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刑務所内で同部屋の受刑者を殺害した無期懲役囚 有罪判決受けた性的暴行事件で練っていた“おぞましい計画”

千葉県警察本部庁舎(時事通信フォト)

 千葉刑務所で服役している男性受刑者が水筒で殴られ死亡した事件で、千葉県警は8月27日、同刑務所に服役中の那須野亮(まこと)容疑者(46)を殺人容疑で逮捕した。

 那須野容疑者は同月24日の午前7時5分ごろに、刑務所内の共同室で寝ていた藤江彰受刑者(51)の頭部などを水筒で殴り、死亡させたとみられている。水筒は刑務所内の熱中症対策として各受刑者が所持していたものだったという。藤江受刑者は2017年から2021年にかけて富士山麓付近の宿泊施設に侵入し、就寝中だった11人にわいせつな行為をしたとして準強制性交等罪などに問われ、懲役14年の刑が科された受刑者だった。

「水筒で頭を思いっきり何度も殴りました」と、容疑を認めている那須野容疑者は2006年に性的暴行を加える目的で同じアルバイト先の女性宅に侵入、首を絞めて女性を死に至らしめたという事件を起こし、無期懲役囚となっていた。かつて法廷で「刑務所に行ったとしても、そこでも自らを考えた上で、自分を律していこうと思っている」と証言していたはずだったが……。【前後編の前編】

 * * *
 那須野容疑者に対する刑事裁判は2007年6月、東京地裁(園原敏彦裁判長)で開かれた。当時、2年後に施行される裁判員制度を見据え、重大事件においては非公開の公判前整理手続きを経たのち、集中審理が行なわれるという形式が取られつつあった。いわば裁判員のいない裁判員裁判のようなイメージである。那須野容疑者の裁判も、その形式により2日で結審した。

「非情な犯行」と裁判長が判決で断じたとおり、事件の内容はつらいものだった。フラッシュバックのおそれがあるので心配な方は読み進めるのをやめてほしい。

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