ライフ

1日1かけのダークチョコがヒートショック対策に有効と医師

 厚生労働省の人口動態統計によると、2013年の日本人の死因は第1位が悪性新生物、第2位に心疾患、第3位は肺炎、そして僅差で脳血管疾患の順になっている。そのなかで心疾患と脳血管疾患の死亡数は、12~2月の冬に増える傾向にある。寒い季節に増加する理由について、東京医科大学病院・循環器内科助教の椎名一紀氏は、こう解説する。

「冬は寒さのために血管が収縮し、健康な人でも血圧が高くなりがち。高血圧とは、血管の壁に圧力がかかりつづけている状態ですから、血管壁が傷つき、固くなったり脆くなったりします。そこに、ヒートショックなどで血圧が大きく上下すると、心筋梗塞のような危険な病気を起こす可能性が高くなるのです」

 ヒートショックとは、冬場に入浴して温まってから寒い脱衣所へ行ったり、暖房の効いた室内から外に出たときなど、急激な気温の変化によって、血圧が上下するなど、体が受ける影響のことを言う。2011年には約1万7000人がヒートショックによって入浴中に急死したと見られている(東京都健康長寿医療センター研究所の調査より)。

「冬は寒さのために血管が収縮するので、健康な人でも血圧が高くなりがち。血圧が高いと、血管の壁に圧力がかかって傷つきやすくなったり、固くなったりします。そこにヒートショックなどのダメージが加わると、心筋梗塞や脳梗塞などが起こりやすくなるのです。

 ただし、血管については“若返りはありえる”という研究結果も出ています。治療が必要な状態にならないためにも、普段から血管をしなやかに保つ生活習慣を取り入れましょう。食生活を見直すなら、摂取カロリーや塩分、コレステロール、魚卵などに含まれるプリン体を減らすこと。また、禁煙も効果的です」

 血圧降下作用がある食品として、椎名氏は、カカオポリフェノールを豊富に含むカカオ分70~90%の低糖のチョコレート、ダークチョコレートを挙げる。

「海外の研究では、チョコレートを食べると血圧が下がることを示す論文が150以上も発表されています。

 ドイツ・ケルン大学の実験では、少量のダークチョコレートを摂取することで、収縮期血圧が約3mmHg下がりました。これは、1日5g減塩したのと同じくらいの効果と考えられます。また、カカオポリフェノールには、血管内皮を覆う細胞に働きかけ、血管をしなやかにする作用も認められます」

 チョコレートには、リラックス効果や集中力を高める効果もあるという。「仕事に疲れたらダークチョコ」を習慣にしてみては?

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン