ライフ

「回数多いと妊娠しにくくなる」は迷信 医師は週3回推奨

 少子化、晩婚化が進むなか、「息子夫婦になかなか子供ができない」「娘は“結婚は40歳になってからでいい”というが、出産は大丈夫なのか?」などと気を揉んでいる人も多いかもしれない。

 これまでは、「射精の回数が多いと精液が薄まって妊娠しにくくなる」という説が広く知られ、妊娠するために、数日間禁欲し、精子をためてからセックスするというカップルも多い。だが、これは迷信にすぎないと石川病院泌尿器科部長で男性不妊症専門医の石川智基医師は指摘する。

「今でも婦人科医のなかには、精液検査をする時には5~7日間は射精せず禁欲することを推奨する医師も多い。しかし、精子は毎日作られるものです。射精せずにいると、精子は精巣上体という部分にたまり、古くなるにつれ動きが悪くなります。

 また、射精されるまでの期間が長いと、酸化ストレスなどによって精子の頭部にあるDNAが損傷を受ける。精子の動きが悪ければ妊娠しにくくなり、DNAの損傷率が高いと、妊娠しにくくなるだけでなく、流産する危険性も高まるのです」

 作られた精子は精巣上体に10日間ほど貯蔵されるが、使わずにいると質が劣化し、やがて死んで吸収される。死滅した精子からは活性酸素が発生し、新しい精子に悪影響を及ぼすという。セックスをしなくてもいいので、週3回は射精したほうがよいそうだ。射精回数を増やすと精液の量が減ることがあるが、精液中の精子の濃度はあまり変わらず、質のいい精子が増えるという。

※週刊ポスト2013年6月14日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
伊勢ヶ濱部屋に転籍した元白鵬の宮城野親方
元・白鵬の宮城野部屋を伊勢ヶ濱部屋が“吸収”で何が起きる? 二子山部屋の元おかみ・藤田紀子さんが語る「ちゃんこ」「力士が寝る場所」の意外な変化
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。  きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。 きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
NEWSポストセブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン