「めざましテレビ」(フジ系列)のイマドキガールとしても活躍中
青山が大切にしている自分の「ルーツ」
そうした青山の想いの強さからか、ミニアルバムの7曲は曲調こそ様々だが、いずれも強いメッセージ性が込められている。たとえば『ヴィクトリア〜勝利への扉〜』はエネルギッシュな一曲で、「ファンの方への応援ソングになってほしくて。みんなが自分の物語の主人公なんだよ、仕事で無理なことを頼まれても断れ!って(笑)」という気持ちで作詞したという。
なかでもリード曲の『夏の夢』は、まだ何者でもなかった青山が高校時代に所属したバレー部で感じた「思春期の葛藤」が込められている。このバレー部での3年間は自身の大きな“ルーツ”の一つだと明かす。
「まったくの初心者で入部しまして。で、周りの子は小学生ぐらいからずっとバレーをやっていた “ガチ勢”が多かったんです。その子達たちに追いつこうと必死に毎日練習をしていました」
だが、現実は無情だ。未経験者もなかにはいたが、身長180センチというフィジカル面で大きなアドバンテージを持っている選手でなくてはレギュラーを張ることは難しかった。150センチ弱の青山からすれば絶望的な差だ。汗水垂らし、身体中に傷を作りつづけたが、ベンチで声を枯らす日々だったという。「全力で私が跳んだ高さと、その子がちょっと軽い感じで跳ぶのが一緒(の高さ)で、“マジか??”って」「最初、週3か週4の部活ですって言われて軽い感じで入部したんですけど、実際週7でした(笑)」などとおどけるが、当時の感情は10年近く経った今も鮮明に残っている。
「チームメイトは何年もずっと努力して実力をつけてきた子たちで、私の1、2年の努力ぐらいで敵うわけがないんです。それはわかっているんですけど……でも、“どうしても諦めたくない”“試合に出たい”って思いで、ベンチでは誰よりも大きい声で応援していました。
“真剣にバレーをやってることをわかってほしい”という気持ちもあったと思います。でも勝負の世界なので、実力が全て。“努力しても報われないんだ”っていう当時の淡い、強い気持ちをいまも覚えています」
高校3年間のうちに辞めていく部員も少なくはなかった。
「部活を引退するとき、部活の先生に『お前は最初に辞めると思っていた』と声をかけられたんです。私は高校1年生までクラシックバレエをやっていて、点数を競う競技をやっていた人間ではなかったので、バレーでは通用しないんじゃないかと思われていたようです。だからこそ、認められて嬉しかった」
〈終わりたくない 忘れたくない 戻らないこの夏〉。この歌詞には公式戦で初めてコートに立った青山の気持ちが込められているのだろう。
「おそらく私のファンの方は、“なんでもできるよね”“なぎちゃん完璧だよね”って思うかもしれませんが、全然そんなことなくて。自分のなりたい自分に、少しずつ近づいていくということを27年間、ずっとやってきました。いまのアーティスト活動もファンの方の言葉をお手紙やSNSで見て、少しでもみんなの理想に近づこうと思っています」
この日、お台場で声援を送った大勢のファンにもその本心は届いているはずだ。これからの青山の活躍に期待したい。
◆取材・文/赤木雅彦 撮影/藤岡雅樹
【プロフィール】青山なぎさ(あおやま・なぎさ)/1998年5月16日生まれ。東京都出身。2020年12月『ラブライブ!スーパースター‼︎』葉月恋役で声優デビュー。特技はクラシックバレエ。趣味はミュージカル鑑賞・小鳥と戯れること。SNSのフォロワー数はX(旧Twitter):19.7万人、Instagram:12.9万人。
青山なぎさ 2nd LIVE TOUR『Roots』
8月24日大阪、8月30日名古屋、10月13日東京で開催
詳細はこちら https://aoyamanagisa.jp/news/75p-hdithxe
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