消費者が日本メーカーを無条件に選んでいたのは過去のこと。最近では、”黒船”ブランドが日本市場を席巻している。累計40万台売れている調理家電フィリップス ノンフライヤーや、国内累計販売100万台を超えるダイソンのサイクロン掃除機はすっかりおなじみだ。海外メーカーも日本向けの新製品を続々と投入している。家電だけでなく、製品数が増え続けている外国産たばこなど、海外ブランドが絶好調だ。黒船ブランドは、なぜ強いのか。
「実はノンフライヤーは技術的にはとてもシンプル。日本のメーカーもテストはしていたのですが、食材がこんがり揚がらないなどの欠点があり、そこを割り切れなかったそうです。
また、日本の掃除機は吸引力の強さばかりを競ってきましたが、ダイソンは”吸引力が落ちない”という別の視点で勝負した。高くても買う価値のある商品が日本市場で評価されました」(家電ジャーナリスト・奈良巧氏)
黒船ブランドとして昔から日本に根付いているものといえば”たばこ”だ。外国たばこの代名詞ともいえる『ラーク』が、新しいカプセル入りスーパースリムたばこを日本市場に打ち出した。
「日本市場は約25%がメンソールで、欧米に比べて格段に割合が高い。この製品は、カプセルをつぶすとひとつはレギュラーからメンソールに、もうひとつはメンソールから氷冷ミントになるという、ふたつの味を楽しめる日本ならではのもの。多様化するニーズに応えるために日本の成人喫煙者に合う味わいの製品を次々と生み出した結果、『ラーク』は現在30種類以上になりました」(フィリップモリスジャパン王琳琳氏)。