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「食マンガ」料理バトルものから食べる側が主役の作品が主流に

 年間900冊前後のマンガを読んでいるというマンガ解説者の南信長さん。近著に『マンガの食卓』(NTT出版)がある南さんは最近、食べ物を効果的に描いたマンガが増え、“食”というテーマのなかでジャンルが細分化していると語る。

「以前は『包丁人味平』(集英社)のように、料理人を主人公にしたバトルものが主流でしたが、今では料理を作るのではなく食べる側が主役になったり、実在の店を舞台にしたグルメ情報的要素を含んだ作品や食をめぐる人間ドラマに重点を置いた作品があったりと多種多彩。食が作品の面白さを左右する重要なキーワードになっています」(南さん・以下同)

 再現料理を食べながら、作品について語り合うイベントも各地で開催され盛況だ。

「ブログやツイッターの普及で楽しみ方が広がりました。再現料理のブログ『マンガ食堂』(リトル・モア)で話題になった梅本ゆうこさんもそのひとり。ブログで自分の好きなマンガの再現料理を発表すると、“私もそのマンガ好きでした”みたいな反応があり、ネット上で盛り上がることも多いとか。再現料理に挑んでいるうちに彼女は料理の腕が上がったそうです(笑い)。

 マンガに出た店に行き、写真や感想をツイートする人も増えています。マンガはモノクロだし、写真にかないませんが、たとえば、揚げ物をする音の表現が独特で食欲をそそられ、料理とともに感動的な話が語られるからこそ、ありふれた料理が魅力的に思える。私も作品に登場する店に行ってみることもありますが、マンガのシーンを思い出しながら食事するのは楽しいし、雰囲気を味わうだけでもうれしくなるんです」

“マンガ=インドア、ひとりで楽しむもの”というイメージはもはや見事に覆されたようだ。

※女性セブン2013年12月5日号

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