招致活動も行なった東京大会ではお台場の地を駆け抜けた
そう語る谷さんはパリ大会に向けて、次のような言葉を続けた。
「パラスポーツを観戦するときは、『この人は体のどこが悪いんだろう』とか『どこが大変なんだろう』というふうに見てしまう人が多いかもしれません。でも、人間としての可能性を各競技が魅せてくれるのがパラリンピック。スポーツの『わお!』という驚きを感じながら、思う存分に楽しんでほしいですね」
【プロフィール】
谷真海(たに・まみ)/1982年、宮城県生まれ。走り幅跳びでパラリンピック3大会、パラトライアスロンで東京大会に出場。東京大会では旗手も務めた。サントリー所属。
取材・文/稲泉連(いないずみ・れん)
1979年、東京都生まれ。2005年、『ぼくもいくさに征くのだけれど-竹内浩三の詩と死-』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。主な著書に『復興の書店』『豊田章男が愛したテストドライバー』『日本人宇宙飛行士』『サーカスの子』など。1964年の東京パラリンピックについて取材した『パラリンピックと日本人 アナザー1964』が好評発売中。
撮影/藤岡雅樹
※週刊ポスト2024年8月30日・9月6日号