虎屋の羊羹といえば、今も昔も高級和菓子の代名詞である。室町時代に京都で創業してから500年以上の歴史を誇り、後陽成天皇(在位1586~1611年)の時代に京都御所出入りの御用商人を務めた記録まで残る。そんな日本を代表する老舗和菓子屋の御曹司がこのたび結婚するという慶事がもたらされた。その気になるお相手とは……。
東京のある和菓子店の店主が、本誌記者にこっそり打ち明けた。
「私たちの業界には、跡継ぎに関することは報告しあう習慣があるんです。実は3か月ほど前、ある会合の席に、虎屋の社員の方が跡取りの長男さんが今度結婚することになりましたと挨拶に来られましてね。相手がインドの女性だというので、みんなから“ホーッ”と驚きの声が上がったんですよ」
老舗の和菓子屋・虎屋は、長く皇室の御用を務め、その菓子は皇室のみならず、参勤交代で京都に立ち寄った各地の大名にも愛されてきた。そんな歴史ある和菓子屋の御曹司が国際結婚したと聞いて、老舗和菓子店の店主たちは皆驚いたのである。
2人は昨年、すでにインドで結婚式をすませているという。2人を知る人物がいう。
「お父さんは故郷のインドで娘の結婚式を挙げるのが夢だったそうです。インドでの挙式にはもちろん光晴さんのご家族も参列されたそうですよ」
日本の老舗和菓子店の御曹司が、遠くインドの街で結婚式を挙げるとは、なんともロマンチックである。虎屋の関係者がいう
「光晴さんと奥様は、何度か虎屋のお店にもいらしているようです。ご結婚前から『ガールフレンドです』とスタッフに紹介されたり、とても仲のいいカップルですよ。奥様はすごく美人で、小柄で華奢なタイプ。ハーフと伺っていますけど、外見は日本人には見えなくて、インドの方というイメージですね」
別の関係者も笑顔でこう話す。
「奥様も和菓子がお好きなようで、女友達を連れて虎屋の店舗に来られることもあるそうです。とくにおしるこが大好物とか。4月初旬に身内だけのお披露目会があり、その後に披露宴を開くそうですよ」
※週刊ポスト2013年4月19日号