2020年5月にも特定抗争指定暴力団神戸山口組系池田組の幹部が銃撃されていた。組幹部が銃撃された事件で、現場付近を調べる捜査員。岡山市北区(時事通信フォト)

2020年5月にも特定抗争指定暴力団神戸山口組系池田組の幹部が銃撃されていた。組幹部が銃撃された事件で、現場付近を調べる捜査員。岡山市北区(時事通信フォト)

8月下旬に流れた怪文書

 一方、組を案じる者が出したらしい怪文書もある。池田組についての情報だ。

 池田組は岡山市を拠点とし勢力範囲は1道3県、構成員数は約60人。資金力のある組として知られ、2022年10月、岡山市内の理髪店で散髪中の組長が山口組系幹部に襲撃されている。組長に怪我はなかったが、事件は大きく報じられた。その組で8月に幹部が組を離脱し、六代目山口組傘下の組に移籍したという情報が業界に流れた。”今の池田組には全く魅力を感じない。若い衆の命を預けることはできない”というのが離脱理由らしい。

 8月には、内部抗争の火種となりそうな事件が起きた。岡山市内で池田組幹部と傘下組織の幹部が酔っ払った末に乱闘になったのだ。池田組の組長は傘下組織の幹部だけに謹慎禁酒を命じた。だが処分された方は自分に非がないと自らの組長に報告。仲違いとなったという。情報提供者はこの仲違いが池田組の今後を左右すると案じている。前述した関係者はこの情報を「おそらく事実に近いだろう」と話す。

 8月下旬には、逮捕された池田組組長が組の幹部や直参たちに騙されているという怪文書が流れた。直参の前では組のために体はかけられないというが、親分の前に出ると、体をかけて刑務所に行く覚悟があるといつも言う幹部、山口組の紐が付いている幹部、山口組傘下の組に情報を流している幹部、池田組が潰れる様子を見ているという幹部たちがいて、親分は騙されているという。この怪文書では、そのことを親分に一日も早く気が付いてほしいと結んでいる。どれも池田組の行く末を案じる文章で締められているので、出したのは内輪の可能性が高いだろう。

 六代目山口組組長の司忍は80歳と高齢で、組のナンバー2の若頭という地位ながら若くない高山清二も75歳。引退してもおかしくない歳だが、抗争が続く限り引退はしないと言われている。組を割って出ていった組織も生き残りをかけているが、縮小化、弱体化は進む一方だ。どんな形で決着できるのか不明だが、どちらにとっても抗争は終わりにしたいというのが本音ではないだろうか。

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