数々の名作を生んだ英国の劇作家・シェイクスピアの生誕450周年を記念して、作品中の恋の名台詞をテーマとした特別展が明星大学(東京都日野市)で開催されている。
世界的にも貴重なシェイクスピアの資料を2万点以上も所蔵している明星大学で開催される『シェイクスピア はじまりは恋の言葉』と銘打たれたこの特別展。通常は非公開となっている書籍や資料、絵画などが展示されている。
そのなかでも特に話題なのが、近年のオークションでは1冊7億円で落札されたこともあるという初版本。劇団の座付き作家だったシェイクスピアの死後7年目に、作品を何とか遺したいと、友人たちが36編の戯曲をまとめた一冊だ。
「初めて見た時、手がふるえました。400年存在し続けるものの持つすごさに、おそれのようなものを感じました」と話すのは、明星大学人文学部教授で、シェイクスピア研究が専門の住本規子さん。
本の冒頭に書かれた「ともかく読んでもらいたい」との記述にある編者たちの執念が、時を超えて立ちのぼってくるようだ。
「この本が発行されていなければ、ハムレットもマクベスも後世に伝わることはなかったでしょう。ただ保存されていたのではなく、たくさんの人々に読まれてきたのだということにも心が動かされます」(住本さん)
【特別展概要】
『明星大学50周年 シェイクスピア生誕450周年記念 特別展 シェイクスピア はじまりは恋の言葉』
開館時間:9:00~17:00、日・祝および12/28~1/4までは休館、2015年1月19日(月)まで
入場無料・事前予約制
ウェブ予約フォーム https://form.hino.meisei-u.ac.jp/library/entry15/
※女性セブン2014年12月18日号