国内

櫻井よしこ氏 ネット右翼が日本復活の役割を担うことを期待

 インターネットの掲示板で、あるいは実際のデモなどで存在感を高めるネット右翼たち。ジャーナリストの櫻井よしこ氏は、彼らの怒りに期待しつつも、歴史を学ぶべきだと語る。以下、櫻井氏の提言である。

 * * *
 政治の世界でも日本人としての誇りと美徳をもった真の保守政治家は少なくなりました。ネット右翼と呼ばれる人たちが増えているのは、若者たちが政治家や日本国のあり方に、はがゆさを感じているからかもしれません。

 とすれば、彼らには期待できる部分もあります。彼らが「怒っている」からです。

 怒りは人間にとってとても大切な感情です。怒ればこそ、現状を打破しようとするエネルギーが生まれます。怒ればこそ、なぜこんなことになるのかと考え、学びを深めていくことにもなるからです。

 怒りが、正しい歴史認識や国際社会に対する理解の裏付けと合体すれば、本当の意味で現在の日本の欠点を正し、よりよい国づくりを実現し、国を守る方向に世の中を動かすことができるでしょう。

 ネット右翼と呼ばれる人たちはその点で謙虚に学びさえすれば、「本当の保守」を実現できるのではないでしょうか。未熟なままで暴走してほしくないと、心底、思います。

 当然、日本国政府として、憲法を改正し、若い人たちへの教育を根本から変え、充実させていくことが必須です。若い世代に国家や日本人、日本の価値観や文化などを正しく伝えていく責任を果たさなければ、国家も政治家も言論人も、存在意義はありません。

 ネット右翼と呼ばれる人たちもまた、もっと勉強して、近い将来、真の保守として、日本を復活させていく役割を担ってほしいものです。私は彼らの意欲に期待します。

※SAPIO2012年8月22・29日号

関連キーワード

トピックス

“ATSUSHIものまね芸人”として活動するRYO
【渦中のRYOを直撃】「売名じゃない」橋幸夫さん通夜参列で炎上の“ATSUSHIものまね芸人”が明かした「反省」と「今後」…「100:0で僕が悪者になっている」との弁も
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月7日、撮影/JMPA)
《再販後完売》佳子さま、ブラジルで着用された5万9400円ワンピをお召しに エレガントな絵柄に優しいカラーで”交流”にぴったりな一着
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(共同通信)
《やる気スイッチ講師がわいせつ再逮捕》元同僚が証言、石田親一容疑者が10年前から見せていた“事件の兆候”「お気に入りの女子生徒と連絡先を交換」「担当は女子ばかり」
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷が“即帰宅”した理由とは
《ベイビーを連れて観戦》「同僚も驚く即帰宅」真美子さんが奥様会の“お祝い写真”に映らなかった理由…大谷翔平が見計らう“愛娘お披露目のタイミング”
NEWSポストセブン
渡邊渚さんが、「選挙」と「投票」について綴った(撮影/松田忠雄)
渡邊渚さんが綴る“今の政治への思い”「もし支持する政党がパートナーと全く違ったら……」
NEWSポストセブン
子宮体がんだったことを明かしたタレントの山瀬まみ
《山瀬まみが7ヶ月間のリハビリ生活》休養前に目撃した“スタッフに荷物を手伝われるホッソリ姿”…がん手術後に脳梗塞発症でICUに
NEWSポストセブン
自民党屈指の資金力を誇る小泉進次郎氏(時事通信フォト)
《小泉進次郎氏の自民党屈指の資金力》政治献金は少なくても“パーティー”で資金集め パーティーによる総収入は3年間で2億円、利益率は約79%
週刊ポスト
イベントキャンセルが続く米倉涼子
《新情報》イベントのドタキャン続く米倉涼子を支えた恋人の外国人ダンサー、日本を出国して“諸事情により帰国が延期”…国内でのレッスンも急きょキャンセル 知人は「少しでもそばにいてあげて」
NEWSポストセブン
小川晶市長“ホテル通い詰め”騒動はどう決着をつけるのか(左/時事通信フォト)
《前橋・小川市長 は“生粋のお祭り女”》激しい暴れ獅子にアツくなり、だんベぇ踊りで鳴子を打ち…ラブホ通い騒動で市の一大行事「前橋まつり」を無念の欠席か《市民に広がる動揺》
NEWSポストセブン
歴史ある慶應ボート部が無期限で活動休止になったことがわかった(右・Instagramより)
《慶應体育会ボート部が無期限活動休止に》部員に浮上した性行為盗撮疑惑、ヘッドフォン盗難、居酒屋で泥酔大暴れも… ボート部関係者は「風紀は乱れに乱れていた」と証言
NEWSポストセブン
元大関・貴景勝
断髪式で注目の元大関・貴景勝 「湊川部屋」新設に向けて“3つの属性の弟子”が混在する複雑事情 稽古場付きの自宅の隣になぜか伊勢ヶ濱部屋の住居が引っ越してくる奇妙な状況も
NEWSポストセブン
京都を訪問された天皇皇后両陛下(2025年10月4日、撮影/JMPA)
《一枚で雰囲気がガラリ》「目を奪われる」皇后雅子さまの花柄スカーフが話題に 植物園にぴったりの装い
NEWSポストセブン