”殺人願望”はいつ芽生えたのだろうか
学生時代の齋藤容疑者
〈初めて5年〇組になった時、知らない顔が多いクラスでうまくやっていけるかどうかとても不安だった〉
〈6年生になり最初の登校日、長い春休みの後だったので、何となくみんなと会うのが嫌だった〉
一方、他人とのつながりを実感することもあったようだ。
〈僕が先生に怒られた時に何人かの人が「次に生かせばいいよ」「失敗は誰でもするよ」と何人かの人が励ましてくれた。その時は、本当に「◯組でよかったな」と思った〉
〈僕はこの最高のクラス、6年〇組というクラスで過ごしたことを一生、忘れずにいたいと思う〉
ごく普通の少年として、学校生活を送っていたようにもみえるが、すでにこの頃から“殺人願望”が芽生えていたのか──。
中学の卒業アルバムに写る当時の齋藤容疑者は、爽やかな笑顔をこちらに向けている。送検時、取材陣の前に現れた際の無機質な表情とは印象がかなり違う。男と中学校が同じだった人物が語る。
「たしかに雰囲気はかっこよくて、『イケメンだね』と影で囁く女子もいました。だけど、モテていたってわけでもなく、恋愛系のウワサも聞いたことがないです。大勢で遊ぶタイプではないけど、友達はいましたよ。親友もいて、その子といつも一緒にいたイメージです。美術部だったから、手先は器用だったとは思いますけど、そんな“解体願望があった”とかは思いもよらなかったです……」
容疑者については他にも、「好青年だった」「爽やかなイケメン」といった証言も多く、犯行態様と人物像のギャップに驚く知人も多かった。「猫を被っていたのかね……」と漏らすのは、男の家族を知る知人だ。