佐藤浩一と本田翼が共演(c)2015桜木紫乃・小学館/『起終点駅 ターミナル』製作委員会


佐藤:毎日家でストレッチ、自分の趣味のゴルフにも通じることですし、役者をやってても思うのが肩甲骨と股関節の可動域は大事だということ。ここをきちんとストレッチしておくとけががないんです。同世代の人よりも動けると思いますね。ただ、現場が大変になると休むこともありますよ。自分を鼓舞することはなかなか難しいです(笑い)。

――俳優・佐藤浩市としての美学は?

佐藤:何もないですよ。ただ、役者は芝居だけやっていればいいんだ、という都合のいい方便で現場にいるヤツらは許せないですね。役者も映画というモノをつくる共犯者であるので、それに対してどういう割合で自分がいるのか。特に、自分が主演であるならば、その映画の色合いから何からすべてにかかわっていかざるを得ない。それを考えてくれる現場でなくてはならないと思います。

【佐藤浩市(さとう・こういち)】
1960年生まれ、東京都出身。『青春の門』(1981年)で映画初出演。映画やドラマなど各方面で活躍。『忠臣蔵外伝 四谷怪談』(1994年)で日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞する他、受賞歴多数。近年の出演作に、『大鹿村騒動記』(2011年)『あなたへ』『のぼうの城』(2012年)、『草原の椅子』『許されざる者』『人類資金』(2013年)、『バンクーバーの朝日』(2014年)など。今年は『愛を積むひと』『HERO』『アンフェア the end』などが公開。

 ◇ターミナル 起終点駅
愛した女を死に追いやり、人とかかわることを避けるように生きる国選弁護人の鷲田完治(佐藤浩市)がある日、椎名敦子(本田翼)という若い女性の弁護を担当。それをきっかけに敦子が完治のもとを訪れるようになる。北海道釧路を舞台に、人生の終わりへと向かっていたはずの男女が出会い、再びそれぞれの人生の一歩を歩き始める姿を描く。直木賞作家・桜木紫乃氏の原作『起終点駅 ターミナル』(小学館)を映画化。
監督:篠原哲雄 出演:佐藤浩市、本田翼、中村獅童、和田正人、音尾琢真、泉谷しげる、尾野真千子ほか。11月7日から全国公開。公式ホームページ www.terminal-movie.com

撮影■林紘輝

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