福島瑞穂一覧

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元タレント、アスリートから党首まで…参院選注目の女性候補者たち
元タレント、アスリートから党首まで…参院選注目の女性候補者たち
 6月22日に公示され、7月10日の投開票に向け各候補者の動きが活発化している参議院選挙。今回、選挙区・比例合わせて520人を超える候補者の中で、女性の候補者は170人以上。全体の30%を超える割合は過去最高の数値だ。だが、同時に水面下で火花を散らす“女の戦い”も勃発しているようで──。元タレントから党首まで過去最多170人以上の女性が立候補予定! 混戦必至の夏の陣に出馬した注目候補を紹介しよう。【※候補者名の横の記載は、党派、選挙区(比例代表の場合は「比例」】●生稲晃子氏(54才)自民党 東京 今回の参院選の“注目株”筆頭は、元おニャン子クラブの生稲氏。「選挙の華」としての期待を受け「政治家として全身全霊、国民のために働きたい」と自民党より出馬表明。だが、6月には参院選に出馬する関係で出演番組が“お蔵入り”となり、制作会社に900万円の損害賠償を求められる騒動があった。“うしろ髪をひかれない”活躍ができるのか。●蓮舫氏(54才)立憲民主党 東京 6年前の参院選では112万票を獲得しトップ当選を果たした蓮舫氏は、激戦必至の今年の東京選挙区で「当確」という噂も。だが、3月には俳優として活動していた長男・村田琳が元自民党国会議員で実業家の糸山英太郎氏と養子縁組をし、自民党に入党したと報じられるという“逆風”もあった。失意を乗り越え当選なるか。●青木愛氏(56才)立憲民主党 比例 テレビ番組のリポーターなどを務めた元タレントの青木氏が立候補。過去には小沢一郎衆議院議員との不倫疑惑が報じられたことも。●松野明美氏(54才)日本維新の会 比例 日本維新の会から比例代表に出馬したのが陸上女子長距離の元エース選手・松野氏。引退後はコーチやスポーツキャスターなどを務めた後、地元の熊本市議に無所属で当選、熊本県議となってからは再選時にトップ当選するなど支持は厚い。立憲民主党からの出馬要請を辞退して日本維新の会からの立候補となったが、その判断はどんな結果をもたらすのか。●高見知佳氏(59才)無所属 愛媛 立憲民主党の推薦を得て無所属での初挑戦となるのが高見氏。『くちびるヌード』のヒット曲で知られ、多くの映画やドラマ、バラエティーに出演。現在は故郷の愛媛で地元ラジオなどに出演している。「子供のための未来投資」を軸に活動中だが、いまではネットで「たかみちか」と検索すると、アイドルアニメのキャラクターが上位にくることが悩みだとか。●海老沢由紀氏(48才)日本維新の会 東京「女の戦い」が熾烈を極める東京選挙区に、日本維新の会から立候補したのは元プロスノーボーダーの海老沢氏。“維新の美魔女”と称される美貌の持ち主でもあるが、6月12日の街頭演説会では同じく日本維新の会の猪瀬直樹氏から「公然セクハラ」ともとれるボディータッチを受ける。本人は否定、猪瀬氏との“良好な関係”を説明しているが…。●今井絵理子氏(38才)自民党 比例 元SPEEDのメンバーで、2016年の参院選で初当選した今井氏は、今回2期目の当選を目指して立候補。初当選の1年後には不倫疑惑が報じられ、批判を浴びた。5月には鹿児島県徳之島で闘牛祭りに参加した際に牛から落下して骨盤を骨折、車いすで街頭演説を行ったことも。●三原じゅん子氏(57才)自民党 神奈川 3期目の当選を目指す三原氏は、神奈川選挙区でダントツの人気を誇る。2016年には100万票を獲得してのトップ当選、今回も菅義偉前首相が応援に張り付くなど全面バックアップの構えだ。女優としては1979年の『3年B組金八先生』(TBS系)で人気急上昇。●八幡愛氏(34才)れいわ新選組 大阪 元グラビアアイドルでタレントの八幡氏は、れいわ新選組からの立候補。政治の勉強のため通信制の大学に入学した現役大学生でもある。●片山さつき氏(63才)自民党 比例 自民党の元地方創生担当相・片山氏は6月14日、党内最大勢力の安倍派の参議院議員でつくるグループ「清風会」に入会したことが話題に。だが、それまで所属していた二階派とは、退会の意向を「言った」「言わない」で大モメし、泥仕合の末に退会。余計な“場外乱闘”を経ての立候補となった。●福島瑞穂氏(66才)社民党 比例 参院選で得票率2%をクリアできなければ政党要件を失い、事実上の「消滅」という崖っぷちの危機にある社民党。党首の福島氏は比例での立候補。「憲法9条を変えよう、その動きが参議院選挙で強まります。社民党、踏ん張りたいんです」と訴えた。●辻元清美氏(62才)立憲民主党 比例 昨年秋の衆院選で落選した参院選の“新人”辻元氏。公示前の街頭演説では「へこたれへん」と書かれたたすきをかけながら、「修羅場を踏んだ女がガチっといきますわ」と“辻元節”を炸裂させた。参議院に“新しい風”を吹かせられるか。撮影/『女性セブン』写真部 写真/時事通信社、共同通信社、アフロ※女性セブン2022年7月7・14日号
2022.06.25 16:00
女性セブン
政治家として活動した時代も(時事通信フォト)
田嶋陽子さん、かつての女性論客を批判「みんなズルかった」
 今、田嶋陽子さん(79才)を再評価”する声が日増しに高まっている。きっかけは2019年秋だった。創刊まもないフェミニスト雑誌『エトセトラ』が「We Love 田嶋陽子!」と銘打って一冊丸ごと田嶋陽子特集を組んだこと。そして1992年に出版された田嶋さんの著書『愛という名の支配』が新潮文庫で復刊されたことを機に、新聞、ラジオ、雑誌などが続々と田嶋さんをフィーチャーするようになったのだ。 * * * イギリスへの留学を経て大学教授として法政大学で英文学と女性学を教えていた田嶋さんが、ブレークするひとつのきっかけとなった『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日系)に初めて出演したのは1991年。 当時、女性の社会進出は進みつつあったものの、働く女性は「OL」とひとくくりにされて、結婚や出産で会社を辞めるのが当たり前だった。 実際、当時の厚労省の調査によれば“女性の”育休取得率は4割。そもそも制度のない会社も多かった。 1980年代後半は、空前のバブル景気によって着飾ってディスコで踊る強い女も喧伝されたが、会社や家庭では女性はあくまで男性のサポート役とみなされ、強気のバブル女子もその財源は気まぐれにもらえるお金持ちのあぶく銭。自立からはほど遠い時代だった。 そんな時代にテレビ映えするファッションで登場した田嶋さんは、〈男だってパンツを洗え!〉〈女性はパン(職業)を、男性はパンツ(家事)を〉といったセンセーショナルな発言を連発し、ビートたけしや嵐山光三郎氏、故三宅久之氏ら男性コメンテーターをタジタジにさせた。 激論の最中に、「もう帰る!」と席を立つ「先の読めなさ」も視聴者の心をつかみ、一躍時代の寵児となった。同番組プロデューサーの皇(すめらぎ)達也さんが振り返る。「面白い大学教授がいる、ということで出演してもらったら、男性出演者とのバトルが大受けしました。田嶋さんは、いまでいう坂上忍や有吉弘行のように、テレビで本音を口にできる貴重な人。誰にだって本音はあるけれど、テレビでそれを言えるような勇気と度胸を持つ人は少ない。加えて、女性の論客として会ったことのないタイプだった。小池百合子さんのような女性論客は女性であることを意識して話すけど、田嶋さんは女性である前に“田嶋”でした。ベースがしっかりして勇気があるので本音をしゃべれたのでしょう」 とりわけ白熱したのは、当時東大教授だった舛添要一さん(71才)との激しいバトルだ。時には互いに激高し、「ブス!」と声を荒らげる舛添さんに、田嶋さんが「ハゲ!」と怒鳴り返すこともあった。「当時はコンビみたいにやりあっていましたが、台本なんてありませんでした」 そう振り返るのは舛添さん。「彼女のように声を荒らげて議論する女性はそれまでいませんでした。当時はよく『男はパンツを洗え』と言われたけど、私は家族の洗濯係で女房のパンツまで洗って干していた。家事もやっていたから『すべての男をダメって言うな!』と反論したのを覚えています」◆うるさい女だ、いい加減にしろ! 多くの男性の反感を買った〈男はパンツを洗え〉発言で、家庭内がガラリと変わったと語る女性もいる。「テレビを見た母から『田嶋さんが言うんだから、やってくださいよ』と言われた父がなんと翌日に洗濯機を買ってきて、自ら洗濯するようになったんです。それまで“家事は女がやるもの”という考えだった父は、田嶋さんのおかげで大きく変わり、その後は料理までするようになりました」(40代会社員) ほかにも〈男手放しても職手放すな〉や、若い女性の性被害を議論した際に言った〈たとえ鍵がかかっていない家でも勝手に入れば泥棒〉などの名言に救われたと振り返る女性は少なくない。 電車の中で突然見知らぬ女性が「私が言いたくても言えないことを言ってくれてありがとう」と泣きながら田嶋さんに告げたこともあった。 だが当時は「女は人前で怒ってはいけない」とされた時代だ。テレビを見た男性からは「生意気」「うるさい女だ」「いい加減にしろ」といった激しい批判が殺到し、女性のファンや味方が大勢いた半面、「あんなに怒って同じ女性として恥ずかしい」という意見も散見された。 このとき、当の本人は何を考えていたのか。 田嶋さんは、「賛否両論の否がつらくて、誰の声も届かない山奥に住んでお粥をすすっていた」と振り返る。「あの頃の女性論客やフェミニストってみんなズルかった。テレビを軽蔑したふりをして私のように表に立って主張しませんでしたから。だから当時は男性視聴者のバッシングだけでなく、アカデミズムの女性学の人からもそっぽを向かれたんです。私だけが死ぬほど叩かれたけど、いちいち反応していたら病気になるから一切耳を傾けなかった」(田嶋さん) あまりの悪口に耐えかねて新聞もテレビも見なくなったが、それでも『TVタックル』の出演は辞めなかった。「本を書いても数千部しか売れないことがほとんどだけれど、テレビに出ると1%の視聴率だったとしても、およそ100万人が視聴します。当時の私は20%を叩き出していたから、2000万人が見ているわけ。もちろん私の意見に賛成の人ばかりじゃないけど、2000万人の中にはわかってくれる人もいるはずだから、嫌な思いをするたびにいつやめようかと迷い、それでも少しでもフェミニズムを広められるなら、ここで頑張ってみるしかないって」(田嶋さん) テレビ出演の前に書き上げた『愛という名の支配』も田嶋さんの背中を押した。 同書で田嶋さんは、「女らしさ」という規範を押し付ける母親との関係に苦しみながら、その束縛と抑圧を乗り越えるまでの長い歩みを描いた。「私は母親からいじめられてボロボロになったけど、本を書くことがセラピーになりました。自分なりのフェミニズムの視点を深めて、母の呪縛や支配から自立できました。自分を解放できたから、頭の中が岩のように固い世のオヤジたちから何を言われても怖くなかった。自分の頭で考えて自立することは、自信につながるんです。私はそのことをオヤジたちの向こう側にいる、多くの女性に伝えたかった。テレビの中ではオヤジたちと闘っているように見えたかもしれないけれど、私はつねにブラウン管の向こうに向けて発言していました」(田嶋さん) 同書に田嶋さんの原点があると語るのは作家の山内マリコさんだ。前述した『エトセトラ』の責任編集を務める山内さんは同書に解説文を寄せている、「田嶋先生はご自分の体験から、苦しみの根っこにあるものは何だろうと考え抜いて、“構造としての女性差別”という答えにたどりついた。血の通った優しさがあって、そこが好きです。フェミニズムは女性を、いつの間にか背負わされている苦しみから解放してくれるんです」(山内さん) 2001年、田嶋さんは当時の土井たか子社会民主党党首に誘われて参議院選挙に出馬し、見事に当選した。『TVタックル』の初出演から10年の時が流れていた。田嶋さんの登場以降、社会は少しずつ女性の自立に寄り添ったかのように見えた。1998年には江角マキコが主演したドラマ『ショムニ』(フジテレビ系)の“闘うOL”がブームに。同年ケアマネジャー試験も開始され、多くの女性が受験した。社会で闘い、働く人が目指すべきモデルとされた。その一方で、働く女性が専業主婦にノーを唱える「専業主婦論争」も勃発している。 女同士が綱引きをするなかで国会議員となった田嶋さんは児童虐待防止や原発反対を訴えた。しかし北朝鮮による拉致問題の対応などをめぐって社民党との間に亀裂が生じ、わずか1年で離党した。  田嶋さんと同じ時期に国会議員となった舛添さんは、「彼女は政治家に向いていなかった」と振り返る。「政治家は組織人であり、党や支持者の縛りがあるから本音を語れません。田嶋さんのように媚びずに意見を忌憚なく言えるように見える福島瑞穂さんだって、党の公式見解以外のことは一切しゃべりません。田嶋さんは群れをなさない孤高の人で、自分の意見に合わないことには従えないから、きっぱりと政治家を辞めたのでしょう」(舛添さん)※女性セブン2020年4月16日号
2020.04.06 07:00
女性セブン
全斗煥韓国大統領(右)と会談する中曽根康弘首相(時事通信フォト)
【親韓政治家の韓国外交】鳩山由紀夫、志位和夫、福島みずほ氏ら
 混迷する日韓関係だが、韓国外交を担ってきた日本の政治家は何をしてきたのか。ここでは鳩山由紀夫氏から福島みずほ氏まで、政治家ごとに主な業績をまとめた。(敬称略)鳩山由紀夫:「元首相でありながら、歴史問題が決着していないなかで韓国の西大門刑務所歴史館で“土下座”した」(伊藤惇夫・政治アナリスト)岩屋毅:「レーダー照射問題でも、防衛大臣として抗議はしたが最低限で済ませ、決着していないまま6月に日韓防衛大臣会談を行なった」(潮匡人・評論家)岡崎トミ子:「2003年に韓国の日本大使館前で行なわれていた慰安婦の抗議デモに参加した」(野村旗守・ジャーナリスト)河村建夫:「日韓議連の幹事長を務めている。8月31日から韓国・ソウルを訪問し、李洛淵首相と会談した」(潮匡人)仙谷由人:「民主党政権で、韓国国民の個人に対する補償を検討する考えを示した」(前川惠司・元朝日新聞ソウル特派員)土肥隆一:「日韓キリスト教議員連盟で日本側の会長を務めていた。2011年に、竹島領有権の放棄を日本側に求める『日韓共同宣言』に署名し、韓国で議員らと記者会見を行なった」(潮匡人)安倍晋三「朴槿恵政権の誕生で、安倍政権は慰安婦問題の決着をつけようとし2015年12月の慰安婦問題日韓合意となった」(倉山満・歴史評論家)志位和夫:「共産党は慰安婦問題、徴用工訴訟問題でも韓国と同じ主張をしている」(筆坂秀世・元共産党参議院議員)小川敏夫:「『戦時性的強制被害者問題解決促進法案』を国会に提出した」(篠原常一郎・元共産党議員秘書ジャーナリスト)福島みずほ:「『戦時性的強制被害者問題解決促進法案』を国会に提出した」(篠原常一郎)※週刊ポスト2019年9月20・27日号
2019.09.15 16:00
週刊ポスト
)、企画84、9日付日韓基本条約に調印する李東元韓国外相(左)と椎名悦三郎外相。1965年(共同通信社)
日本の政治家、韓国の主張の正当性を議論せず譲歩続けた歴史
 日韓外交を考えるとき、戦後、日本と韓国それぞれの政治家が外交の場でどう振る舞い、現在の日韓関係の混迷に至ったのかを辿ってみると浮かび上がってきたのは、両国の歴代の主要政治家たちによる、「その場限りの利権や贖罪のための友好」という、「善隣外交(隣国との友好を深めるための外交政策)」とは似て非なる成り立ちだったことである。 1965年に結ばれた日韓基本条約では、日本は当時の韓国の国家予算の2倍にあたる5億ドル(無償3億ドル、有償2億ドル)の経済協力を行なうことで合意した。 そして、1980年に就任した全斗煥・大統領は日本に100億ドルの新たな経済支援を要求する。それに対し中曽根康弘・首相は、就任直後に日本の現職首相として初めて韓国を電撃訪問(1983年)し、その場で40億ドルの支援を表明した。当時の為替レート(1ドル=約240円)で約1兆円である。 中曽根内閣の40億ドル支援を含めた日本の援助(無償、円借款)が1990年に終わると、「金の切れ目は縁の切れ目」とばかりに、韓国から日本への謝罪要求が強まっていく。大きな火種となったのが朝日新聞の報道(※注)を発端とする慰安婦問題だ。【※注/朝日新聞が1980年代から慰安婦をめぐり「強制連行」があったとする吉田清治氏(故人)の証言を取り上げた記事について、2014年に証言が虚偽であったことを認めて関連記事を取り消した】 そこに出されたのが1993年の宮沢(喜一)内閣の河野洋平・官房長官(河野太郎氏の父)による「河野談話」である。黒田勝弘・産経新聞ソウル駐在論説委員が語る。「河野談話の大問題は、根拠がないままに、慰安婦の包括的な強制性を認めたと誤解される表現にしたことです。韓国は河野談話で日本が強制を認めたと解釈し、その後の日韓の見解の食い違いを生じさせた」 宮沢氏や河野洋平氏をはじめ、日本の“謝罪外交”を担ったのは奇しくも宏池会人脈だった。「日韓外交の中で経済協力利権を狙って韓国に食い込んだ政治家は多かった。その一方、自民党内でハト派と呼ばれる宏池会内には“贖罪意識で韓国に接する”という考え方が根強かった。外交を円滑に進めるために柔らかく接するという発想が先に立ち、それもまた現在の日韓対立の火種となっている」(評論家・屋山太郎氏) そうした河野洋平氏らの路線は、村山富市・首相の戦後50周年談話、そして1998年の小渕恵三・首相の「日韓パートナーシップ」宣言に引き継がれていく。小渕氏は漁業協定締結のために行なったこの宣言の中で初めて、「植民地支配」という言葉を使って謝罪した。◆鳩山元首相の「額ずき」 一方、当時の野党政治家にも、“謝罪ありき”の外交は広がっていた。「慰安婦問題を盛り上げた日本の野党政治家の責任も重い」 そう指摘するのは、共産党議員秘書の経験があるジャーナリスト・篠原常一郎氏である。「慰安婦問題を複雑にしたのは、『戦時性的強制被害者問題解決促進法案』を国会に提出(2000年)した小川敏夫氏(現・参院副議長)、福島みずほ氏、吉川春子氏など当時の民主党、社民党、共産党の国会議員たちの行動にも原因がある。彼らは反自民の立場から、韓国の反日団体の主張を法案にしたうえ、東京で『女性国際戦犯法廷』を開くなど、各国に慰安婦像建設運動を広げるきっかけをつくった」 そして2009年に民主党政権が誕生すると、さらに拍車がかかる。菅直人・首相は「日韓併合100年」の反省とお詫び談話を出し、鳩山由紀夫・首相は退任後、韓国の独立運動家を収容していた西大門刑務所歴史館で額ずいた。「ドイツのブラント首相がポーランドでナチスの行為を謝罪した『ワルシャワでの跪き』と同種の謝罪を日本の首相経験者が行なったことで、韓国における日本の戦争責任の大きさのフレームアップを招いた」(前出・黒田氏)と見られている。 日本は韓国の主張に対して、その正当性を議論するのではなく、譲歩を重ねていった。日韓の裏面史に詳しい菅沼光弘・元公安調査庁第二部長が指摘する。「日韓関係というのは、日本の政治家が韓国を反共の防波堤にするために戦後賠償問題以降も経済支援を続け、その資金を日本にも環流させて日韓で政治的に利用してきた。何か日韓の間で揉め事、利害の衝突が起きた時には、その資金を様々な形で使い、お互いに納得する。それが政治決着です。韓国ロビーといわれる政治家たちがその中心にいて、与野党の多くの議員が日韓議員連盟に加盟し、親韓派が増えていった。 しかし、世の中は変わった。東西冷戦が崩壊し、韓国も民主国家になると、大統領の一存で経済支援のカネを動かすことができない。日本からの経済協力も細くなる。日韓議連のパイプはあっても、政治決着させるための原資がなければ以前のようにカネの力で両国の紛争を解決することができない。それが今の状態です」 実際、政治家による日韓外交の窓口となった「日韓議員連盟」の額賀福志郎・会長や議連幹事長の河村建夫・元官房長官らが訪韓しても、事態を収拾する力はない。 そもそも安倍晋三・首相や河野太郎氏の祖父の時代に築かれた関係が、補償金の利権化という日韓の政治家たちの打算に基づくものだったとすれば、こと政治家同士による外交に「真の友好関係」が成り立っていたかどうか。むしろそれが現在の「戦後最悪の関係」の原因になっているとさえ見えてくる。 安倍首相と文在寅大統領の双方が彼我の外交政策を振り返り、両国の関係を見直すことに気づいてこそ、新たな外交が始まるのではないか。※週刊ポスト2019年9月20・27日号
2019.09.13 07:00
週刊ポスト
福島みずほ議員の「個性的」筆跡、アイドルとして成功する文字
福島みずほ議員の「個性的」筆跡、アイドルとして成功する文字
 2009年9月、民主、社民、国民新3党が連立政権樹立で合意し、それぞれの党首が署名した合意書がニュースで報じられると、社民党党首(当時)・福島みずほ氏の署名がネットで「個性的」と話題になった。 筆跡からその人の性格や人柄、運気まで診断する「筆跡心理学」をおさめた筆跡診断士で、筆跡アドバイザーとしても活躍する書家の高橋史氏が、福島氏の筆跡を診断したうえで、ご本人と対談した。福島:政治には愛が必要、そして平和が大切と常日頃思っているので、頼まれた時に必ず選ぶ「愛と平和」を書きました。高橋:まず目に飛び込んでくるのはサイズ感です。色紙からこぼれそうな大きい文字ですね。福島:書いていると字がどんどん大きくなるんですよ。メモを取る時も、最初は小さく書いているのだけれど、最後には「あらっ!」と思うぐらい大きくなってしまいます(笑い)。高橋:文字の大きさというのは、書いた方のエネルギーに比例するといわれています。文字の大きさと、こうして実際にお会いした先生の印象はぴったり。エネルギッシュでパワフルで、とても自信に満ち溢れた感じが伝わってきます。福島:そうなんですね。私の文字はネットで「個性的」といわれているそうですが(笑い)、自分ではよくわからないんですよ。高橋:全体的に丸みを帯びていて、角が少ないのも特徴的です。かわいらしく、性格の優しい方だと思います。だから、政治家になっていなければ、アイドルとして成功する文字ですね。福島:アイドル! 嬉しいかも(笑い)。私の戸籍名は漢字の「瑞穂」ですが、文字になると固い感じがするので、ひらがなを使うようにしました。どこかに柔らかくしたいという気持ちが働いているのかもしれません。高橋:字には深層心理や潜在意識が表われます。全体的に先生の字はとても柔らかいので、温かくて若々しい、元気な印象を見る人にもたらしています。福島:ありがとうございます。私は国会質問などで総理を問い詰めたりするので怖い印象があるかもしれませんが、全然そんなことはないということを、これで皆さんに知ってもらえたら嬉しいですね(笑い)。◆取材時に書いてもらった色紙「愛と平和」の筆跡を診断【1】笑うと口が大きく開くように、文字も「口」を大きく書くと朗らかで明るい印象を与える。周囲を笑顔にさせている人の特徴的な文字。【2】右への払いが長いのは、何かにのめり込む傾向のある人に多い特徴。感性が豊かで、人に感情移入しやすく、相手の立場になって物事を考える優しい性格の人が書く傾向にある。【3】左払いが伸びやかなのは、セルフプロデュースに長けた人によく見られる。自分が他人にどう見られるのかを常に意識し、スター性のある人に多い。【4】偏とつくりの間隔が狭い人は、自分の世界観が確立されており、意見を曲げないタイプ。政治家ではブレないと評価できるが、一般人だと頑固だといわれることも。【5】縦に伸ばす線が長ければ長いほど、「ここで満足したくない」「ここでは終わらない」という向上心の強さを表わしている。●ふくしま・みずほ/1955年生まれ、宮崎県出身。社会民主党副党首。1998年の参院選で初当選。2009年、内閣府特命担当大臣として男女共同参画や少子化対策などを担当。2010年、沖縄の基地移設の閣議署名を拒否し罷免。環境、人権、女性、平和をテーマに幅広く活動する。●たかはし・ふみ/1979年生まれ、東京都出身。セミプライベート書道・ペン字レッスンを実施する書道サロン「墨麗」主宰。書を通して麗しき社会の実現に貢献しようと、書道家のかたわら筆跡アドバイザーとしても活躍中。■取材・文/小野雅彦、上田千春 ■撮影/内海裕之※週刊ポスト2019年5月31日号
2019.05.22 11:00
週刊ポスト
66歳男がブログ記事で侮辱罪に 懸念されるネトウヨの高齢化
66歳男がブログ記事で侮辱罪に 懸念されるネトウヨの高齢化
 様々な分野で高齢化が進んでいるが、かつては若者が中心と思われていたものにも高齢化の波が押し寄せている。ネットニュース編集者の中川淳一郎氏が、今後、予想される高齢ネトウヨの増加について、警鐘を鳴らす。 * * * 静岡新聞に掲載された政治評論家・屋山太郎氏(86)のコラムに書かれた内容の一部が、社民党の福島瑞穂参議院議員の事務所から事実無根だと抗議を受けた。徴用工裁判をめぐる内容だったが、同氏は「福島氏は実妹が北朝鮮に生存している。政争の具に使うのは反則だ」と書いた。同紙は後に事実ではないとし、訂正・お詫びをした。 これを見て思い出したのが、ネットに未だに残り続ける「李高順」と「趙春花」をめぐるデマである。千葉大学名誉教授やイオンド大学筆頭教授を務めた清水馨八郎氏が2010年、「國民新聞」に書いた「小沢一郎は済州島出身」という文章だ。ここには、「土井たか子は本名李高順と言いその弟子福島瑞穂は趙春花で日本人ではない。顔立ちもよく見ると韓人である事が分かる」とある。 ネトウヨの特殊能力「国籍透視」を駆使した「在日認定」を、当時90歳を超えていたであろう名誉教授まで務めた立派な人物がしでかしたのである。他にも小沢一郎氏と菅直人氏を済州島出身だとし、岡田克也氏は「あやしい」と書いた。2010年といえば、まさにネトウヨによる「在日認定」が花盛りの時代で、清水氏のこの文章がソースとなり、今でもこれら2つの名前がネットでは時々書き込まれるのである。 なお、李高順については、かつて月刊誌『WiLL』に掲載され、土井氏の側から名誉棄損の裁判を受け敗訴。同誌は謝罪文を掲載するに至った。その経緯があったにもかかわらず、清水氏は書いてしまったのである。また、福島氏の「趙春花」も誤りである。 それにしてもこの「在日認定」、なんとかならないのだろうか。何か犯罪者が登場した場合、ネット掲示板の書き込みやSNSには「実名はよ」などと書かれる。つまり、在日が日本人のような通名を使っていると勝手に判断し、こうした卑劣なことを犯すものは在日に決まっていると考えるのだ。「日本人なら悪いことをしないはず」という妙な安心感があるのだろう。 福島氏も土井氏もネトウヨの間では「反日議員」「売国奴」認定をされており、その流れに乗るかのように著名な評論家までデマを書いてしまった。経験も名誉も社会的地位もある人でも同様のことをしてしまう状況にあるのだ。 これから懸念されるのが、「高齢ネトウヨ」の増加だ。今年1月、大分県の66歳の男が在日の中学生に対し、「おまエラ不逞朝鮮人」「チョーセン・ヒトモドキ」などとブログに書き、侮辱罪で科料9000円の略式命令を受けた。ここで登場する「おまエラ」の「エラ」は、韓国人の顔はエラが張っているという決めつけから来る差別用語で、嫌韓系の5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)のスレッドではよく登場する言葉だ。 長年勤め上げた会社を定年退職し、さて、ブログでも始めるかな、とネットにアクセスをすると、在日や韓国を罵倒する意見がネットには多数書き込まれているのを目にする。ここで「おまエラ」などの言葉を覚えたり、「レイプは韓国の国技」などの言説を信じ込む。韓国の政治家や反日活動家に関するニュースを見て義憤に駆られ、いつしか高齢ネトウヨになってしまう。晩節を汚すのはおやめなさい、と忠告申し上げよう。●なかがわ・じゅんいちろう/1973年生まれ。ネットで発生する諍いや珍事件をウオッチしてレポートするのが仕事。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』『ネットのバカ』など※週刊ポスト2019年3月8日号
2019.02.25 16:00
週刊ポスト
冷笑系、DD論者… ネットで「現実主義者」が揶揄される理由
冷笑系、DD論者… ネットで「現実主義者」が揶揄される理由
 ネット上で政治的なテーマを扱う場合、意識しなければならないのが、「保守とリベラルのレッテル貼り」からいかに逃れるか、という問題だ。だが一方でそうした「党派」のレッテルから逃れたとしても、批判対象となり得るという。それはいったい、どういうことなのか。『言ってはいけない』(新潮新書)、『朝日ぎらい』(朝日新書)などの著書がある作家・橘玲氏と、『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)などの著書があるネットニュース編集者の中川淳一郎氏が語り合った。(短期集中連載・第5回)中川:昨今のネットでは、「お前はどっち側だ」みたいなことの旗幟を鮮明にしなくてはいけないような雰囲気があります。小泉純一郎氏がその先鞭をつけたのでしょうが、「郵政民営化に賛成か、反対か!」みたいなところから始まり、2014年の東京都知事選でも細川護熙陣営について「原発に反対か、賛成か!」とやった。ここしばらくの沖縄県における選挙の「オール沖縄vsそれ以外」もそうです。小泉氏の時は、反対派に「刺客」を送り、落とそうとし、女性の刺客は「くノ一」なんて呼ばれた。そうした旗幟を鮮明にすることが分かりやすく表れるデモにしても、同じ立場の人々がいっぱいいたら安心するし、ここにいる人たちで社会をどんどん良くするんだという高揚感も出てくる。だからこそ皆で行進しているうちにどんどん過激化し、「朝鮮人をガス室に送り込め!」なんて叫んだりする。橘:在特会(在日特権を許さない市民の会)系のデモですよね。こんなグロテスクは主張が許されないのは当然ですが、郵政民営化や原発問題も含め、その背景にある論理は同じなんじゃないかと思っています。「俺たち」と「奴ら」に集団を分割して、「俺たち」を光と善、「奴ら」に闇と悪のレッテルを貼って、善(正義)が悪を叩くことで世界が救済される。この図式は、右も左も同じですね。中川:そこでちょっと厄介なことが1個あって、今みたいな橘さんの分析は正論だと思うのですが、そういう発言をすると“冷笑系”と言われる傾向があるんです。これが、私もそうですけど、橘さんのように客観的に物事を批評する人を揶揄する言葉になっています。別に笑う要素なんて一切ないから、ただ呆れてるだけなんですけどね。橘:たしかに「冷笑派」と言われることはあります。中川:言われます? あと“DD論”という言葉もあるじゃないですか。橘:DD論って何ですか?中川:どっちもどっち論。対立した意見があるときに「どっちもどっちじゃないか」っていうスタンスでいることを揶揄する際に使われる言葉です。橘:それはまさに私にぴったりですね。こんど使わせてもらいます(笑)。中川:DD論に反発するのは主に反差別活動家の側ですが、「ヘイトスピーチはダメに決まっているじゃないか、どっちもどっちじゃなくて、オレらは正しいんだ。ダメなものを潰すにはこちらも過激になるしかないだろ」ということです。「お前達は我々をレイシストと一緒にするんじゃない、どっちもどっちというお前こそ差別に加担している冷笑主義者である」という流れになる。 DD論を批判する反差別界隈からすれば、中間層による「過激過ぎでは……」「どっちも支持できない」という意見がむかついて仕方ないし、ネトウヨよりも冷笑系がタチが悪いと考えている面もあります。なぜなら自分達は反差別活動という人の道に沿った活動をしているから、それを邪魔する敵であると認識する。そして、「オレ達だって本当はこんなことやりたくない。差別するヤツが存在しなければこんなことやらないで済む」と追記する。いや、差別をしていないオレのことも糾弾してるじゃないか、としか思えないんですけど。すると「お前のその態度がレイシストを利するのだ」なんて言ってくる。まぁ、なんでもかんでも差別やヘイト認定し糾弾するので、全然説得力ないんですけどね。橘:IS(イスラーム国)のいちばん敵は、キリスト教でもユダヤ教でもなく同じイスラームですよね。「ムハンマドやクルアーンはデモクラシーや男女平等を否定していないし、近代的・世俗的な市民社会とイスラームの信仰は共存できる」という寛容で真っ当なイスラームこそが彼らの最大の敵で、「タクフィール(背教者)」のレッテルを貼って「絶滅」しようとする。 キリスト教やユダヤ教はイスラームと同じ神をちがうやり方で信仰しているだけですから、過激なイスラーム原理主義の論理でも、ジズヤ(人頭税)を払えば信仰をつづけることが許されます。それに対してイスラームの「異端」はクルアーンを冒涜しているのだから、どんなことをしても許されることはない。スンニ派とシーア派の対立も同じですが、自分たちとはあまり関係のない異教徒には寛容で、すぐ隣にいる「異端」は皆殺しにして当たり前という理屈になっていきます。「リベラル」の中での対立も同じで、自分が正義の側にいることを証明しようと思ったら、右翼を叩くより曖昧なリベラルを叩いたほうがいい。これがセクト闘争の定番で、それと同じことがネットを舞台として起きているんだと思います。◆「社会の状況にあわせて自分を最適化していく」中川:不思議なのが、ネトウヨの側ではこういう内部分裂が無いということですね。一応一致団結するんですよ、彼らは。橘:たしかに、どっちがより愛国かで喧嘩するというのは聞いたことがないですね。中川:彼らの場合は、愛国もクソもないと思うんですよ。基本的に、韓国と中国が嫌いというだけなんです。そこが原動力なので、「ネット右翼」という言葉自体がそもそも違うと思っていて、ネトウヨというよりも「嫌韓派」とか「韓国フォビア」とか、そういった言葉の方がしっくりくるかなと思っています。彼らは日本の上空のかなり広い部分を支配している米軍が定めた「横田空域」を批判しない。こっちの方がよっぽど日本にとっては主権が脅かされている話だっていうのに……。沖縄の米軍についても、「中国が侵略してくるから必要だ」という理屈から、基地反対派を売国奴扱いする。ちょっとちょっと、お前ら元々「在日特権を許すな!」と主張していたけど、もっとも在日特権持ってるのって米軍でしょうよ。橘:私の理解だと、ネトウヨは右翼ではなく“日本人アイデンティティ主義者”ということになります。彼らは「自分が日本人であるということ以外に誇るもののないひとたち」で、「反日」「売国」を攻撃することでしか自分たちのアイデンティティ(社会的な自己)を確認できない。在日米軍は反日でも売国でもないから、日本の上空を好き勝手に飛行していてもどうでもいいんでしょう。中川:右翼は途中で飽きちゃうんじゃないですか、運動自体に。ネトウヨの場合だと、彼女ができたからやめるみたいな、感じもあるようです。橘:トランプを支持する“白人アイデンティティ主義者”も同じですが、彼らを突き動かすのがロジックではなく心情だからじゃないですか。だからちょっとしたきっかけで、別の世界に移っていったりする。それに対して左の方がもっと原理主義的で、「自分たちだけがロジカルな正義を独占している」と主張する。中川:多分ネトウヨの方が若干後ろめたさを持っているから、早くやめることができると思います。どう考えても「朝鮮人は死ね」みたいな主張が正しいわけがない。だから最近「元ネトウヨでした」とツイッターで表明する人がポツポツと出てきているのかもしれません。左翼の場合はとにかく正義の側としての大義名分があるし、社会を良くしているという認識があるからやめられない、という違いかもしれません。趣味であるかガチであるか、という違いだと思うんですよね。ガチといっても、いつしか趣味=糾弾、みたいになって何にでも難癖付け出す人も出てくるのが困ったところです。橘:「冷笑系」と言われるのは、デモなんかしても社会は変わらないし、正義を振りかざすともっとヒドいことなると考えているからだと思います。私のいちばんの関心は自分が幸福になることで、仮によりよい社会が実現したとしても、その代償として自分が不幸のどん底に突き落とされるならなんの意味もない。こういうことをいうと「エゴイスト」と批判されるわけですが、ナチスは「よりよい社会をつくる代償としてユダヤ人を絶滅すべきだ」と主張しました。 2017年に『専業主婦は2億円損をする』(マガジンハウス)という本を出して、専業主婦の方から「自分たちをバカにしている」と叩かれたんですが、たしかに、子どもを産んだ女性が会社を辞めて専業主婦にならざるを得ない実態が日本社会にあることは間違いありません。こうした性差別をなくし、すべての女性が男性と対等にいきいきと働ける社会に変えていかなくてはならない、というのもそのとおりだと思います。でも、そうやって「よりよい社会」の実現を待っていたら何十年もたってしまう。いま20歳の女性に、「50歳や60歳になれば男女平等の理想社会がやってきます」といっても、まったく説得力がないでしょう。だとしたら、いまの日本が女性が差別される残念な社会であることを前提としたうえで、そのなかで自分と家族がいかにして幸福になるかを考えるほかはない。それが私の基本的な発想です。中川:それって社会の状況に合わせて、自分が変わっていく方が良いということですか?橘:ゲームのルールに合わせて攻略法を最適化していく、という感じですね。ネットで、「橘玲ってようするに“ハッカー”でしょ」という評を見かけて「なるほど」と思ったんですが、私がこれまで書いてきたものは、金融市場とか日本の税法とか、自分たちが生きている世界のいろんなバグを見つけて、「それを上手に利用すればかんぜんに合法的にこんな面白いことができるよ」という情報提供です。ハッカーの論理では、プログラムは完璧なテキストに従ってつくるのではなく、バグを見つけて面白がる連中がいるから試行錯誤で修正されていくわけじゃないですか。それと同じで、社会をよりよいものにしていくのはデモではなく、みんながバグを見つけて「悪用」することなのかもしれない。為政者はそれに対応しなければなりませんから、その結果、これまでよりずっと公正で効率的な社会に変わっていくのです。◆安倍首相が辞めたら攻撃対象がなくなって“安倍ロス”が起こる?中川:私も与件主義というか、与えられたもので最適なものは何かを考えます。デモが通用しないということは、これだけ反政権デモをこの5年間やり続けてきても政権はビクともしないことから明らかになっているのではないでしょうか。在特会系のデモにしても、「日韓断交」を何度も訴えているのに、そんなことになる気配すらない。この手法が共感されないということは何回も証明されているのだから、それだったら他の手法を考えようぜと。安倍政権を倒したいんだったら、自民党の中で石破茂氏とか有力な議員を左翼が担ぎあげるくらいのことをやるとか、そっちとかの方がいいんじゃないかとか思っちゃうんですよね。野党のやり方っていうのは、安倍はこんなに極悪だと言い続けて、それが5年以上続いていると思うんですよね。ところが……。橘:やっぱり、発言すること自体が快感になっているんじゃないですか。中川:たとえば小池晃氏、福島瑞穂氏、菅直人氏、福山哲郎氏あたりって、デモに行けばよくいる面々じゃないですか。それって効果ないのに何であの人たちはやり続けるんだろう、とつくづく不思議でなりません。別のことを考えろと思っちゃうんですよね。これまでにやってきたデモって、「共謀罪許すな」「戦争法案許すな」「民主主義を守れ」なんかがありましたが、それが国民全体の大きな共感を得て全体を覆すようなムーブメントになったかというと、疑問が残ります。今こそ「消費増税許すな」デモを仕掛けるチャンスで、これぞ野党が支持を得られるイシューだと思うんですよね。まぁ、どうせやっていく内に「アベは退陣を!」みたいなデモに変化するのは予想がついてしまいますが。橘:安倍さんが辞めたら、“安倍ロス”が来るんじゃないですか。攻撃の対象が消えてしまうから。同じように朝日新聞がなくなれば、叩く対象がなくなって“朝日ロス”がやってくるでしょう。実際、右翼・保守派は民主党(民進党)がなくなって“民主党ロス”に苦しんでますよね。一部の雑誌に見られるような「朝日」への異様なバッシングも、ほかに叩く相手がいなくなってしまったという「喪失感」が背景にあると思います。中川:あり得ますよね。「反アベ」って団結の良い旗印なんでしょう。デモだってその仲間と出会える場所。これを言うと、「お前はデモにも来てないで、闘ってもないくせに安全な外野から冷笑しやがって、オレ達は闘ってるんだ!」と叩かれる。「闘ってる」っていつまで革命ごっこやってるんだよ、って話ですよ。チェ・ゲバラに憧れ過ぎです。橘:世代論はあまり好きじゃないですが、それをやってるのって団塊の世代の全共闘の人たちですよね。私は全共闘の下の世代で、「お前たちは安保闘争も体験しないで、『なんとなくクリスタル』みたいな薄っぺらい商業主義丸出しの本を読んで喜んでいるだけだ」とさんざん言われたから、正直、あの人たちと一緒にされたくないっていうのはすごくありますね。もちろん日本は自由な社会だから、国会前で青春時代を追体験したいならどうぞお好きに、ということです。でも私はやりません。中川:私は橘さんより10歳以上年下ですが、私が通っていた大学には、当時活動家が6人くらいいたと記憶しています。学生数は学部全体では4000人くらいなんですけど、その6人が学校中のビラのそれなりの割合を作っている。しかも、ゲバ文字の建て看をよく作っていた。中身は覚えていないけど、基本的には反政権・反天皇だったと思います。彼らは国旗を掲揚するのを阻止する運動をしたりとか、旗を掲げる屋上に至る階段のところで座り込みをしたりするんですよ。それに対して、そんなのやらないでいいじゃんというのが、当時の我々、全共闘世代の2周り以上下の感覚です。日章旗と天皇を侵略の象徴とはもう捉えていないんですよ。橘:左翼的な人が嫌われるのは、中途半端に頭が良いから、自分の正しさをロジカルに説明しようとしてどんどん過激化していくからですね。大学時代、社会科学系のサークルに所属していたこともあって、革マル派の(元)学生たちがたまにオルグに来たので、つるし上げのグロテスクさというのは経験的に知っています。右翼は心情でつながっているので、「君とは考え方がちがっていてもウマが合うから友だち」みたいな、わりと緩いところがありますよね。それに対して極左は、相手を徹底的にロジックで追い詰めたうえで、「あなたが100%正しく、私が100%間違っていた。これからはすべてあなたに従います」と土下座しない限り許さないみたいな、そういう原理主義の恐ろしさがあります。中川:私はしばき隊(レイシストをしばき隊)のことを5年間ずっとウォッチし続けてきたんですけど、相当な人数が離脱していってますね。コアメンバーはずっと一緒ですが、批判側に転向する人は案外冷静な分析をしていたりする。コアメンバーが数名いて、絶対に裏切らない人たちがいるほか、彼らに尻尾を振る鉄砲玉みたいな連中もいる。でも、この鉄砲玉連中はまったく相手にしてもらえず、少し可哀想です。先日、彼らの別働隊の元メンバーの男性が亡くなったのですが、彼が亡くなった途端、女にだらしなかったと叩き始める人が出てきて、「セクハラは確かにマズいけど、お前さー、元の仲間にそれはないだろ? 生きている内にちゃんと注意しておけよ。死体蹴りしてるんじゃねぇよ」っていう右翼が今度は出てきてしまいます。離脱があまりに多いし、内ゲバが多いなって思っちゃうんですよね。橘:それは革命の論理で、連合赤軍と一緒ですね。結局、人間なんて何千年、何万年と同じことを繰り返しているだけで、いまも難しそうなロジックを振りかざしてはいるものの、原始時代の部族闘争をやってるんだと思います。自由な社会はそういう人たちも許容しなければならないんですが、自分の半径10メートル以内には近寄ってきてほしくない、という感じですね。(続く)◆橘玲(たちばな・あきら):作家。1959年生まれ。2002年、国際金融小説『マネーロンダリング』でデビュー。『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『言ってはいけない 残酷すぎる真実』『(日本人)』『80’s』など著書多数。◆中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう):ネットニュース編集者。1973年生まれ。『ウェブはバカと暇人のもの』『ネットのバカ』『夢、死ね! 若者を殺す「自己実現」という嘘』『縁の切り方 絆と孤独を考える』など著書多数。
2018.10.30 16:00
NEWSポストセブン
元共産党・筆坂秀世氏「私の弔辞は野田聖子さんに頼みたい」
元共産党・筆坂秀世氏「私の弔辞は野田聖子さんに頼みたい」
「最後のお別れ」となる弔辞を読み上げるのは、自分のことを本当によくわかってくれている人であってほしい──歳を重ねると、ふとそんな思いに駆られることがある。そこで各界著名人に「自分の葬式で弔辞を読んでほしいのは誰か」と聞いてみた。18歳で共産党に入党、40年以上にわたって籍を置き、党幹部まで務めた筆坂秀世氏(70)。2005年に離党し、袂を分かっただけに、「共産党の人には頼めないよ」と笑う──。 * * * 共産党とはもう縁が切れているとはいえ、政治の世界に携わってきた人間ですから、弔辞はやはり政界の人に頼みたい。一人挙げるなら、自民党の野田聖子さん(57)です。 親交は1998年から。彼女が小渕恵三内閣で当時の史上最年少記録で郵政大臣に就任された頃でしたね。僕は参議院の交通・情報通信委員会に所属していて、所管大臣だった野田さんとお話しするようになった。あっけらかんとした性格で、党は違ってもすぐに意気投合して、連絡先を交換しました。 その後、僕は2003年にセクハラ騒動で参議院議員を辞職、共産党の要職を解任されて離党することになります。この時にマスコミを通じてコメントした女性政治家が3人いて、土井たか子さん、福島瑞穂さん、そして野田さんでした。 みなさん、批判的なコメントではなかったけど、特に野田さんは取材を受けた直後に、「こんな感じで答えましたけど、よかったですか?」と気遣いの電話をくれたのが嬉しかった。 離党直後には、野田さんが音頭を取って、東京・青山の飲み屋で激励会まで開いてくれました。 野田さんが地元・岐阜に僕を呼んでくれたこともあった。自民党が下野していた2010年に、地元の支援者に向けて、「これからの自民党や政治がどうあるべきか」というテーマの記念講演の依頼でした。 もう離党していたとはいえ、“共産党の元幹部”ですから、地元の幹事会からの反対もあったそうですが、それを説得してまで僕を呼んでくれた。とても意気に感じたことを覚えています。 僕よりちょうど一回り下の年齢でも、セクハラ騒動を起こした僕を色眼鏡で見なかった、人格的にも尊敬できる人。野田さんになら、安心してお願いできる。※週刊ポスト2018年5月4・11日号
2018.04.28 16:00
週刊ポスト
舛添要一氏「野田聖子議員は酒を飲めるところが強み」
舛添要一氏「野田聖子議員は酒を飲めるところが強み」
 女性政治家の失言やスキャンダルが政界に嵐を呼び、女性都知事がその嵐に乗じるも、彼女もまた躓いてしまう。政治家としての資質を問われるような女性議員が増えた背景に、小選挙区制の導入があると舛添要一前東京都知事は語る。「1つの選挙区で1人しか当選しない小選挙区制の場合、女性候補が圧倒的に有利なんです。まず女性候補というだけで投票する有権者がいる」と。 また、稲田朋美氏のように安倍晋三首相に重用される人は「右派だから」という理由で抜擢されたように見え、結果、他の女性議員も出世のために右寄りになっていく傾向があると指摘する。国際情報誌・SAPIOで昨年の衆院選を批評した「女性政治家の通信簿」を綴った古谷経衡氏とともに、女性政治家の現状を語ってもらった。 〔議員名のあとの括弧内の表記は、(年齢、所属、当選回数)を表す〕古谷:小選挙区制導入と安倍政権の長期化が女性議員の体たらくの原因だとしたら、それ以前の女性議員はどうだったのでしょう。舛添:たとえば扇千景(84・2007年政界引退)は芸能界出身でしたが、真面目に勉強して国土交通大臣の職責を果たした。土井たか子(2014年死去・元日本社会党委員長)は辞めるときに「舛添さん、福島瑞穂をお願いしますね」と挨拶に来てくれた。私とは考え方が違うけど、筋を通す人だった。彼女たちは女性政治家というよりも尊敬する先輩政治家でした。私にとって、彼女たちは宮澤喜一さんや橋本龍太郎さんと変わらなかった。古谷:田中眞紀子(73・2012年落選)はどうでしたか?舛添:メチャクチャな政治家でしたね(苦笑)。ただし田中角栄の娘をウリにしていたけど、女をウリにはしていなかった。古谷:では、いま舛添さんが評価する女性議員はどなたですか?舛添:私の場合は、能力のあるヤツは男でも女でも評価します。逆になければ、相手にしない。だから嫌われるんだけど(笑)。 女性議員で言えば、いまの法務大臣の上川陽子(64・自民・衆6期)。私が厚労相時代、彼女が子ども(少子化対策)担当大臣だった。対等に議論できる数少ない女性議員だった。あとは野田聖子(57・自民・衆9期)ですね。古谷:ぼくも野田は別格だと思っています。彼女は郵政民営化選挙で、小泉に造反した。小泉に媚びず、主張を曲げなかったんです。プライベートでも流産したあと、困難な不妊治療に長年向き合い出産した。ほかの女性議員と厚みが違う。舛添:野田は酒を飲めることも強みです。残念ながら、いまだに永田町では料亭で酒を飲みながら根回しをし、物事を決めていくんです。そんななかに酒を飲めない女性がいると場の雰囲気が白けてしまう。女性議員も、そういう場に入りにくい。 最近はメディアが不倫にうるさいから女性議員と同席したがらない人も増えてきた。その点では政界がいまだに男性優位社会で、女性蔑視が存在しているのは否定できない。古谷:けれども女性議員が活躍できない理由を日本が男性優位社会であることだけに求めるのはおかしい。女性が男性と対等かそれ以上に活躍している業界もある。たとえば、漫画業界がそう。作者が男か女かなんて関係ない。問われるのは画力と構成力。完全に実力の世界です。舛添:音楽や芸術の世界もそうですね。古谷:そうです。日本にも男女平等が達成された業界はたくさんある。海外の政界では女性も実力を正当に評価されるわけでしょう。舛添:私が出会った欧州の議員を見ても、男だから、女だから、とは誰も見てない。優秀だから選挙に出て、結果を出すから何度も当選できる。性差でなく結果や成績でしか評価されません。 その先駆けとなったのがイギリスのサッチャーです。中曽根元総理と一緒に会ったのですが性差を超えた意志の強さ、迫力があった。サッチャーという前例があるから現首相メイは非常にやりやすいでしょうね。【PROFILE】ふるや・つねひら/1982年北海道生まれ。立命館大学文学部史学科(日本史)卒業。文筆家。主な著書に『左翼も右翼もウソばかり』『草食系のための対米自立論』『「意識高い系」の研究』。最新刊に『「道徳自警団」がニッポンを滅ぼす』。【PROFILE】ますぞえ・よういち/1948年福岡県北九州市生まれ。1971年東京大学法学部政治学科卒業。2001年参議院議員(自民党)に初当選し、厚生労働大臣等を歴任。2014年2月、都知事就任。2016年6月、辞任。辞任後初となる著書『都知事失格』が弊社より発売中。※SAPIO2018年1・2月号
2018.01.26 07:00
SAPIO
ちなみに、第2次安倍政権が発足した日は晴れ
菅氏「ワタシ、あなたに…」ほか 最悪国会の珍発言集を紹介
 これほど問題発言が飛び交った国会を「文書」として残さないなんてもったいない。国民を見事なまでにバカにした今国会中の暴言・妄言の数々を振り返る。最初のノミネートは「もり(森友)かけ(加計)」騒動で終始国会を“リード”し続けた安倍首相だ。「本当に悪巧みをしようとしたらそんな写真なんか出しませんよ! 3秒くらい考えればわかること」 6月5日の決算行政監視委員会で、宮崎岳志議員(民進党)が安倍首相と加計学園理事長の加計孝太郎氏らがワイングラスを仲良く傾ける写真(昭恵夫人のフェイスブック)をもとに追及した際の一幕だ。なるほど、本当に悪巧みしている時は隠そうとするわけだ。そうすると、あの「総理のご意向」文書は……3秒くらい考えてしまった。「怪文書」発言で「暴言政治家」の仲間入りを果たした菅義偉・官房長官。後に、「怪文書という言葉だけが独り歩きしたことは極めて残念だ」と発言。独り歩きさせた張本人の言葉だけに、重みが違う。菅氏は本誌前号で登場した東京新聞・望月衣塑子記者の執拗な質問に対しても、「ワタシ、あなたにソレ答える必要ないとオモイマス」となぜかカタコトの日本語で応戦。“新キャラ”を開花させた。 首相最側近の萩生田光一・内閣官房副長官は、文科省の局長に「官邸は(学部新設を)絶対やると言っている」と発言したとされる新文書で俄然注目を集めている。文書が出される4日前の6月16日、萩生田氏は福島瑞穂議員(社民党)から安倍首相と加計学園理事長が「腹心の友」であることを知っていたか問われ、「最近、盛んに報道されているから承知している」と答えた。 だが、その後、4年前に自身のブログで、安倍氏と加計理事長との“スリーショット写真”を掲載していたことが発覚。結果、自身が「最近、盛んに報道されている」立場となった。 国会の番人、国対委員長も負けてない。5月30日、自民党の竹下亘・国会対策委員長は前川喜平・前文科次官の証人喚問を「不要」と拒否したことについて、「なぜ必要ないと考えるのか?」と野党に問われた際にこう答えた。「必要ないということが、その理由だ」 文科省が「総理のご意向」文書の再調査に応じない理由を義家弘介・文科副大臣はこう説明した。「私が確認していない文書は行政文書でない」 どちらも中身が支離滅裂過ぎて、哲学的なことを言っているように聞こえてしまうから面白い……いや、面白がってはいけない。理由を説明できない為政者など恐ろしくて仕方ない。※週刊ポスト2017年7月7日号
2017.06.26 07:00
週刊ポスト
「男版・福島みずほ」が韓国大統領になり日本に凄まじい厄災
「男版・福島みずほ」が韓国大統領になり日本に凄まじい厄災
 韓国の次期政権は極左政権になることが確実な情勢だ。親北姿勢が強まることで統一へ近づく朝鮮半島に、ジャーナリストの室谷克実氏は、北朝鮮と韓国の連合が日本に牙を剥く危険性を指摘する。 * * * 朴槿恵スキャンダルを機に大混乱が続く韓国では、憲法裁判所が朴大統領の弾劾が有効と判断すれば、5月中旬の大統領選挙実施が予想される。 最有力候補と目されるのが最大野党「共に民主党」(以下、民主党)の文在寅・前代表だ。 日本にとって厄介なことにこの男は筋金入りの反日・親北主義者である。元々は人権派弁護士だったが近年、言動が過激化し、大統領の弾劾についても昨年12月、「棄却なら革命しかない」と語った。言ってみれば、“福島みずほの男版”が韓国の大統領になるようなものである。 文在寅の「思想」を示す傍証は枚挙にいとまがない。 2007年、盧武鉉政権で大統領秘書室長を務めていた文在寅は、国連の北朝鮮人権決議案の採択を前に、北朝鮮に“お伺い”を立て韓国は決議案に棄権した。 2016年には韓国が実効支配する竹島に上陸し、芳名録に「東海のわが領土」と書き込んだ。同年末、釜山にある日本総領事館前に慰安婦像が建てられると、ツイッターで「少女(慰安婦)像は生きた歴史教科書。市民の像設置は本物の独立宣言だ」とつぶやいた。こんな男が次の大統領に就こうとしている。 この先、韓国で極左の文在寅政権が誕生すると、日本に多くの厄災が降りかかってくる。日本は「慰安婦像を撤去せよ」などと呑気なことを言っていたら痛い目にあう。「最終的かつ不可逆的な」決着を謳った2015年末の慰安婦問題の日韓合意について、文在寅は「両国間に真の合意はなかった」と主張しており、大統領就任後に合意の破棄(無効)宣言をすることは間違いない。実際、この男は「日韓合意は朴槿恵の親友・崔順実が指示したものだから無効」という、法律家出身とは思えない論法を披露している。 日韓合意破棄宣言の後、韓国は国連人権委員会などで慰安婦問題を蒸し返し、「反日教」の信者にとっての「御本尊」である慰安婦像を米国、豪州など世界各地に設置することを目指すだろう。 海外だけでなく、過激派と朝鮮総連人脈が渦巻く沖縄に乗り込み、沖縄本土に慰安婦像を設置することも十分あり得る。 この際、日本が抵抗すれば、韓国世論は一気に燃え盛る。「革命が終わるまでロウソクの火を消すな」「エセ保守を焼き払え」とアジる文在寅に煽られ、ソウルの日本大使館に「破棄を認め再交渉に応じろ」と叫ぶロウソクデモ隊が突入しても、極左政権下の警官隊は暴力行為を黙認する可能性が高い。【PROFILE】1949年、東京都生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、時事通信社に入社。政治部記者、ソウル特派員などを歴任。退社後、評論活動に入る。近著に『崩韓論』(飛鳥新社)など。※SAPIO2017年4月号
2017.03.08 07:00
SAPIO
橋田壽賀子 佐藤愛子著書を突き抜けたヤケクソ感が魅力と語る
橋田壽賀子 佐藤愛子著書を突き抜けたヤケクソ感が魅力と語る
 昨年8月の刊行以来、わずか5か月あまりで46万部を突破する異例のヒットとなった『九十歳。何がめでたい』(佐藤愛子著)。この本のファンは、各界に広がっている。稲垣吾郎(43才)は「ぼくらが普段言えないようなことを代わりに言ってくれて、すっきりする」と讃辞を送り、安藤優子さん(58才)は「私も90才までに佐藤さんのような胆の据わった人間になれるよう精進したいと思います」と誓った。 意外なところでは、アイドルグループ「でんぱ組.inc」の相沢梨紗や福島瑞穂参議院議員がツイッターで本書を絶賛した他、前公明党代表の太田昭宏衆議院議員が自らのブログで〈日本人が脆弱になっている。相手にばかり気を使って、ストレスをため込んでいる。(中略)そんな時代にズドーンとストレート球を投げる。そして世の「正論」「…したらまずいんじゃない」のたぐいを打ち砕く。痛快〉などと綴った。 脚本家・橋田壽賀子さん(91才)も本書に夢中になった1人。「ここに書かれてあることは、すべて佐藤さんご自身の経験の集約。一気読みしましたよ。私たち90代が無責任に言いたいことを、すべて代筆してもらった気分になりました。若い時分には『生意気だ』と言われかねないことも、年を取ったら許されることが多いでしょ。私が安楽死の提言をしたのだって、90才を過ぎたからです。 だからこの本の醍醐味は、存分に生きてきた者だけに許される、突き抜けたヤケクソ感にあるのではないでしょうか。私も佐藤さんも、もう充分すぎるほど仕事をしてきました。視聴率という魔物と格闘しながら、よくぞここまで生き残ってきたものだとわれながら感心しています」  手に取ったきっかけは、泉ピン子(69才)にすすめられたからだという。 「年末年始でクルーズ旅行に出かける際に、ピン子が『この本、面白いから読んでみな』って。字が大きくて読みやすいのもありがたくて。小説と違って、頭から読む必要がないのも、気楽でよかった」 佐藤さんは本書で、〈ああ、長生きするということは、全く面倒くさいことだ〉と万感を込めて綴った。そこにも橋田さんは、同世代として大いに共感したと話す。 「私も今は自宅の2階に上がるのも億劫で、出歩くのも面倒。お化粧するのも、洋服を選ぶのも面倒。つまずくのが怖いから、予防策として手押し車を使っています。転ばぬ先の杖とはよくいったものです。 私も佐藤さんと同じで、人から『お元気ですね』と言われますが、90才を過ぎると、体力の衰えというより、体が萎んでいくのを感じるんですよ。 この年になると、もう名誉もお金も要りません。私がトレーニングだけはかれこれ6年半続けているのも、自分のためですから。90代になると、自分のためだけの時間がいかに大切かが身に染みてわかりますからね」※女性セブン2017年2月2日号
2017.01.24 07:00
女性セブン
参院選の熱狂を歩く【後編】 田中康夫、小川敏夫、SEALDs
参院選の熱狂を歩く【後編】 田中康夫、小川敏夫、SEALDs
 アベノミクスや憲法改正の是非が問われたはずの2016参院選は、蓋を開けてみれば、過去4番目に低い投票率(54.70%)に終わった。与党からみれば順当、野党からみれば健闘──。そう総括された選挙だったが、政治家人生を賭した候補者からみれば生きるか死ぬかの戦い。熱く、熾烈な1日の裏側に、評論家・古谷経衡氏が足を踏み入れた(前編から続く)。 * * * 参院選の投開票日であった7月10日午後11時。全国各地の選挙区でほぼ当選者が出揃う中、最後まで当選者が決まらなかったのが東京選挙区の6議席目であった。 まさにこの日の深夜、元長野県知事でおおさか維新から立候補した田中康夫と、「国会の鬼検事」として知られ4選目を狙う民進党・小川敏夫の死闘が繰り広げられていたのである。 小川は、今次参院選でのっけから苦戦を強いられていた。自民党新人の朝日健太郎、おおさか維新の田中に代わる代わる攻め立てられ、苦戦が続いた。猫の手も借りたい小川陣営は、学生団体「SEALDs」からの支援を仰いだが、劣勢の戦局を打開するまでには至らない。そうこうするうちにライバルであった自民党の朝日の早々の当確。いよいよ小川陣営は窮する。 首都・東京での民進党の2議席目の獲得は、是が非でも達成しなければならない民進党の至上命題であった。7月10日の深夜、海江田万里、松原仁、長妻昭、長島明久、川田龍平ら民進党幹部らが続々と結集し、歌舞伎町のラブホテル街のすぐわきにある選対本部の熱気は最高潮に達する。 午前0時10分、まだ当確は出ない。開票所の開票進捗状況にあっては、まだ田中逆転もありうる。神奈川選挙区と併せて、全国の選挙区で最後まで議席が決まらなかったのが東京選挙区である。小川の支援者と思われる人々が、備え付けのパイプ椅子に所狭しと座り、階段や玄関にまで人があふれている。 午前0時半、比例区で社民党に1議席が入り、福島瑞穂候補の当確が出る。野党共闘候補の当選が決まると大きな拍手が出るのに、社民党の場合にはない。野党共闘でも微妙な温度差と不協和音。 支援者が、凝視するように目を血走らせて40インチの液晶テレビを見つめ続けた午前0時40分、NHKで小川候補の当確報道。決して広くない選対本部にすし詰めになった100人近くの支援者は、瞬間総立ちになった。飛び上がるもの、抱き合うもの、泣き出し嗚咽を漏らすもの。終始劣勢での戦いを強いられた小川陣営の喜びひとしおである。 緑色のポロシャツを着た若い女学生は、小川選対に協力した「SEALDs」所属の女子ボランティアの人々である。当確の瞬間、彼女たちはわっー、といって泣き出した。小川万歳、当選万歳の歓呼三声が深夜の歌舞伎町に高らかにこだました。 私は民進党や小川候補のオピニオンに対し、賛同できない部分のほうがむしろ多い。しかし、当選の瞬間、すべての労苦が報われたその刹那に、100人の人々が狭い事務所で絶叫したその歓喜の咆哮に、私は思わず胸が詰まる思いがした。日付が変わって7月11日、民進党最後の反転攻勢が結実したその瞬間であった。この熱狂を、私は生涯忘れないだろう。 一方、「東京選挙区第6位」で当選ラインにいると豪語し、「選挙フェス」で若者から支持を得たと自称し、山本太郎議員の熱心な応援を受けた三宅洋平選対を覗いたが、ふたを開ければ当落線上にも届かず、まさにお通夜状態であった。 当選祈願の短冊に「成し得たり大調和の国際政治」と三宅直筆の願掛けがあった。正直、意味が分からなかった。三宅選対ビルの前には、なんの趣向か人力車が公道に配置され、そこで開票速報が中継され、路上にヒッピー風の三宅支持者たち数十人がたむろしていた。 全ての開票が終わった午前1時、三宅選対の前の人力車は、ひっそりと近場のコインパーキングの軽トラックの荷台の上に格納されていた。落選した選対の前から人はすっかり消えていた。「我や先、人や先、今日とも知らず、明日とも知らず」。熱狂の陰には、必ず絶望がある。●ふるや・つねひら/1982年北海道生まれ。立命館大学文学部卒業。主な著書に『愛国ってなんだ 民族・郷土・戦争』『左翼も右翼もウソばかり』。近著に『ヒトラーはなぜ猫が嫌いだったのか』。※SAPIO2016年9月号
2016.08.07 16:00
SAPIO
2015年重大ニュース【国内】側溝で逮捕男 母親が衝撃の告白
2015年重大ニュース【国内】側溝で逮捕男 母親が衝撃の告白
 2015年も『NEWSポストセブン』では数多くの記事を紹介し続けてきた。その中から編集部が、ネットで反響の大きかった記事を中心に、巷の重大ニュースとは、ひと味違う2015年の「重大ニュース」を厳選した。ここでは【国内】編ベスト10を紹介。トップ3の記事については、ネットニュース編集者の中川淳一郎氏が解説する。(以下「」内は中川氏のコメント)●2015年重大ニュース【国内】編1~3位【1位】■側溝で逮捕男「側溝への興味が先で性的願望は後」と母が告白(11月)「側溝男(側溝マン)については、2年前にも同様の手口で逮捕されていました。その時、『女性と目が合った』ということで捕まり、今回は『側溝から髪の毛が出ていた』ということで捕まりました。どちらもなんともトホホな感じで、しかも側溝男は暴力をふるうとかはしておらず、ネット上では少なからず同情意見もあったものです。しかも、この記事でのお母さんのコメント……。 週刊ポストの記者に対し、『息子は小さいころから側溝や狭いところに入り込んで遊ぶのが好きで、中学生になっても続いていました。子供っぽいところが抜けきれていなかったみたいなのですが、それが年齢を重ねて性的な興味と結びついてしまって、こんなことをしてしまったみたいなんです』と真摯に答えた点については、お母さんに同情する意見も多数出ました」【2位】■ICU学内で「誰が佳子さまとセクメになったのか」の話題出る(5月)「『釣りだ!』『何らかの悪意を感じる』といった批判を浴びたタイトルであり、記事内容ではありますが、実際にICUの関係者に取材をしたところ、『セクメ』というのが同大学においては一般的に使われている言葉であることは確認できました。一応、編集段階でひっかかった言葉ではあったのですが、事実であるので掲載しました。しかし、今年の佳子さま関連記事のアクセス数は凄まじいものがありました。一時期NEWSポストセブンの上位を独占するような事態になっていましたから」【3位】■栃木の小学校 ママ友2人がLINEいじめで連続自殺の壮絶(7月)「新聞ではあまり大々的に取り上げられなかった話題です。しかし、2人のお母さんがいじめの影響もあって相次いで自殺するって大事件ですよ。さらには、ママ友達が、その後口裏合わせとも取れそうな会合をやっていたことも報じられたのでした。この件で戦慄が走ったのは、ネット上での『ウチの地元だったらあり得る…』といった書き込みが目についた点です」●以下、4~10位【4位】■弁護士下腹部切断 容疑者の妻は被害者から強姦されたと説明(8月)【5位】■元少年Aが女性セブンに手紙送る HP開設報告も遺族に謝罪なし(9月)【6位】■佳子さま ダンスサークルで先輩に「佳子って呼んで下さい」(3月)【7位】■ドンキで中国人店員が客をボコボコに 打撲で全治10日の診断(6月)【8位】■セクハラ村長 疲れ演出のため白髪交じりのカツラ新調説登場(3月)【9位】■東京五輪エンブレム炎上騒動から見る広告人と一般社会の乖離(8月)【10位】■福島みずほ氏「2016カレンダー」30円也 値段の意味は何か?(11月)
2015.12.22 07:00
NEWSポストセブン
永田町裏流行語「抱きしめちゃう」「ヒゲ佐藤→パンチ佐藤」
永田町裏流行語「抱きしめちゃう」「ヒゲ佐藤→パンチ佐藤」
 永田町には一般の人が聞いてもなかなかわからない、与野党の国会議員や秘書、国会職員たちの間だけで流行った独特の隠語、符牒がある。いわば「永田町裏流行語」だが、背景には意外に深~い意味や世相の反映があったりする。 今年のハイライトはなんといっても安保乱闘国会。裏流行語が次々に生まれた。安倍晋三・首相は国会で民主党の辻元清美議員に「早く質問しろよ」、蓮舫議員の質問には「そんなのどうでもいいじゃん」とヤジを飛ばして批判されたが、実は、永田町の話題をさらったのは首相よりこの人の言葉の方だった。◆「抱きしめちゃう」 参院審議のキーマン、自民党の鴻池祥肇・安保特別委員長は法案採決前、記者とのオフレコ懇談で、「蓮舫あれはいい女や~」「(強行採決で蓮舫氏が委員長席に詰め寄ってきたら)抱きしめちゃう」などと大放言(本誌9月25日・10月2日合併号既報)。「鴻池さんは、口は悪いが『参院は官邸の下請けとは違うんや』と野党に配慮した委員会運営をしていたから、実は野党からも評価されていた」(民主党秘書) しかし、いざ採決本番となると発言が仇となった。◆「セクハラ部隊」 野党側は特別委員長室前にピケを張り、鴻池委員長を缶詰にして抵抗した。その最前線に立ったのが、辻元清美氏、小宮山泰子氏、福島瑞穂氏ら20人ほどの女性議員、人呼んで「セクハラ部隊」だ。 頭に〈怒れる女性議員の会〉と書かれたピンクの鉢巻きをして、排除しようとした自民党男性議員を「セクハラ!」「私に触らないで」と威嚇。その剣幕に「さしもの鴻池氏もイカれた、失礼、怒れる女性議員たちを『抱きしめる』どころではなくなってしまった」(全国紙記者)のだ。 しかも、いよいよ委員会採決となったときに与野党が乱闘に突入。自民党は逆に、民主党の津田弥太郎議員が自民党の大沼瑞穂議員を引き倒したのが「セクハラ暴行だ」と非難の応酬となった。◆「パンチ佐藤」 このとき、委員長席の鴻池氏の用心棒を務めたのが陸上自衛隊出身の「ヒゲの隊長」こと佐藤正久議員。「佐藤氏が委員長席にマイクを奪いに来た民主党議員にグーでパンチを食らわせたように見える写真が世界に配信され、同僚議員から『よっ、パンチ佐藤』と声をかけられてました。あの件で、『ヒゲ佐藤』が『パンチ佐藤』に変わってしまった」(自民党秘書)※週刊ポスト2015年12月25日号
2015.12.14 07:00
週刊ポスト

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