斉藤をデフォルメしたイラストが目を惹く
斉藤が9ヶ月ぶりにメディアに口を開いた
「斉藤じゃん!」「日本ダービーはどの馬が来る?」
購入した客の声かけに笑顔で応対する斉藤。ちょっとした空き時間ができてもバックヤードに入らず、車道を走る乗用車に「そこの、お兄さん! こっちこっち! 戻ってきて〜」と声を張り上げる。
商品があらかた売り切れた午後、斉藤に声をかけた。「取材は一律お断りしていて。すいません」と取り付く島もなかったが、購入したバームクーヘンの感想を伝えると、対応も柔らかくなった。
斉藤は何度も「取材はダメですよ」と繰り返したが、雑談には応じてくれた。記者も「最近、ウマ(馬券)は買っているんですか?」などいくつか質問を投げかけた。
──盛況でしたね。
「今日は用意したバームクーヘンが完売しました。お客さんの顔が見られて、反応がダイレクトに見られるのがやっぱり嬉しいっていうか。休みが長かったから。『頑張って』っていう言葉がすごい力になります」
──高崎や新座での販売では購入できなかったお客さんもいたと店のInstagramで発信していたが。
「高崎では会場の周りをぐるっと列で渋滞してしまって。1000人くらいのお客さんに帰ってもらうことになってしまった」
──「はぁ〜いっ!」の大声に驚きました。
「1日1000回以上は言ってるかもしれないです。始まる前に近所の方々に挨拶して『ちょっと声出ちゃうんですけど、もしあれだったら言ってくださいね』と伝えてはあります」
──たまたま道を歩いている人が驚いていましたね。
「何回か売っているうちに、こういう大きな道路沿いが強いことに気づいて。知らなくて通った人が、僕の大声が気になって覗いてくれて買ってくれるケースも多いんです」
──芸人仲間からも応援の声は届いているんですか。
「ありがたいことに。『頑張れや』と応援LINEをくれる先輩もいます。でも今、自分と関わっているとマイナスになってしまうんで、誰とは名前は出せない」
斉藤は「全力で頑張ります!」と繰り返し、後片付けに戻っていったのだった。初公判の期日は未定のまま。この週末も秦野市で炎天下のなかバームクーヘンを手売りする斉藤の未来は──。