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自民党参議院改選議員 来夏の選挙心配で安保特別委に尻込み

 参議院での審議に移行した安保法案だが、自民党内に安倍晋三首相の安保政策に批判的な議員たちがいる。彼らが面従腹背で安保法案強行路線に従ってきたのは、「高い支持率を持つ安倍政権なら選挙は安泰」(若手議員)という打算からだ。

 だが、安倍内閣の支持率が急落するや、来年の参院選を控えた改選組議員が掌を返すように我先にと泥船を逃げ出し始めている。

 与野党論戦の最前線である参院安保特別委員会で、自民党から大量の“兵役拒否”が出ているのだ。自民党幹部が嘆く。

「特別委員会のメンバーを選ぶ際、来年夏の参院選で改選を迎える議員たちがみんな尻込みした。参院でも最後は強行採決が避けられないから、審議の様子が新聞やテレビのニュースで取り上げられれば、選挙で批判の矢面に立たされるからだ。その結果、自民党の委員は来夏に選挙がない非改選組ばかりになった」

 参院安保特別委員会は定員45人。自民党は鴻池祥肇(こうのいけ・よしただ)・委員長以下委員20人のうち、改選組はわずかに2人だけだ。改選組は早くも逃げ腰なのである。

※週刊ポスト2015年8月14日号

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