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日本全国を17年間測量し続けた伊能忠敬の測量距離は何kmか

 下町散歩や古典落語で江戸情緒を楽しむには、教養が欠かせない。江戸時代に関する総合的な知識を問う検定試験、第8回江戸文化歴史検定(江戸検)が、11月3日(日)に実施される。1級~3級まで、江戸ブームにハマった団塊世代を中心に大人気の検定。参考書『江戸検クイズ百問答』<事件編><人物編><文化・世相編>に掲載された過去の出題問題から、「江戸の人物」に関する事件に挑戦いただこう。

【問1】葛飾北斎には、画号を葛飾応為(おうい)と名のる娘がいました。遺された作品から、彼女は才能に恵まれた絵師であったことがうかがえます。彼女の画号の由来として伝わるエピソードは、次のうちどれでしょう?

(い)北斎がいつも「おーい」と呼んでいたから
(ろ)父に内緒で円山応挙を尊敬していたから
(は)どんな依頼にも応じて絵を描いたから
(に)北斎が「扇」という名前と聞き間違えたから

【問2】伊勢松坂の国学者本居宣長は、勉強に疲れた頭を癒すため、あるものを書斎に置きました。それは何でしょう? ちなみに彼の書斎は、そのものにちなんだ名がつけられています。

(い)鈴 (ろ)笛 (は)金魚鉢 (に)猫の置物

【問3】全国を測量して正確な地図を作った伊能忠敬は、50歳で隠居したのちに江戸に出て天文学や測量術を学んでから、この大事業に乗りだしました。では、忠敬が日本全国を17年間、9回にわたって測量した距離を合計すると、どのくらいになるでしょう?

(い)東京~ロサンゼルス間
(ろ)北京~ローマ間
(は)赤道を半周
(に)赤道を一周

正解は下に。






【正解】
【問1】(い)。江戸時代には女性の絵師もいた。北斎の三女、葛飾応為(生没年不詳)もその一人。一度結婚したが離婚して実家に戻り、その後は北斎の世話をしながら絵を描いた。遺された作品は少ないが、高い技量をもち、北斎の画風をよく伝えている。

【問2】(い)。本居宣長は、日本古来の精神に戻ることを主張した国学者。漢学を学ぶかたわら医学を修業し、28歳で伊勢松坂に医院を開業した。宣長の書斎「鈴屋」の由来は、宣長が鈴の音を好み、部屋に鈴を掛けていたため。宣長を祖とする国学の流派を鈴屋門流と呼ぶ。

【問3】(に)。天文学を学んだ伊能忠敬が、17年間にわたって測量した総距離は、4万kmを超える。赤道の周囲が約4万kmだから、忠敬は地球を一周したことになる。

※週刊ポスト2013年10月11日号

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