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堅くて口の中が痛くなる……ことのないバゲットサンドを発見

『クピド!』の「パストラミサンドイッチ」

 ちょっとした時間に手軽にうまいサンドイッチを食べたい!……というわけで、雑誌『料理王国』誌の元編集長・土だ美登世氏がセレクトした、『クピド!』(東京・世田谷区)の「パストラミサンドイッチ」を紹介します!

 * * *
 サンドイッチは、何を挟むか? と、具に注目が集まりがちだが、やっぱり挟む側のパンも大事だろう。『クピド!』は住宅地にあるパン屋さんで、小麦の味と香りがしっかりするパンが印象的だ。どのパンにも表情があっておいしそう。私は以前、近所に住んでいたのでよく買っていたが、ここのバゲットはハムやチーズなどシンプルな具を無造作に挟んでかぶりつくのが一番だ。おすすめはこのコショウが利いたパストラミ。

 バゲットサンドというと堅くて食べると口の中が痛くなるようなものに出会うことがある。でも、この店のサンドイッチ用バゲットは焼きを少し浅めにしてあり、噛みごたえはあるのだけれどモチッとした柔らかさもあって、具との一体感が心地よい。これからの季節はイートインスペースでスパークリングワイン片手に食べたい。気分はパリジェンヌ。サンドイッチというより、フランス風にカスクルートと呼びたい。

■『クピド!』の「パストラミサンドイッチ」399円

【住所】東京都世田谷区奥沢3-45-2
【営業時間】10時~商品売切まで
【定休日】無
【カード】不可

 奥沢駅から徒歩1分。パリの街角にありそうなおしゃれなパン屋さんである。看板に「アルチザン」とつけているように、パン職人、東川司さんの存在がしっかりと感じられるバゲットやクロワッサンなどのパンが並んでいる。対面販売で、カンパーニュは100グラム単位の量り売り。広くはないがイートインスペースもあり、店内のパンをドリンクとともに食べられる。

撮影■河野公俊

※週刊ポスト2011年6月3日号

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