国内

米国防長官「尖閣に安保適用」発言にトリック 米軍派遣は別

 尖閣諸島の領有権問題は、一向に収束の気配を見せない。日中間で軋轢が起きるたびに、「だから、沖縄に在日米軍が必要なのだ」という論がわき上がる。しかし、尖閣諸島における有事で、本当にアメリカは在日米軍を派遣して中国軍と対峙するつもりがあるのか。新刊『アメリカに潰された政治家たち』(小学館刊)を著わした元外務省国際情報局長の孫崎享氏は、こう指摘する。

 * * *
 この9月19日、パネッタ米国防長官は、習近平国家副主席と北京で会談し、「尖閣諸島は日米安保条約の適用範囲内だ」と説明したと伝えられています。国防長官がここまで言うのですから、適用されるのは間違いないでしょう。しかし、ここにはトリックがあるのです。日米安保が適用されたからといって、米軍が派遣されるとは限らないのです。

 日米安保条約第5条には、日本が武力攻撃を受けた際のアメリカの行動について、「自国の憲法上の規定及び手続に従って共通の危険に対処するように行動することを宣言する」と規定されています。問題は「憲法上の規定及び手続に従って」という部分です。アメリカでは軍隊を出動させるのに米議会の承認が必要で、議会が否決すれば、沖縄に米軍基地があっても海兵隊は出動できないのです。

 日米安保と異なり、アメリカがカナダやフランスなど11か国と結んでいるNATO条約では、同盟国が攻撃を受けたら即時行動すると規定しています。これが日米安保の現実なのです。小さな無人島を守るために米軍人が血を流すことを、米議会が承認すると思いますか?

※『アメリカに潰された政治家たち』より抜粋

関連キーワード

関連記事

トピックス

連日お泊まりが報じられた赤西仁と広瀬アリス
《広瀬アリスと交際発覚》赤西仁の隠さないデートに“今は彼に夢中” 交際後にカップルで匂わせ投稿か
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《永野芽郁のほっぺたを両手で包み…》田中圭 仲間の前でも「めい、めい」と呼ぶ“近すぎ距離感” バーで目撃されていた「だからさぁ、あれはさ!」
NEWSポストセブン
元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎ストーカー殺人事件》「テーブルに10万円置いていきます」白井秀征容疑者を育んだ“いびつな親子関係”と目撃された“異様な執着心”「バイト先の男性客にもヤキモチ」
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《田中圭との不倫疑惑》永野芽郁のCMが「JCB」公式サイトから姿を消した! スポンサーが懸念する“信頼性への影響”
NEWSポストセブン
騒然とする改札付近と逮捕された戸田佳孝容疑者(時事通信)
《凄惨な現場写真》「電車ドア前から階段まで血溜まりが…」「ホームには中華包丁」東大前切り付け事件の“緊迫の現場”を目撃者が証言
NEWSポストセブン
2013年の教皇選挙のために礼拝堂に集まった枢機卿(Getty Images)
「下馬評の高い枢機卿ほど選ばれない」教皇選挙“コンクラーベ”過去には人気者の足をすくうスキャンダルが続々、進歩派・リベラル派と保守派の対立図式も
週刊ポスト
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《離婚するかも…と田中圭は憔悴した様子》永野芽郁との不倫疑惑に元タレント妻は“もう限界”で堪忍袋の緒が切れた
NEWSポストセブン
成田市のアパートからアマンダさんの痛いが発見された(本人インスタグラムより)
《“日本愛”投稿した翌日に…》ブラジル人女性(30)が成田空港近くのアパートで遺体で発見、近隣住民が目撃していた“度重なる警察沙汰”「よくパトカーが来ていた」
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《スクショがない…》田中圭と永野芽郁、不倫の“決定的証拠”となるはずのLINE画像が公開されない理由
NEWSポストセブン
小室圭さんの“イクメン化”を後押しする職場環境とは…?
《眞子さんのゆったりすぎるコートにマタニティ説浮上》小室圭さんの“イクメン”化待ったなし 勤務先の育休制度は「アメリカでは破格の待遇」
NEWSポストセブン
食物繊維を生かし、健全な腸内環境を保つためには、“とある菌”の存在が必要不可欠であることが明らかになった──
アボカド、ゴボウ、キウイと「◯◯」 “腸活博士”に話を聞いた記者がどっさり買い込んだ理由は…?《食物繊維摂取基準が上がった深いワケ》
NEWSポストセブン
遺体には電気ショックによる骨折、擦り傷などもみられた(Instagramより現在は削除済み)
《ロシア勾留中に死亡》「脳や眼球が摘出されていた」「電気ショックの火傷も…」行方不明のウクライナ女性記者(27)、返還された遺体に“激しい拷問の痕”
NEWSポストセブン