景気がいい業界の人間は、遊び方も豪快だ。一昔前のヒルズ族や外資系金融マンの間で「ドンペリパーティ」「ジャグジー付き高級カラオケ」などといったバブリーな夜遊びが話題となったが、最近はどうなっているのか。
“スマートフォン特需”ともいえそうな恩恵を受けているあるネット広告会社では、営業成績が優秀だと社長の自宅でのパーティに招待されるという。
「高そうなワインが100本以上入っているワインセラーがあって、パーティには必ず芸能人やモデルが来ている。それに行くのが憧れです」(社員の一人)
この業界ならではの遊び方をしている者も。大手携帯ゲーム会社の20代社員の話。
「うちの幹部社員は、合コンではいつも自分で開発した“王様ゲームアプリ”をやってる。女の子は、幹部たちに近づきたいから、キスでもなんでもノリノリで盛り上がってますよ」
以下、少し駆け足でエピソードを紹介する。
●忘年会はミシュランの星付きレストランを貸し切り
●社員旅行は必ず海外。飲んだら〝ナンパへ出動〟が定番コース
●真っ赤なフェラーリで道端の女性に「乗ってかない? 送ってくよ」
すべて、バブル時代ではなく、最近の話だ。稼いでいるなら大いに消費して景気を良くしてもらいたいものだが、一方で、こうした派手な遊び方をしているのはスマホ関連業界の中でも、一部の経営者層に限られる。
「現場のプログラマーは、徹夜が多くて遊びに行く暇なんてありませんよ。収入だって多くはないし、平均勤続年数は3年と言われるくらいキツイ業界。早く独立して、遊べるようになりたい」(前出・ゲーム会社の20代社員)
景気のいいこの業界だからこそ、その格差はかなり巨大なようである。
※SAPIO2011年12月28日号