想する。

 人気者になった同期に対抗するため他に道はなかった。髪を金に染め、顔に毒々しい特殊メイクを施して竹刀を振り回す。リング上でスパナやフォークなど凶器を用いた反則攻撃を厭わず、史上“最凶”のヒールと呼ばれた。

 1985年に極悪同盟のナンバー2となり、ダンプとタッグを組んだブル中野。15歳で全日本女子プロレス入りし、16歳で悪役デビューした。

「本当はベビーフェイスに憧れていました。ただ、先輩のダンプさんからの誘いは断われない。最初はヒールになり切れませんでしたが、バリカンで頭を半分剃られて、“半ハゲ”にされたことで覚悟できました。ダンプさんは、本来優しい方ですが、“人前で笑わない”“握手やサインには絶対に応じない”という極悪の掟を徹底していました」

 同期の中でも随一の実力者と評されていた飛鳥はこう振り返る。

「デビュー間もない松本香時代は一緒に練習していても、トップロープからのボディプレスを怖がってできなかった。

 ダンプ松本に改名してからは意識が変わったようで、プロレスも変わった。クラッシュ・ギャルズを語る上で、極悪同盟との抗争は欠かせません」

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