ジュニアが攻勢をかける一方で、シニア勢の新女王へかける意気込みも、並々ならぬものがあるだろう。今年20歳になった村上。今季はショートおよびフリー共に「オペラ座の怪人」を使用し、ヒロイン・クリスティーヌと主人公・ファントムを演じ分けるという難プログラムに挑んでいる。織田信成との“変顔”をツイッターで惜しげもなく披露するなど、陽気なキャラクターが持ち味の村上だが、NHK杯では4位に沈み顔を曇らせた。そうした中で、トレードマークの“弾ける笑顔が見たい”と望むファンは多い。
また、日本人女子で唯一グランプリファイナルへの出場を果たし、新ヒロインとして脚光を浴びた本郷理華(18)。安定感のある演技で、出場したグランプリシリーズ2大会ともに表彰台に乗った宮原知子(16)にも期待がかかる。宮原にはまだ国際大会での大きな実績はないが、確かな技術を一つひとつ積み上げるような繊細な演技は、大きな伸びしろを感じさせる。
この混戦の中で、勝負を分けるポイントは何になるのか?
「大舞台で自分の力を出し切ること。緊張や雰囲気にのまれずに、練習の成果を出すことが何より大事です。技術的なポイントを一つ挙げるとしたら、エッジエラーやジャンプの回転不足が勝敗を左右するかもしれません。今季のルール改正で、ルッツとフリップの踏切時のエラー判定が厳格化され、減点が大きくなりました。回転不足にならないことも大事です。今のルールでは、回転不足のジャンプは、転倒するよりも点数が低くなることがあります」(前出・フィギュアスケート関係者)
新女王の栄光を手にするのは誰か? 勝負の行方を見守ると共に、選手たちの個性豊かな演技を堪能したい。
<全日本フィギュアスケート選手権2014 放送スケジュール>
■12月26日(金)19時~21時24分
男子ショートプログラム
■12月27日(土)18時30分~23時10分(一部地域を除く)
女子ショートプログラム、男子フリー
■12月28日(日)19時~21時09分
女子フリー
■12月28日(日)27時25分~28時(関東ローカル)
アイスダンス、フリーダンス、ペア・フリー
<メダリスト・オン・アイス2014 放送スケジュール>
■12月29日(月)18時~19時54分
※いずれもフジテレビ系列にて放送