国内

石原都知事 尖閣購入は国がなすべきことだが望むべくもない

 石原慎太郎都知事が打ち出した東京都による尖閣諸島購入は、多くの支持を受け、寄付金も6月上旬にはすでに10億円を突破した。そこで石原知事に改めて尖閣諸島購入の真意を聞いた。

――都による尖閣諸島の購入に、多くの国民が喝采を送っています。

石原:今日までで、購入のための寄付金が9億円集まりました(5月24日現在)。まだまだ日本人も捨てたもんじゃない。本当にそう思いますね。これだけの寄付金が集まり続けているということは、この国を救う大きなよすがになると思っています。

 寄付に関しては、みずほ銀行に専用の口座を開いているのですが、中には「自分の町には郵便局はあるけれど、みずほ銀行がないから、バスに乗って30分かけて寄付に行った」というありがたい話もあります。早速、そういう方々のために、郵貯銀行にも口座を開設するように指示しました(6月上旬開設)。

――改めて尖閣諸島購入を決断するまでに至る経緯は?

石原:まずは、この国が今、大変危険な状況にあることを理解していただきたい。戦後、日本は日米関係に守られた「アメリカの妾」として生きながらえてきました。アメリカの言いなりになってきたわけですが、今のまま指をくわえていたら、今度は「シナの妾」にならないとも限らない。それを私は危惧しています。

 現にシナは、今年2月に、「日本の尖閣諸島の実効支配を俺たちは壊す。そのために果敢な行動を取る。そのための艦船を含めた機材も調達して、強化する」と公言した。これから強盗に入るぞ、と言っているようなものです。本当は国がアクションを起こせばいいのだけれど、それを望むべくもない。そこで、4月16日に都による尖閣諸島購入を宣言したのです。

※SAPIO2012年6月27日号

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