国内

《都内私立中学で自慰行為強要いじめ》被害生徒の癒えない“別室指導”の心の傷「涙が止まらずPTSDと診断」母親が見つけた遺書

Aくん

複数の男子生徒からいじめを受けたAくん

 東京・中野坂上にある私立学校「宝仙学園 順天堂大学系属理数インター中学校」(旧名「宝仙学園中学校 共学部理数インター」)に2020年4月~2023年3月に通っていたAくんは、複数の男子生徒からいじめを受けたという。中学3年生のときの修学旅行では自慰行為を強要されただけでなく、その様子を撮影した動画を校内で拡散された。【前後編の後編。前編を読む

 教師陣も動画について把握するに至ったが、かねてより母親がAくんがいじめにあっている可能性について担任と共有していたにもかかわらず、Aくんが問題児と見なされる事態となってしまった。学校の管理職も含めた協議の結果11月下旬から始まった別室指導が、Aくんの精神を本格的に追い詰めていったという。

 Aくん自身が、地獄の日々を振り返る。

「ほかの生徒たちとは異なる登下校の時間を指示され、僕だけ別室指導を受けることになりました。先生たちに入れ代わり立ち代わり『なぜあんなことをしたんだ?』と問いただされ、反省文を書かされました。いじめ加害者たちが“Aは学校のトイレでも自慰行為をしている”と嘘をついたらしく、その噂についても聞かれました。僕は否定しましたが、先生には『火のないところに煙は立たない』と言われて、すごくショックでした。

 普段の教室には立ち入り禁止になっていたせいで存在を忘れられてしまい、卒業アルバムの撮影にも参加できませんでした。トラブルを起こした責任として、ほかの生徒と連絡を取ることも禁止されていたので、仲の良い友達から個別にLINEが来ても『本当のことを言えない。ごめん』と返していました。友達とコミュニケーションを取る機会がないのと、事情聴取のようなことばかりで勉強が遅れるんじゃないかと不安で、どんどんストレスが溜まっていきました」(Aくん)

 事態を少しでも好転させようと東京都生活文化スポーツ局・私学部私学行政課をはじめとした各機関に親子で働きかけたが、芳しい結果は得られなかった。そんな日々が続き、孤独感を募らせたAくんは明らかに様子がおかしくなっていった。自宅で血が出るほど頭をかきむしることもあり、不安になった母親はAくんのスマホをチェックした。すると、遺書のようなメッセージが見つかった。

〈俺は母の元に生まれて家族3人と1匹に囲まれて幸せな14年間を過ごすことができて良かったです。今までの14年間育ててくれてありがとう 最後まで愛してくれてありがとう。じゃあね〉

関連記事

トピックス

不倫が報じられた錦織圭、妻の元モデル・観月あこ(時事通信フォト/Instagramより)
《結婚写真を残しながら》錦織圭の不倫報道、猛反対された元モデル妻「観月あこ」との“苦難の6年交際”
NEWSポストセブン
国民民主党から参院選比例代表に立候補することに関して記者会見する山尾志桜里元衆院議員。自身の疑惑などについても釈明した(時事通信フォト)
《国民民主党の支持率急落》山尾志桜里氏の公認取り消し騒動で露呈した玉木雄一郎代表の「キョロ充」ぷり 公認候補には「汚物まみれの4人衆」との酷評も出る
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《永野芽郁に新展開》二人三脚の“イケメンマネージャー”が不倫疑惑騒動のなかで退所していた…ショックの永野は「海外でリフレッシュ」も“犯人探し”に着手
NEWSポストセブン
“親友”との断絶が報じられた浅田真央(2019年)
《村上佳菜子と“断絶”報道》「親友といえど“損切り”した」と関係者…浅田真央がアイスショー『BEYOND』にかけた“熱い思い”と“過酷な舞台裏”
NEWSポストセブン
「松井監督」が意外なほど早く実現する可能性が浮上
【長嶋茂雄さんとの約束が果たされる日】「巨人・松井秀喜監督」早期実現の可能性 渡邉恒雄氏逝去、背番号55が空席…整いつつある状況
週刊ポスト
発見場所となったのはJR大宮駅から2.5キロほど離れた場所に位置するマンション
「短髪の歌舞伎役者みたいな爽やかなイケメンで、優しくて…」知人が証言した頭蓋骨殺人・齋藤純容疑者の“意外な素顔”と一家を襲った“悲劇”《さいたま市》
NEWSポストセブン
6月15日のオリックス対巨人戦で始球式に登板した福森さん(撮影/加藤慶)
「病状は9回2アウトで後がないけど、最後に勝てばいい…」希少がんと戦う甲子園スターを絶望の底から救った「大阪桐蔭からの学び」《オリックス・森がお立ち台で涙》
NEWSポストセブン
2人の間にはあるトラブルが起きていた
《浅田真央と村上佳菜子が断絶状態か》「ここまで色んな事があった」「人の悪口なんて絶対言わない」恒例の“誕生日ツーショット”が消えた日…インスタに残された意味深投稿
NEWSポストセブン
フランスが誇る国民的俳優だったジェラール・ドパルデュー被告(EPA=時事)
「おい、俺の大きな日傘に触ってみろ」仏・国民的俳優ジェラール・ドパルデュー被告の“卑猥な言葉、痴漢、強姦…”を女性20人以上が告発《裁判で禁錮1年6か月の判決》
NEWSポストセブン
ホームランを放った後に、“デコルテポーズ”をキメる大谷(写真/AFLO)
《ベンチでおもむろにパシャパシャ》大谷翔平が試合中に使う美容液は1本1万7000円 パフォーマンス向上のために始めた肌ケア…今ではきめ細かい美肌が代名詞に
女性セブン
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
告発文に掲載されていたBさんの写真。はだけた胸元には社員証がはっきりと写っていた
「深夜に観光名所で露出…」地方メディアを揺るがす「幹部のわいせつ告発文」騒動、当事者はすでに退職 直撃に明かした“事情”
NEWSポストセブン