スポーツ

「G馬場は1960年代の米遠征1年間で1億稼いだ」との証言

馬場の代名詞といえば16文キック

 身長209cmの長躯で日本のリング界のみならずアメリカでも成功を収めたジャイアント馬場。彼の雄姿を収めた『DVD付きマガジン全5巻~伝説の激闘コレクション ジャイアント馬場「甦る16文キック」』(小学館)が5月より刊行がスタートする。というわけで、数々の名勝負を繰り広げた“世界の巨人”の名勝負ベスト3を、プロレス評論家に選んでもらった。

【第3位】 
昭和57(1982)年2月4日東京体育館
「ジャイアント馬場vsスタン・ハンセン」
 
 新日本のトップだったハンセンが全日本に電撃移籍を果たして実現した一戦。「当時ハンセンは全盛期、馬場は落ち目と見られており、戦前『馬場は殺されるんじゃないか』とまで心配されましたが、互角以上の闘いを見せ、馬場健在を大いにアピールした試合だった」(元『週刊ゴング』編集長・金沢克彦氏)

【第2位】
昭和49(1974)年12月2日 鹿児島県体育館
「ジャイアント馬場VSジャック・ブリスコ」

 プロレス界の最高峰NWA世界王座を日本人として初めて奪取した。「師匠・力道山が成し遂げられず、ライバル猪木は挑戦すらできなかったNWA王座を奪取し、ベルトを高々と掲げる馬場は本当にうれしそうでした」(『週刊プロレス』編集長・佐藤正行氏)

【第1位】
昭和42(1967)年8月14日 大阪球場
「ジャイアント馬場vsジン・キニスキー」

 馬場全盛期の代表的名勝負であり、馬場本人が「生涯のベストマッチ」と公言していた。「延長戦を含めた65分間闘って決着がつかず引き分けでしたが、二人とも全く息があがっておらず、馬場は『ランナーズハイならぬ、レスラーズハイの状態だった』といっていた」(プロレス評論家・菊池孝氏)

 * * *
 力道山なきあと、「もうなくなると思っていた」(前出・菊池氏)プロレスを復活させたのが馬場だ。身長209cmという規格外の巨体を武器に米国でブレイク。ニューヨークなどあらゆるテリトリーでメインイベントを張り、当時の世界三大王座に連続挑戦するという快挙を達成した。プロレス評論家の門馬忠雄氏は、その姿を「プロレス界の“野茂”だったと思います」と回想する。

「馬場はプロ野球では成功できませんでしたが、プロレスで大リーガーになった。当時、馬場がアメリカで1年間に稼いだ額は、あの時代において1億円を超えたと聞いていた」

 馬場は後に豊富な米国人脈を使い、日本プロレス分裂後の1972年、全日本プロレスを創立した。

撮影■木村盛綱

※週刊ポスト2012年4月13日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
「What's up? Coachella!」約7分間、圧巻のパフォーマンスで観客を魅了(写真/GettyImages)
Number_iが世界最大級の野外フェス「コーチェラ」で海外初公演を実現 約7分間、圧巻のパフォーマンスで観客を魅了
女性セブン
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
女性セブン
天皇皇后両陛下、震災後2度目の石川県ご訪問 被災者に寄り添う温かいまなざしに涙を浮かべる住民も
天皇皇后両陛下、震災後2度目の石川県ご訪問 被災者に寄り添う温かいまなざしに涙を浮かべる住民も
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。  きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。 きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン