ミニアルバム「Roots」をリリースした青山なぎさ。熱狂のミニライブに密着した(撮影/藤岡雅樹。以下同)
人気アニメ『ラブライブ!スーパースター!!』の葉月恋役から舞台『かげきしょうじょ!!』(11月1日〜5日、三越劇場)の野島聖役など声優、役者として幅広く活動する青山なぎさ。「彼女にしたい声優No.1」とも紹介される彼女は2024年5月からアーティスト活動を開始し、待望のミニアルバム『Roots』をリリース。発売日当日に行なわれたミニライブにNEWSポストセブンが密着した。
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「オリコンデイリー5位でした〜!」━━都心の最高気温が今年最高を記録した8月6日。青山がライブ最後にこう明かすと、お台場・ダイバーシティ東京のフェスティバル広場にファン300名超の熱い雄叫びが響いた。その熱気は同広場に展示されている「実物大ユニコーンガンダム像」を撮影しにきた国内外の観光客が思わず、「なんだ?」と振り返るほどだった。
ライブ直後、興奮冷めやらぬ青山に感想を聞いた。
「普段から数字が全てではないと思っています。でも、こうして目に見える結果で1stアルバム『解放』より上の順位(同アルバムはデイリー6位)になるとは夢にも思っていませんでした」(青山、以下同)
今回のミニアルバムは収録曲全7曲の作詞を青山が担当している。昨年10月にリリースした1stアルバム収録の10曲も同様で、わずか1年足らずの間で驚くべき作詞ペースだ。その“秘訣”を問うと、青山はこう明かす。
「1stアルバム全曲を作詞すると決めてから、日常生活で目に入った言葉をスマホのメモに残すようにしてきました。最初から“歌詞に使える言葉を見つけるぞ”という目線でメモするのではなくて、たとえば駅のホームのポスターだったり、車内広告のキャッチコピーで“いいな”と思ったワードはなるべくメモするようになりました。
同時に、ふと感じたこともメモするようになって。たとえばすごく嫌なことがあったりすると、(そのときの)自分の感情ってよく覚えているんですけど、『なんか今日美味しいご飯食べられて幸せだな』とか、ちょっとしたことって結構忘れちゃうことが私は多いもので。そうしたちょっとした幸せをメモすることで歌詞に活かせました」
とはいえ人気声優の1日は多忙。作詞活動は仕事を終え、家に戻った深夜1時過ぎから。机に向かい、「このワードが使えるかも」と思うと、「別の表現があるかも」と辞書やスマホで調べだす。「私が普段使わないような日本語を発見して、またそれをメモって。気づいたらそれだけで3時でした」と笑う。しかし、言葉を大切にする彼女にとって、遅くまで作詞活動に励む原動力もファンの言葉のようだ。取材の合間でこう本心を吐露していた。
「(1stアルバム)『解放』のファンの方からの反応がすごく大きくて。『私の言葉で書いてくれてるからこそ共感できる』とか『なぎちゃんに直接応援してもらってる、背中を押してもらってるような感じがする』とかってファンの方から言われて。私が作詞をすることによって、皆さんが喜んでくださるっていうのがいちばん大きい。“私の作詞で喜んでくれるならやろうかな”みたいな」