スポーツ

パリ五輪選手への誹謗中傷投稿を慌てて消した中年男性の弁明「思ったことを書いただけ」「他にもひどい投稿をしている人はたくさんいる」

パリ五輪、柔道女子52キロ級2回戦でウズベキスタンの選手に敗れ、頭を抱える阿部詩(時事通信フォト)

パリ五輪、柔道女子52キロ級2回戦でウズベキスタンの選手に敗れ、頭を抱える阿部詩(時事通信フォト)

 パリ五輪の期間中、選手やその関係者に対するインターネットでの誹謗中傷は8500件超あったと、国際オリンピック委員会(IOC)選手委員会が発表した。日本でも、負けた選手へ心ない言葉を投稿するユーザーが相次いだことが問題視され、五輪閉幕から数日後のタイミングで、横浜DeNAベイスターズの関根大気選手が自身への誹謗中傷投稿について「発信者情報開示請求」の申し立てが認められたと公表したことが話題になった。ライターの宮添優氏が、SNSでアスリートへの誹謗中傷を繰り返したユーザーに、なぜ誹謗中傷投稿をしたのかについて聞いた。

 * * *
 プロアマ問わず、アスリートたちはネットでの「誹謗中傷」に悩まされている。最近は日本でも、告訴や損害賠償請求の手続きをとったと公表することが増えつつある。誹謗中傷にどう対峙するかは、これまで選手個人の意向にまかされてきたが、日本プロ野球選手会をはじめ、各スポーツの団体なども追従するとみられる。取材した大手紙社会部記者は、これら最近の変化は、選手への誹謗中傷対策について大きな転換点になると説明する。

「野球選手やサッカー選手などへの誹謗中傷は、インターネットが普及する以前からありました。野球場やサッカー場へ行けば、敵チームの選手やプレーにヤジを飛ばすお客さんが必ずいたし、選手とその場で口論になることもありました。でも、最近の誹謗中傷は違う。本当にファンなのかも、どこの誰かもわからない人から、急に『死ね』『消えろ』『辞めろ』と書き込まれたり、メッセージを送りつけられる。いくら有名人だからといって、何を言われてもいいわけではありません。誹謗中傷によって精神的に不安定になり、思うようにプレーができなくなった選手もいる。やっと具体的に動いたな、という印象です」(大手紙社会部記者)

 本当に選手がプレーに集中できなくなるほどの言葉が投げつけられているのかと疑うなら、プロ野球の試合がある時間帯にSNSを覗いてみるといい。チャンスの場面で凡打に終わった打者、ピンチで打たれた投手には、匿名のSNSアカウントから死ね、バカ、野球をやめろなどの罵詈雑言がいくつも本人のアカウントに直接ぶつけられる。サッカーの国際試合のときには、偶発的なファールにより相手を負傷退場させた選手に人殺し、サッカーをやめろ、といった言葉が投げ付けられる。

 これら誹謗中傷している人たちのSNSアカウントをリアルタイムでチェックしていたところ、気が付いたことがある。誹謗中傷の投稿の半分程度は、投稿から一日かそこらで消される、という傾向があるのだ。おそらく、頭に血が上るなどして誹謗中傷をしてみたものの、時間が経って冷静になり、謝罪も訂正もしないまま、コッソリ消しているのだ。

関連記事

トピックス

ヘアメイク女性と同棲が報じられた坂口健太郎と、親密な関係性だったという永野芽郁
《「めい〜!」と親しげに呼びかけて》坂口健太郎に一般女性との同棲報道も、同時期に永野芽郁との“極秘”イベント参加「親密な関係性があった」
NEWSポストセブン
すべり台で水着…ニコニコの板野友(Youtubeより)
【すべり台で水着…ニコニコの板野友美】話題の自宅巨大プールのお値段 取り扱い業者は「あくまでお子さま用なので…」 子どもと過ごす“ともちん”の幸せライフ
NEWSポストセブン
『週刊文春』からヘアメイク女性と同棲していることが報じられた坂口健太郎
《“業界きってのモテ男”坂口健太郎》長年付き合ってきた3歳年上のヘアメイク女性Aは「大阪出身でノリがいい」SNS削除の背景
NEWSポストセブン
2泊3日の日程で新潟県を訪問された愛子さま(2025年9月8日、撮影/JMPA)
《雅子さまが23年前に使用されたバッグも》愛子さま、新潟県のご公務で披露した“母親譲り”コーデ 小物使い、オールホワイトコーデなども
NEWSポストセブン
卒業アルバムにうつった青木政憲被告
《長野立てこもり4人殺害事件初公判》「ごっつえーナイフ買うたった 今年はこれでいっぱい人殺すねん」 被告が事件直前に弟に送っていた“恐怖のLINE”
NEWSポストセブン
独走でチームを優勝へと導いた阪神・藤川球児監督(時事通信フォト)
《いきなり名将》阪神・藤川球児監督の原点をたどる ベンチで平然としているのは「喜怒哀楽を出すな」という高知商時代の教えの影響か
週刊ポスト
容疑者のアカウントでは垢抜けていく過程をコンテンツにしていた(TikTokより)
「生徒の間でも“大事件”と騒ぎに…」「メガネで地味な先生」教え子が語った大平なる美容疑者の素顔 《30歳女教師が“パパ活”で700万円詐取》
NEWSポストセブン
西岡徳馬(左)と共演した舞台『愚かな女』(西武劇場)
《没後40年》夏目雅子さんの最後の舞台で共演した西岡徳馬が語るその魅力と思い出「圧倒されたプロ意識と芝居への情熱」「生きていたら、日本を代表する大女優になっていた」
週刊ポスト
《悠仁さま成年式》雅子さまが魅せたオールホワイトコーデ、 夜はゴールドのセットアップ 愛子さまは可愛らしいペールピンクをチョイス
《悠仁さま成年式》雅子さまが魅せたオールホワイトコーデ、 夜はゴールドのセットアップ 愛子さまは可愛らしいペールピンクをチョイス
NEWSポストセブン
LUNA SEA・真矢
と元モー娘。・石黒彩(Instagramより)
《80歳になる金婚式までがんばってほしい》脳腫瘍公表のLUNA SEA・真矢へ愛妻・元モー娘。石黒彩の願い「妻へのプレゼントにウェディングドレスで銀婚式」
NEWSポストセブン
万博で身につけた”天然うるし珠イヤリング“(2025年8月23日、撮影/JMPA)
《“佳子さま売れ”のなぜ?》2990円ニット、5500円イヤリング…プチプラで華やかに見せるファッションリーダーぶり
NEWSポストセブン
次の首相の後任はどうなるのか(時事通信フォト)
《自民党総裁有力候補に党内から不安》高市早苗氏は「右過ぎて参政党と連立なんてことも言い出しかねない」、小泉進次郎氏は「中身の薄さはいかんともしがたい」の評
NEWSポストセブン