長い役者人生の最初の転機となったのは、大河ドラマ『太閤記』(1965年)の出演だったという
かつての役者仲間との再会もあった。同世代で元妻でもある浅丘ルリ子(84)や、加賀まりこ(80)、藤竜也(82)らと共演した『やすらぎの郷』(2017年、テレビ朝日系)は、往年のスターが老人ホームに入るストーリーで広く共感を集めた。だが、当人はこう振り返る。
「『撮影中は同窓会的な雰囲気でした』と語った出演者もいたけど、実際はみんなセリフを覚えるのに必死で同窓会どころではなかった(笑)。ただ、(大橋)巨泉さんも亡くなり、僕を『兵ちゃん(本名が武藤兵吉)』と呼ぶ人がもう少なくなったなかで、懐かしさはありました」
(後編に続く)
※週刊ポスト8月16・23日号