国際情報

慰安婦問題で日本糾弾のM・カトラー 日本社会の実態知らず

 アメリカでは「慰安婦=性奴隷」説が広まっているが、そこには中韓も頼りにする“反日女傑”、ミンディ・カトラー氏の存在があった。産経新聞ワシントン駐在客員特派員の古森義久氏が、カトラー氏の素顔に迫った。

 * * *
 近年、もっぱら慰安婦問題で日本を責め続けているアメリカ人の活動家ミンディ・カトラー氏。なぜ慰安婦問題にこだわり、日本糾弾を続けるのか。同氏には日本研究や日本在住の実績はない。スミス・カレッジで中国の歴史を学び、エール大学の大学院では国際関係を専攻したという。

 女性の人権抑圧や人権問題一般に人道主義の観点からの取り組みをした経歴もない。日本の慰安婦について研究した実績もなかった。同氏がもし女性の人権を本格的に提起する活動家ならば、中国の女性の人権抑圧を「一人っ子政策」や「男児優先」といった観点から非難してもよいはずだ。しかし中国の現在の人権問題にはなんの言及もせず、70年以上前の日本の問題だけを追及するという奇異さなのだ。

 カトラー氏は1991年にワシントンに「日本情報アクセス・プロジェクト」という小規模の調査機関を開いた。だがまもなく閉鎖に追いこまれ、現在の「アジア政策ポイント」へと発展解消させた。前者では会員や出資者が少なく、経営が難しくなったのだという。

 同氏は自分の誕生日の8月4日がオバマ大統領の誕生日や河野談話の発表の日と同じだという事実を誇らしげによく語る。だが生年は伏せたままである。おそらく60歳前後だろう。

関連キーワード

関連記事

トピックス

田中圭
《田中圭が永野芽郁を招き入れた“別宅”》奥さんや子どもに迷惑かけられない…深酒後は元タレント妻に配慮して自宅回避の“家庭事情”
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告(中央)
《父・修被告よりわずかに軽い判決》母・浩子被告が浮かべていた“アルカイックスマイル”…札幌地裁は「執行猶予が妥当」【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
ラッパーとして活動する時期も(YouTubeより。現在は削除済み)
《川崎ストーカー死体遺棄事件》警察の対応に高まる批判 Googleマップに「臨港クズ警察署」、署の前で抗議の声があがり、機動隊が待機する事態に
NEWSポストセブン
ニセコアンヌプリは世界的なスキー場のある山としても知られている(時事通信フォト)
《じわじわ広がる中国バブル崩壊》建設費用踏み倒し、訪日観光客大量キャンセルに「泣くしかない」人たち「日本の話なんかどうでもいいと言われて唖然とした」
NEWSポストセブン
北海道札幌市にある建設会社「花井組」SNSでは社長が従業員に暴力を振るう動画が拡散されている(HPより、現在は削除済み)
《暴力動画拡散の花井組》 上半身裸で入れ墨を見せつけ、アウトロー漫画のLINEスタンプ…元従業員が明かした「ヤクザに強烈な憧れがある」 加害社長の素顔
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま入学から1か月、筑波大学で起こった変化 「棟に入るには学生証の提示」、出入りする関係業者にも「名札の装着、華美な服装は避けるよう指示」との証言
週刊ポスト
藤井聡太名人(時事通信フォト)
藤井聡太七冠が名人戦第2局で「AI評価値99%」から詰み筋ではない“守りの一手”を指した理由とは
NEWSポストセブン
趣里と父親である水谷豊
《趣里が結婚発表へ》父の水谷豊は“一切干渉しない”スタンス、愛情溢れる娘と設立した「新会社」の存在
NEWSポストセブン
米利休氏のTikTok「保証年収15万円」
東大卒でも〈年収15万円〉…廃業寸前ギリギリ米農家のリアルとは《寄せられた「月収ではなくて?」「もっとマシなウソをつけ」の声に反論》
NEWSポストセブン
SNS上で「ドバイ案件」が大騒動になっている(時事通信フォト)
《ドバイ“ヤギ案件”騒動の背景》美女や関係者が証言する「砂漠のテントで女性10人と性的パーティー」「5万米ドルで歯を抜かれたり、殴られたり」
NEWSポストセブン
“赤西軍団”と呼ばれる同年代グループ(2024年10月撮影)
《赤西仁と広瀬アリスの交際》2人を結びつけた“軍団”の結束「飲み友の山田孝之、松本潤が共通の知人」出会って3か月でペアリングの意気投合ぶり
NEWSポストセブン
田村容疑者のSNSのカバー画像
《目玉が入ったビンへの言葉がカギに》田村瑠奈の母・浩子被告、眼球見せられ「すごいね。」に有罪判決、裁判長が諭した“母親としての在り方”【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン