芸能

苦肉の策から生まれた「映画村」は日本で初めてのテーマパーク

 最近は減少傾向にある時代劇だが、それをめぐる環境から、日本で初めてのものが生まれた。日本初のテーマパークは時代劇が由来だったと、『時代考証学ことはじめ』などの著書がある編集プロダクション三猿舎代表・安田清人氏が、その成り立ちについて解説する。

 * * *
 時代劇が全盛期に比べて衰退したのは、疑いようのない事実だ。しかし、時代劇がなくなってしまったわけではない。時代劇をめぐる「環境」はどうなっているのだろう?

 ということで、時代劇の撮影に使われている、オープンセットをもつ撮影スタジオを訪ねてみた。時代劇の撮影スタジオとしてもっとも有名なのは、東映京都撮影所だ。京都市右京区の太秦(うずまさ)地区には、「東映京都」と総称される、東映グループの各事業所がある。事業所は東映株式会社京都撮影所、東映太秦映像株式会社、株式会社東映京都スタジオ(東映太秦映画村)の3つだ。

 そのルーツは、1926年(大正15)、人気俳優の“阪妻(ばんつま)”が自ら設立した阪東妻三郎プロダクションの自社撮影所。以後、松竹傘下の「帝国キネマ太秦撮影所」「新興キネマ京都撮影所」などの組織変更を経て、戦後の1951年(昭和26)に東映が発足すると、「東映京都撮影所」となった歴史を持つ。その後、映画・テレビの時代劇を数多く生み出し、現在は時代劇だけでなく現代劇の撮影なども行なわれている。

 太秦の東映、というと、「映画村」を思い浮かべる方も多いだろう。東映太秦映画村は、東映子会社の「東映京都スタジオ」が運営するテーマパークで、東映京都撮影所とは別組織になっている。映画村が誕生したのは1975年(昭和50年)。今年(2015年)でちょうど40周年を迎えることになる。

関連キーワード

トピックス

ケンダルはこのまま車に乗っているようだ(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
《“ぴったり具合”で校則違反が決まる》オーストラリアの高校が“行き過ぎたアスレジャー”禁止で波紋「嫌なら転校すべき」「こんな服を学校に着ていくなんて」支持する声も 
NEWSポストセブン
24才のお誕生日を迎えられた愛子さま(2025年11月7日、写真/宮内庁提供)
《12月1日に24才のお誕生日》愛子さま、新たな家族「美海(みみ)」のお写真公開 今年8月に保護猫を迎えられて、これで飼い猫は「セブン」との2匹に 
女性セブン
新大関の安青錦(写真/共同通信社)
《里帰りは叶わぬまま》新大関・安青錦、母国ウクライナへの複雑な思い 3才上の兄は今なお戦禍での生活、国際電話での優勝報告に、ドイツで暮らす両親は涙 
女性セブン
東京ディズニーシーにある「ホテルミラコスタ」で刃物を持って侵入した姜春雨容疑者(34)(HP/容疑者のSNSより)
《夢の国の”刃物男”の素顔》「日本語が苦手」「寡黙で大人しい人」ホテルミラコスタで中華包丁を取り出した姜春雨容疑者の目撃証言
NEWSポストセブン
石橋貴明の近影がXに投稿されていた(写真/AFLO)
《黒髪からグレイヘアに激変》がん闘病中のほっそり石橋貴明の近影公開、後輩プロ野球選手らと食事会で「近影解禁」の背景
NEWSポストセブン
秋の園遊会で招待者と歓談される秋篠宮妃紀子さま(時事通信フォト)
《陽の光の下で輝く紀子さまの“レッドヘア”》“アラ還でもふんわりヘア”から伝わる御髪への美意識「ガーリーアイテムで親しみやすさを演出」
NEWSポストセブン
ニューヨークのイベントでパンツレスファッションで現れたリサ(時事通信フォト)
《マネはお勧めできない》“パンツレス”ファッションがSNSで物議…スタイル抜群の海外セレブらが見せるスタイルに困惑「公序良俗を考えると難しいかと」
NEWSポストセブン
中国でライブをおこなった歌手・BENI(Instagramより)
《歌手・BENI(39)の中国公演が無事に開催されたワケ》浜崎あゆみ、大槻マキ…中国側の“日本のエンタメ弾圧”相次ぐなかでなぜ「地域によって違いがある」
NEWSポストセブン
24才のお誕生日を迎えられた愛子さま(2025年11月7日、写真/宮内庁提供)
《24歳の誕生日写真公開》愛子さま、ラオス訪問の準備進めるお姿 ハイネックにVネックを合わせて顔まわりをすっきりした印象に
NEWSポストセブン
韓国・漢拏山国立公園を訪れいてた中黒人観光客のマナーに批判が殺到した(漢拏山国立公園のHPより)
《スタバで焼酎&チキンも物議》中国人観光客が韓国の世界遺産で排泄行為…“衝撃の写真”が拡散 専門家は衛生文化の影響を指摘「IKEAのゴミ箱でする姿も見ました」
NEWSポストセブン
渡邊渚アナのエッセイ連載『ひたむきに咲く』
「世界から『日本は男性の性欲に甘い国』と言われている」 渡邊渚さんが「日本で多発する性的搾取」について思うこと
NEWSポストセブン
“ミヤコレ”の愛称で親しまれる都プロにスキャンダル報道(gettyimages)
《顔を伏せて恥ずかしそうに…》“コーチの股間タッチ”報道で謝罪の都玲華(21)、「サバい〜」SNSに投稿していた親密ショット…「両親を悲しませることはできない」原点に立ち返る“親子二人三脚の日々”
NEWSポストセブン