佐藤浩市一覧

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実話を元にした『20歳のソウル』。主演は神尾楓珠
映画『20歳のソウル』 がん発覚から1年半…「生ききった」青年が遺した応援曲と“奇跡”
 千葉県船橋市立船橋高校、通称“市船”(いちふな)には、魂の風が吹いている。 今年、市船野球部は28年ぶりに春季千葉県高校野球大会を制覇。5月22日には春季関東大会に出場し、山村学園(埼玉県) と対戦した。市船が試合をする際、スタンドでとりわけ大きく響いている応援曲は「市船soul」だ。作曲したのは、5年前、がんにより20歳で亡くなった同校OBの浅野大義さん。 浅野さんは正直なところ、市船が第一志望ではなかった。しかしなんとか滑り込んだ市船の吹奏楽部で、生涯の師となる高橋健一先生に出会う。 部活動をする上では、吹奏楽部員なのにソーラン節を踊らされることにも、部員たちと不満のぶつけ合いになるミーティングが頻繁に開催されることにも、疑問を抱いた。もがいた。「何の意味があるのか」とぶつかった。そうした時、いつも高橋先生から教えられたのは、「人間関係」を築くことの大切さ、そして「今しかない時間を大切にする」ことだった。 思春期の浅野さんを、先生の言葉は深く豊かに成長させた。しかし、在学中に作曲の楽しさに目覚め、音大に進むも、浅野さんの身体に胚細胞腫瘍が見つかる。がんだった。 そんな浅野さんが、仲間とともに人生を生き抜いた姿を描いた映画『20歳のソウル』が5月27日から公開されている。浅野さん役を神尾楓珠、吹奏楽部顧問の高橋先生役を佐藤浩市が演じ、福本莉子、佐野晶哉(「Aぇ!group」/関西ジャニーズJr.)、尾野真千子らが共演。音楽を愛した浅野さんの、熱く生きるものがたりを紡いだ秋山純監督に、話を聞いた。「高校野球」がつないだ縁 2017年1月26日。朝日新聞「声」欄が、浅野さんの母・桂子さんからの投稿を取り上げた。浅野さんの告別式に160人以上もの部員、OB、OGが集まって演奏をしてくれたことに触れ、生前、浅野さんが築いた友と恩師との絆に感謝する内容だった。そして同年4月2日付、今度は同紙の「窓」というコーナーで、記者により浅野さんと「市船soul」のストーリーがつづられた。 何気なくその記事を目にした秋山監督には、どうしようもなくこみ上げるものがあった。というのも、監督自身、甲子園を目指す高校生と、それを応援する人たちの絆には並々ならぬ想いがあったためだ。 秋山監督は、新卒入社したテレビ朝日ではスポーツ局に配属。当時、バブル。テレビ局はとりわけ体育会系な業界だった。「右も左も分からない中で、キツくて。入社1年目の夏、自律神経失調症になり、救急車で運ばれたんです。それでもう現場には戻れないと覚悟していたら、先輩が、『熱闘甲子園』のディレクターをやれと。一度倒れている僕にできるのか、と心配する人も多かったんですが、先輩は、過酷だけど得るものも多い番組にチャレンジし、もしそこでダメだったら諦めがつくという考えでした」(秋山監督。以下「」内同) 1981年からスタートした『熱闘甲子園』は、その頃、試合のハイライトを紹介するだけでなく、選手はもちろん、父兄や応援団など、試合にかかわるすべての人を特集するようになっていた。秋山監督は、「いろんな方と触れ合うのが本当に楽しくて、生きていることを実感できた」と振り返る。「高校野球は、“勝った”“負けた”だけではないんですよね。試合の数だけ敗者がいて、勝者は1校。負け方を学ぶところだなと思ったのを覚えています。 球児たちは勝つためにひたむきに努力して、ブラスバンドは大汗を流しながら応援する。みんながものすごい熱量で心をひとつにして、目標に立ち向かう。そして僕も、自分が作った番組を“いいね”と言ってくれる人がいた時、その世界の一員になれたと思えて……。ひと夏を越えると、何か自信がついていました。だから、高校野球は、僕を救ってくれたものなんです」 番組制作にあたっては、球場で刻一刻と変わる状況を前にしつつ、当日オンエアのための構成を考えなくてはいけない。あらかじめ想定したストーリーなんて、あっけなく壊れる。狙い通りにいかなくて当然だ。そのなかで、ブレないメッセージを伝えるためにはどうするか。その後秋山監督はドラマや映画を手がけることになるが、誰かの想いを伝える、という原点は『熱闘甲子園』にあると言う。「試合に出るのも、ものづくりも、自分1人でできることではない。また、何事も柔軟に、臨機応変に、かつスピード感をもって決断していくというのは、すべてあの時叩き込まれました。 高校野球では、9回2アウトからのドラマも当たり前なんですよね。自分の思い描いたようにならない時に、『こうなるはずじゃなかった』と思うんじゃなくて、そうなったことを受け入れなきゃいけないし、じゃあ次はどうしたらいいのか、どういうふうにそれを伝える方法があるのか、常に考え続けなくてはならない」 先に決めつけるのではなく、さまざまな視点から、無数の可能性を探りながら見る。目の前のバッターだけを見ていたら、見えないものがたりがある。「ひとつのセカンドゴロがあったとします。フルスイングでようやく打てた、喜びのセカンドゴロかもしれないし、一回の打席でもう野球をやめようと思っていて、その最後の打席がセカンドゴロだったのかもしれない。すべての背景には、誰かの想いが詰まっているんですよね」神尾楓珠が起こした「奇跡」 映画では、浅野さん――大義の心の動きと、周囲の人々の葛藤が丁寧に織り交ぜられ、見る者に「生きる」とはどういうことかを否応なく突きつける。2015年9月、大義にがんが判明。持ち前のポジティブさで一度は乗り越え、2016年7月には、先生から依頼された演奏会用の楽曲の作曲に着手する。しかし同年8月、脳へ転移。 病魔とたたかう間にも、大義は〈自分の命は音楽を作るためにある〉と鍵盤に向かい続けた。楽曲の名は、『JASMINE』。「ジャスミン」はペルシャ語の「ヤースーミン」が語源とされ、〈神様からの贈り物〉という意味がある。大義にとって、贈り物は「今日という1日」のことだった。 大義を演じる神尾は、ピアノはまったくの未経験。しかし秋山監督は実演奏にこだわり、神尾も猛練習を重ねた。映画では、大義が母親(尾野)に、作曲中の『JASMINE』を弾いて聴かせるシーンがあるが、一度きりの本番で、初めてノーミスだったという。「上手いかどうかといわれたら、もしかするとそうではないかもしれない。でも、弾きたい、お母さんに聴かせたいっていう気持ちって、やっぱり実際に演奏しないと出ないと思ったんです。失敗したらそのまま使うつもりでした。それが、大義のそのときの“言葉”だから。何も〈上手くやること〉が正解ではなくて、この場合〈伝えること〉が正解だから」 圧巻の演奏は空気を震わせ、スクリーンを超えて浅野さんの息遣いを感じさせる。神尾が直前まで苦戦し、ほとんど徹夜で練習していたことを知る現場は湧き、ひとつになった瞬間でもあった。「生きる」ではなく、「生ききる」 秋山監督は、撮影前に俳優やスタッフたちと綿密なコミュニケーションをとっておき、本番は「基本一発撮り」だというが、1シーンだけ、テイク20にも及んだ部分がある。脳転移後、肺に再発した大義が、恋人の前で「(死んだら)全部消えてしまう。なんにも、なくなっちゃう。俺が、なくなっちゃう……」と弱さをさらけ出すシーンだ。 それまで「なんで俺ばっかりこんな目に遭うんだよ!!」とやり場のない思いを叫ぶことがあっても、「逃げるな、自分から」と毅然と前を向いていた大義。その彼が初めて見せたむき出しの慟哭は生々しく、また誰しも一度は考えたことでありながら、普段はフタをしている奥底の魂を揺さぶる。「病気に負けないとは言っても、死ぬのが怖いって当たり前の感情じゃないですか。そこを避けて通ったら、きっと何も伝わらない。その、“からっぽになる”ということへの怖さに対して、神尾くんがまだまだ出しきれる感じがあったんです。後から、“もっとできたはずだ”とか、やり残しを作りたくなかったんです」 映画では、『熱闘甲子園』を経験した秋山監督だからこそ、細やかな光が当てられたシーンや人物も多い。例えば、部長の器なのか悩む女子。野球部だが、怪我をして自棄を起こす男子。大義の病に、「一緒に頑張ろう」と最期まで寄り添った医師。この映画は、それぞれがそれぞれの事情を抱えながら、大義を核としてつよくなっていく群像劇でもあるのだ。「今」は「奇跡」の連続だ、と秋山監督は語る。「一日一日を大切に生きるって、言葉で言うのは簡単です。でも、朝目が覚めた時に、今日という日はギフトなんだって、本当に毎日思うようになりました。大義くんの人生に接したら、死ぬことが怖くなくなったって、高橋先生がおっしゃったんです。彼は本当に生ききった、そうか、俺も生ききればいいんだって。僕も大義くんから、そう学びました」 秋山監督に「生ききる」とはどういうことか問うと、「とにかく逃げないで、夢、今目の前にあるもの、そばにいる人にちゃんと向き合うこと」という答えが返ってきた。遺した楽曲そのもの以上に、大義が伝えてくれることは多い。大義は言う。「人はみんな死ぬ。やるべきことは、生ききることだけ。最後の、瞬間まで」■取材・文/吉河未布映画『20歳のソウル』2022年5月27日(金)全国ロードショーhttps://20soul-movie.jp/監督:秋山純キャスト:神尾楓珠/尾野真千子/福本莉子/佐野晶哉(「Aぇ!group」/関西ジャニーズJr.)/前田航基/若林時英/佐藤美咲/宮部のぞみ/松大航也/塙宣之(ナイツ)/菅原永二/池田朱那/石崎なつみ/平泉成/石黒賢(友情出演)/高橋克典/佐藤浩市脚本:中井由梨子原作:中井由梨子「20歳のソウル 奇跡の告別式、一日だけのブラスバンド」(小学館刊)/「20歳のソウル」(幻冬舎文庫)
2022.05.28 07:00
NEWSポストセブン
ダンディーな色気が増す中井貴一
中井貴一、佐藤浩市…活躍続ける“ネオカンレキ”俳優、「中高年の星」とは違う魅力
 このところ、ドラマや映画で60歳前後の俳優の活躍が目立つ。彼らを「ネオカンレキ」と命名するコラムニストのペリー荻野さんが、その魅力を解説する。 * * * お久しぶりです。こんにちは、中井貴一研究所、所長のペリーです。 公開中の映画『大河への道』。町おこしのため、地元の偉人・伊能忠敬を大河ドラマの主人公にしようと奮闘する人たちの現代の物語と、忠敬を支え、日本地図を完成させた名もなき“チーム忠敬”を描く江戸時代の場面を、同じ俳優たちが演じるというユニークな構成の作品だ。 当初、「主演・中井貴一」と聞いて、てっきり伊能忠敬役だと勘違いした私は、そっかー、伊能忠敬も隠居して、測量の旅に出たのは55歳。60歳の貴一とはまさに同年代。ついにご隠居の役を…と勘違いが暴走していたので、まったく違う役でスクリーンに現れた瞬間、所長としたことが!!と深く反省したのであった。 とはいえ、ここで考えたのは、60歳、還暦世代の俳優たちの活躍ぶりだ。先日は、『日曜日の初耳学』に佐藤浩市(61歳)が登場。早速、壮絶な最期のシーンで注目された『鎌倉殿の13人』の上総広常についての話が出た。 その脚本を書いた三谷幸喜(60歳)も同世代。そして、「盟友」「かけがえのないもの」という渡辺謙(62歳)、真田広之(61歳)、中井貴一、同世代俳優とのつながりを語った。中でも、86年の映画『犬死せしもの』で共演して以来の飲み友達だという真田については、「また日本でやろうぜ」と声をかけたが、「アメリカが楽しい」という気持ちを聞き、「そうか」と納得したエピソードは印象的だった。 ここで名前が出た「同世代俳優」は、昔の還暦世代俳優とはかなりイメージが違う。昔の60歳といえば、そろそろ『水戸黄門』の主役になってもいいかという年ごろ。『渡る世間は鬼ばかり』で、泉ピン子らの父親役を演じた藤岡琢也は、ドラマスタート時、ちょうど60歳。佐藤の父、三國連太郎が『釣りバカ日誌』に初めて出演したのが、60代半ばということを思うと、“ネオカンレキ”(ペリーが勝手に命令)の佐藤、中井世代が醸し出す「まだまだ暴れて見せます感」は、すごい。それはよく言われる「中高年の星」とか「レジェンド」とはまったく違うところが新しい。 もっとも彼らの前に“ネオカンレキ”がいなかったかといえば、そういうわけでもない。かなり以前、孫が生まれたニュースがあったばかりのある名優(故人)にインタビューしようとしたところ、「これからもラブストーリーの主役もやりたいから、家庭の話、特に祖父になった話はNG」と言われたのだった。主演作もたくさんあり、確固たる地位を築いた方が持つこの貪欲さ。色気。忘れられない。ただ、こういう例はまだ珍しかったのだ。 音楽の世界では、桑田佳祐(1956年生まれ)、佐野元春(1956年生まれ)、世良公則(1955年生まれ)、Char(1955年生まれ)、野口五郎(1956年生まれ)の同世代5人によるチャリティーソング「時代遅れのRock’n’Roll Band」(作詞・作曲 桑田佳祐)も話題だ。 切磋琢磨しながらキャリアを積んできた60代の活躍が、人を励まし、世の中を面白くする。「大河への道」も中井本人が、原作の立川志の輔の落語に感激し、自ら映画化を直談判したという。七十代まで過酷な測量の旅を続けた伊能忠敬も喜んでいるに違いない。
2022.05.27 16:00
NEWSポストセブン
佐藤浩市
歌手デビューの佐藤浩市「原田芳雄さんの唄を次の世代につなげていきたい」
 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で上総広常が非業の死を遂げた直後から、SNSでは「#上総介を偲ぶ会」が立ち上がり、いまだに「上総介ロス」という人もいるという。演じたのは、佐藤浩市(61才)。昨年末には歌手デビューを飾り、最新出演作である映画『20歳のソウル』も公開になるなど、60才を過ぎたいまも、新たな活動の場を広げ、注目を集め続けている。そんな佐藤に歌手活動について聞いた。(全4回の4回目。第1回から読む) 役者業の傍ら、現在、佐藤は歌手としての活動も精力的に行っている。俳優デビュー40周年を超え、61才を迎えた自身の誕生日にあたる2021年12月10日に、キャリア初のボーカル・アルバム『役者唄 60 ALIVE』を発表し歌手デビューを飾ったのだ。 といっても、歌い始めたのは10年前の2012年。『赤坂BLITZ』(東京・赤坂)で行われた、『原田芳雄メモリアルライブ』で初めてステージに立って歌ったのだという。「まさか自分が人前で歌うなんて思ってもいなかったんですけどねぇ。 ただ原田さんの歌うブルースを聴いてカッコいいなと思っていたし、原田さんに“お前も歌えよ、気持ちいいから”ってすすめられてもいたんです。その後、原田さんが亡くなって追悼ライブをやるから、お前も出ろと誘われて。そこからですね」(佐藤・以下同) 以来、江口洋介、宇崎竜童、寺尾聰、木梨憲武、吉田栄作、小澤征悦といった音楽仲間とともに定期的にライブハウスで唄を披露してきた。満を持して、還暦記念にアルバムを?と聞くと、「なんかそういう流れになって。でもコロナがいちばん大変なときだったから、“いまじゃない”と思って、見送ろうとしていたんですよ。そんな矢先に、関係者から原田さんの曲を中心にしたらどうか?という提案があって、心がグラグラっと……」 と、少し微笑み、話を続ける。「いまにして思えば、心のどこかに原田さんの唄を伝承するというとおこがましいんですけど、残していきたいというか、次の世代につなげていきたいというのがあったんですね」 アルバムのタイトル『役者唄』について尋ねると、「いやいや、そんな大層なことじゃないんですよ。逆説的な話で、ミュージシャンのかたと一緒に芝居の仕事をすることがあるんですが、いつも役者の演技とはどこかが違うなと思っていたんです。うまく言えないんだけど、リズム感みたいなものが独特なんですね。だとしたら、役者が唄を歌う場合も、何か独特な表現になるのかなと思って。つまり『役者唄』というタイトルには、役者ならではの感情の込め方が聴く人の心に届けばいいな、新鮮さを感じてもらえたらいいなという期待が込められている、ということなんです」 なるほど〜。アルバムは、昨年9月に青山の『ブルーノート東京』で行った無観客ライブを収録。5月にもライブを行う予定で、どんどんのめり込んでいるようだが、のめり込むといえば、芸能界屈指のゴルフ好きとしても知られている。ゴルフは好きなだけではなく、大きな大会のアマチュア部門で何度も優勝するほどの腕前。多才であり、多趣味であり、凝り性でもあるのだろうか。「どれでもないと思うんですけど。そーか、ゴルフね。ゴルフを続けたい理由と、唄を続けたい気持ちは共通しているかもしれません。どちらも緊張感があっていいんですよ。 ゴルフのアマチュアの大会に出場して、ティーグラウンドに立つと、ギャラリーの視線が一斉に集中しますよね。お手並み拝見みたいな感じで(笑い)。すごいプレッシャーだったりするんですけど、それって役者をやっているだけだったら感じることのない感覚なんですよ。 もちろん、ぼくは役者という仕事が好きなんだけど、役者だけをずーっとやっていて、いつも同じ筋肉だけを使っていたら、体全体のバランスが悪くなっちゃった、みたいなことがあるんです。だから、一緒に歌おうよと言ってくれる仲間の存在はありがたいんですね」 4月に東京・両国国技館で開催された木梨憲武主催による『第二回 木梨フェス 大音楽会』にもゲスト出演した。「弾けました」とにっこり笑い……。「本当に楽しかった。憲ちゃんが最後に『これからもいろいろなことをして遊んでいこうと思ってるんで、よろしく』って言って幕を閉じたんですけど、所ジョージさんなんかも、遊びの延長で仕事をしているというのがいいですね。 遊びがいずれ仕事につながるかなという計算で動くのではなく、遊んでるうちに仕事になっちゃったと、つまり無欲である点が大事なんじゃないかな」と、言った後、「余裕ですねぇとか皮肉を言う人もいるかもしれないけど」と、つけ加えておどけてみせた。「ぼくが言っているのは、遊び心の話なんですけどね。心の余裕が必要だと思うだけで、経済的な余裕は絶対条件ではないと思います。 少なくともぼくは楽しく生きていきたい。人生100年時代でしょう? 60才だってあと40年あると思うと、ここらで2度目の青春時代があってもいいのかなって。まだまだ元気だし、若い頃に比べたら節度だってあるし……。 それに還暦世代が楽しそうにやっていたら、若い世代の人たちが年を重ねるのも悪くないなって思うんじゃないですかね? 生き生きとした姿を見せて、人生捨てたものじゃないという希望を与えるのが、ぼくたち世代の役割なのかなって気がしています」(了。第1回から読む)【プロフィール】佐藤浩市(さとう・こういち)/1960年東京都出身。1980年ドラマ『続・続事件〜月の景色〜』でデビュー。 今年は映画『20歳のソウル』(5月27日公開)のほか、映画『MIRRORLIAR FILMS Season2』内の三島有紀子監督作品『インペリアル大阪堂島出入橋』(公開日未定)、『キングダム2』(7月15日公開予定)、2023年は『仕掛人・藤枝梅安』(4月7日公開予定)も控える。取材・文/丸山あかね 撮影/森浩司※女性セブン2022年5月26日号
2022.05.18 07:00
女性セブン
佐藤浩市
佐藤浩市の役作り「どんな役でもプライベートな体験と重ねることはない」
 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で上総広常が非業の死を遂げた直後から、SNSでは「#上総介を偲ぶ会」が立ち上がり、いまだに「上総介ロス」という人もいるという。演じたのは、佐藤浩市(61才)。昨年末には歌手デビューを飾り、最新出演作である映画『20歳のソウル』も公開になるなど、60才を過ぎたいまも、新たな活動の場を広げ、注目を集め続けている佐藤に話を聞いた。(全4回の3回目。第1回から読む) 最新作、映画『20歳のソウル』では、指揮棒を振っている。主人公の大義(神尾楓珠)は千葉県船橋市立船橋高校で吹奏楽部に所属し、音楽を通じて絆を紡ぐ仲間たちとともに青春を満喫中。 そんなある日、野球部を応援する曲を作ろうと一念発起する。こうして生まれた『市船soul』は、“この曲を演奏すると試合の流れが好転する”といわれる神曲に。音楽教師になる夢を抱き、卒業後は音楽大学へと進学した大義だったが、がんに襲われ、人生の幕を下ろす。20才だった。 実話を元にして出版された本を原作に製作された本作の中で、佐藤は吹奏楽部の顧問であり、大義が憧れる教師の高橋健一役を演じている。「秋山純監督から声をかけてもらって原作を読み、お引き受けしました。大義くんのご親族やご友人など周囲にいらしたかたがたにとって、こんなにつらい話はないでしょう。ただ『市船soul』が後輩へと受け継がれているということに救いがあると感じたんです。映画化された作品を通して、最後の最後まで家族のこと、友達のこと、恋人のこと、そして音楽のことを思いながら精一杯に生きた大義くんの姿を観てほしいという気持ちで撮影に臨みました」(佐藤・以下同) 前半の青春群像劇がまぶしい。もしや自身の青春時代を思い出したのでは?と尋ねると、即座に「それはないですね」と笑う。「生徒たちを見守る側なんですから、“あの頃はよかった〜”なんて思いませんよ。どんな役をやるにせよ、プライベートな体験と重ねるということはないんです。自分の体験を生かして役に感情移入するという役者さんもいるけど、ぼくは自分と役の人物は別個に切り離して演じるタイプ。今回は本物の高橋先生というモデルがいたのでなおのこと。 毎日のように撮影現場にいらしていたので、いろいろな話をしながら、いまどきの高校生と教師の距離感ってどんな感じなんだろうと考えてイメージを固めていきました」 吹奏楽に触れるのも指揮棒を振るのも初めてのこと。市船吹奏楽部の演奏を見学し、高橋先生から指揮法を学んだりもしたという。素晴らしい演奏シーンは努力の賜物だ。「でもねぇ」と、ここから早口で一気に熱弁を振るい始めた。「プロのかたは余裕があるというか、3拍子といっても、自分なりの独特なリズムで指揮棒を振るんです。でも、ぼくはそこまで行けなくて……。3拍子ならきっちり1、2、3、と、3拍子で振ることしかできなかった。もう少しこなれた感じを醸すところまで行きたかったな〜と。わかります? ぼくの言ってること……」 どんなに演奏シーンに力を入れていたかということが伝わってくる言葉だ。それもそのはず。音楽が登場人物たちをつなぎ、絆を育み、奇跡を呼ぶのだから。大義の告別式に吹奏楽部の仲間が164人も集まり、高橋先生の指揮で『市船soul』を演奏するシーンなど感動しきりだ。「人間の力ってすごいなと思いますね。コミュニケーション不全な世の中だけど、今回の作品を通して、やっぱりそれじゃダメなんだと痛感しました。ひとりではできないことや越えられないことだらけなんですから。問題はどうやって若い世代の人たちに伝えたらいいのかということなんですけど、これは非常に難しいと思います。 教師の役をやって、教育の現場で一人ひとり性格や環境の違う生徒とそれぞれに応じた距離感を測りながら向き合うというのは至難の業だな、と。でもエンターテインメントの力をもってすれば、若い人たちの心を動かせるのではないかと期待してます。『20歳のソウル』という映画を観た人が、自分も人を大切にしよう、絆について考えてみようと思ってくれたら、役者冥利に尽きるというものです」 大義役を演じた神尾楓珠や、佐野晶哉をはじめとする若い役者たちとのコミュニケーションは、どのように図っていたのだろうか?「ええ、普通に。礼儀正しくて、話していても気持ちがいいです。若い人たちのためにできることは、やってみせて足元を照らしてやることぐらいかな。絡みのシーンでは何かを感じとってほしいという気持ちで向き合っていました。ぼくに限らず、脇を固めているのは平泉成さん、高橋克典さん、石黒賢さん、尾野真千子さんといった、ベテラン役者ばかりですから。若い役者さんたちにとって、刺激的な現場だったのではないでしょうか。 この映画のテーマでもありますが、今日という日を大切にしなくてはいけませんね。誰だって明日があるという保証はないんですから。ぼくにしても、周囲の人を敬い、やりたいことがあればやって、悔いのないように生きていきたいと思っています」(第4回につづく)【プロフィール】佐藤浩市(さとう・こういち)/1960年東京都出身。1980年ドラマ『続・続事件〜月の景色〜』でデビュー。 今年は映画『20歳のソウル』(5月27日公開)のほか、映画『MIRRORLIAR FILMS Season2』内の三島有紀子監督作品『インペリアル大阪堂島出入橋』(公開日未定)、『キングダム2』(7月15日公開予定)、2023年は『仕掛人・藤枝梅安』(4月7日公開予定)も控える。取材・文/丸山あかね 撮影/森浩司※女性セブン2022年5月26日号
2022.05.17 07:00
女性セブン
佐藤浩市
佐藤浩市 デビュー当時の撮影現場での厳しさ振り返り「叱ってくれた大人に感謝」
 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で上総広常が非業の死を遂げた直後から、SNSでは「#上総介を偲ぶ会」が立ち上がり、いまだに「上総介ロス」という人もいるという。演じたのは、佐藤浩市(61才)。昨年末には歌手デビューを飾り、最新出演作である映画『20歳のソウル』も公開になるなど、60才を過ぎたいまも、新たな活動の場を広げ、注目を集め続けている佐藤にインタビューを行った。【全4回の2回目。第1回から読む】作品もそうだし、人との出会いも大きい 佐藤は昭和を代表する俳優・三國連太郎さん(享年90)の子として生を受けた。父に連れられて撮影所へ行っていた幼い頃に、早くも映画俳優になりたいと思ったという。  1980年、19才のときに、ドラマ『続・続事件〜月の景色〜』(NHK)で役者デビュー。翌年公開された映画『青春の門』で映画デビューを果たす。 北九州の筑豊炭鉱を舞台に、1人の少年が激しく生きる大人の中で成長し、上京するまでを描いた本作で、主役の伊吹信介役を演じて注目を集めた佐藤は、日本アカデミー賞とブルーリボン賞で2つの新人賞を受賞。それ以後、数々の作品に出演するようになる。当時話題だった映画『敦煌』(1988年)での熱演ぶりも印象的だ。「当時は撮影現場の雰囲気が厳しくてね。うまくできないと罵倒されるし、さすがに殴られたことはなかったけど胸ぐらを掴まれたことはありました。モラハラとかパワハラといった言葉が社会に浸透してから確かに和やかな雰囲気になって、それはそれで素晴らしいことだと思います。 でも、ぼく自身は“こいつを育ててやろう”という愛のもとに、叱ってくれた大人に感謝しているんです。そういう大人がいてくれたおかげで、ぼくは成長できたと思うから」(佐藤・以下同) それにしてもすごいキャリアだ。重厚な役からコメディーまで幅広い役柄をこなし、『忠臣蔵外伝 四谷怪談』(1994年)で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。その後も数々の賞に輝き、近年では『64 -ロクヨン- 前編』(2016年)で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞、『Fukushima 50』(2020年)で日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞するなど、日本映画に欠かせない名優としての地位を確立してきた。「運がいいんですよ。1つ終えると次の仕事をいただけるというのは。長く続けることができたのも、長く続ける流れがあったからできたこと。才能とか、努力とか、根性とかいうこと以前に縁に恵まれているというか……。作品もそうだし、人との出会いも大きいし」 とはいえ人の縁は移ろうもの。出会いを育んでいくのは容易いことではない。「確かに、あんなに親しくしていたのに、気づいたら“最近連絡ないな”とかってこともありますよね。でも、ぼくは縁があれば、どこかでまた引き合うだろうと考えています。仕事もそうですよ。大河ドラマだって18年間のブランクを経て、再び出演することになったわけだから」 三谷監督との縁が濃いということもいえそうだ。『THE有頂天ホテル』(2006年)、『ザ・マジックアワー』(2008年)、『ステキな金縛り』(2011年)、『記憶にございません!』(2019年)と、三谷監督の映画にコンスタントに出演している。「三谷氏と初めて一緒にした仕事は『新選組!』で、そのときは、NHKのキャスティングでしたが、考えてみれば、偶然の引き合わせこそが縁ですね。三谷氏とは相性がいいというか、ユーモアの感性が一致しているというか。とにかく素敵な巡り合わせに感謝しています」 伏し目がちながら、楽しそうに語る様子から、充実した仕事ぶりが伝わってきた。(第3回につづく)【プロフィール】佐藤浩市(さとう・こういち)/1960年東京都出身。1980年ドラマ『続・続事件〜月の景色〜』でデビュー。 今年は映画『20歳のソウル』(5月27日公開)のほか、映画『MIRRORLIAR FILMS Season2』内の三島有紀子監督作品『インペリアル大阪堂島出入橋』(公開日未定)、『キングダム2』(7月15日公開予定)、2023年は『仕掛人・藤枝梅安』(4月7日公開予定)も控える。取材・文/丸山あかね 撮影/森浩司※女性セブン2022年5月26日号
2022.05.16 07:00
女性セブン
佐藤浩市
佐藤浩市、『鎌倉殿の13人』で三谷幸喜から感じた「無言のプレッシャー」
 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で上総広常が非業の死を遂げた直後から、SNSでは「#上総介を偲ぶ会」が立ち上がり、いまだに「上総介ロス」という人もいるという。演じたのは、佐藤浩市(61才)。昨年末には歌手デビューを飾り、最新出演作である映画『20歳のソウル』も公開になるなど、60才を過ぎたいまも、新たな活動の場を広げ、注目を集め続ける佐藤に話を聞いた。【全4回の1回目】 佐藤浩市が現れると、取材場所のスタジオは一瞬にして華やかなオーラに包まれた。ソフトハットがよく似合う。ダブルのスーツの着こなしがまたダンディーで、セクシーでもあり、渋くもあり、と見とれていたら、あっという間に撮影タイムが終了。いよいよインタビューに突入した。「よろしくお願いします」と伝えると、耳に心地のよい声で「こちらこそ」と、穏やかな笑顔を向ける。円熟期を迎えた61才の大物役者はどこまでも魅力的だ。 まずは自身の放つ存在感について聞いてみた。すると腕を組んでしばし考えた後こちらの目を見据えて、「自分に存在感があるかないかなんてわかりませんね。だってそれは人が感じることだから。でも存在感のある役者を目指して頑張ってきたのかもしれないし……。とにかくそう言っていただけるのはうれしいです」と語る。驚くほど謙虚なのだが、三谷幸喜脚本による大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK)でも、圧巻の存在感で視聴者の心を鷲掴みにした。「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府初代将軍・源頼朝のこと。ドラマは主人公の北条義時(小栗旬)が頼朝(大泉洋)のほかの家臣たちとパワーゲームを繰り広げ、武士の頂点に立つまでの成長を描きながら展開していく。その中で佐藤が演じたのは、坂東随一の大豪族・上総広常(かずさ・ひろつね)だ。「もちろん実在の人物ですが、広常はこれまであまり知られていなかった。坂東随一の大豪族と聞いてピンとくるのは、よほどの歴史マニアくらいだったんじゃないでしょうか。ぼくも知らなかったんですよ。資料を読んで、『千葉県の上総という地名が名字になっているのか、だったら下総という人もいたのかな』なんて思ったくらいで。 広常という人物のキャラクターも、当時の豪族たちのヒエラルキーがどんなものだったのかといったことを想像しながら作っていったんです。三谷氏からこういうキャラでという具体的な話はなかったけれど、“濃いキャラを期待してるよ”という無言のプレッシャーはひしひしと感じていました」(佐藤・以下同) そうして誕生した広常は、べらんめぇ口調で話し、「源氏と平氏のどっちにつこうかな」と両者を弄ぶ豪快な人物。「この戦、俺がついた方が勝ちだ」と豪語するラスボス感が物語を大いに盛り上げた。 そして、注目が集まるや否や、同じく三谷脚本の大河ドラマ『新選組!』(NHK、2004年)で佐藤が演じた芹沢鴨のキャラクターと被ると話題に。そのことに触れるとニヤリと顔をほころばせ……。「確信犯ですから。三谷氏の遊び心というか、芹沢へのオマージュでしょうね。ぼくとしてはあれから18年も経つのかと、感慨深いものがありました。鴨のせりふに『ジジィは引っ込んでろ』みたいなのがあったんですけど、いまじゃこっちがジジィになっちゃって(笑い)。 といって、鴨のことは意識していませんでした。ただひたすらに、広常の生きることに対する情熱や、傲慢である半面、どこか憎めない彼の人となりを伝えたいと思って演じたんです」 狡猾である一方で、文字が書けないというコンプレックスを抱えていたり、妙におだてに弱かったりと、人間臭い広常は多くの人に愛された。 それだけに、頼朝の陰謀で殺されてしまう場面が衝撃的すぎて……。未来への希望を抱いて必死に文字の練習をしている回想シーンを観ながら号泣。つたない字で「頼朝の大願成就のためにこれから3年のうちにやるべきこと」を記した巻紙の存在が明らかになって大号泣。 SNSでも「ひどすぎる」「頼朝、大嫌い!」と、広常の非業の死を悼む声が上がった。同時に、死に際に広常が義時に向けた笑顔は何だったのだろうと多くの推測が飛び交った。「あれは『俺、間違ってたかもしんねぇ』という。彼は、学はないけど馬鹿じゃないんですよ。戦や人間関係において有利な立場に立つことに長けているわけで。だから、自分に落ち度があってこういう最期を迎えたのだと本能的に悟り、義時に『お前は俺の二の舞になるなよ』と伝えたかった。だとしたら、こういう笑顔になるんじゃないかなと自分なりに考えて演じました」 第15話をもって広常とはさようなら。“広常ロス”から立ち直るのに時間がかかりそうと伝えると、「ありがとうございます。でも『鎌倉殿の13人』は、まだまだ続きます。どんな展開になっていくのか、ぜひ、最後まで見届けてください」と、優しく微笑んだ。(第2回につづく)【プロフィール】佐藤浩市(さとう・こういち)/1960年東京都出身。1980年ドラマ『続・続事件〜月の景色〜』でデビュー。 今年は映画『20歳のソウル』(5月27日公開)のほか、映画『MIRRORLIAR FILMS Season2』内の三島有紀子監督作品『インペリアル大阪堂島出入橋』(公開日未定)、『キングダム2』(7月15日公開予定)、2023年は『仕掛人・藤枝梅安』(4月7日公開予定)も控える。取材・文/丸山あかね 撮影/森浩司※女性セブン2022年5月26日号
2022.05.15 07:00
女性セブン
三谷幸喜氏のネタばらしでますます楽しみに(Getty Images)
『鎌倉殿』三谷幸喜が異例のネタばらし 佐藤浩市・広常の“最期”の演出に期待
 NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の脚本家を努める三谷幸喜が、朝日新聞の連載コラム「ありふれた生活」(4月14日付夕刊)で、4月17日放送回に向けた異例の予告を行なった。〈今回は、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の盛大なネタばらしです〉という注意書きのうえ、佐藤浩市演じる上総広常が、次回放送回で壮絶な最期を遂げることが予告されている。〈頼朝を助け、御家人たちの中でも存在感を示してきた広常だったが、彼のことが疎ましくなった頼朝の策謀によって、最後は抹殺される。歴史の変革期に忽然と現れ、役目を終えたら呆気なく消されてしまう。近藤勇にとっての芹沢鴨、それが広常だ〉〈次回の『鎌倉殿~』の内容は、年表風に記せば、「寿永二年閏十月。源義経、木曽義仲討伐のため近江に到着」「同十二月。上総介広常、誅殺される」となる〉 次回放送回について、あえて踏み込んだ書き方をした理由を、ベテラン芸能ライターはこう推測する。「広常の死に際については資料が残っていないため、〈この回はほぼすべて創作〉だと三谷さんは述べています。つまり、自分が作り上げた広常の最期について、相当な自信があるということでしょう」 三谷はさらに、〈登場人物がほぼ出揃う、オールスターキャスト回。クライマックスはまさに、佐藤浩市ここにあるといった感じ〉と自信を覗かせる。佐藤と言えば、三谷がはじめて大河の脚本を担った『新選組!』(2004年)で新選組初代局長・芹沢鴨を演じ、「大河ドラマ史上に残る最期」と名高い壮絶な死に際を演じた。同じキャスト、似たシチュエーションとなれば、否応なく期待が高まる。「あえて芹沢の名前をコラムで出すあたり、三谷さんも意識しているのでしょう。『新選組!』で佐藤演じる芹沢暗殺に向かったのは、山本耕史(土方)、堺雅人(山南)、藤原竜也(沖田)、山本太郎(左ノ助)という錚々たるメンバーでした。4人を相手に芹沢が大立ち回りを見せる中、床に転がった瓢箪でつまずいたところをもっとも可愛がっていた沖田に斬られるという驚きの展開でした。 今回、三谷さんはどんな死に際を佐藤・広常に用意しているのか。ちょっと退場するのが早い気がして寂しいですが、佐藤さんらしい、力強さと儚さに少しのユーモアを交えた最期を期待しています」(同前) 
2022.04.17 11:00
NEWSポストセブン
真田広之の付き人時代に、堤真一をかわいがっていたという佐藤浩市(撮影/矢口和也)
『鎌倉殿の13人』と『新選組!』三谷作品の共通キャストの面白み
 NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に、同じ三谷幸喜が脚本を務めた2004年の大河ドラマ『新選組!』の出演者が続々登場。佐藤浩市演じる上総広常の豪放磊落なキャラクターが、同じく佐藤が演じた『新選組!』の芹沢鴨を彷彿させると話題になったが、続いて後白河法皇(西田敏行)の寵姫・丹後局として鈴木京香が登場すると、『新選組!』ファンはいよいよ歓喜に包まれた。ベテラン芸能ライターが解説する。「鈴木京香さんは『新選組!』では芹沢鴨の愛人役。共演シーンこそないものの、2人が同じ三谷大河で再び出演するというだけで、ファンは胸を熱くしたことでしょう。 とくに佐藤浩市さん演じる上総広常は、源氏サイドが結集していく火付け役となりながら、途上で悲劇的結末を迎えます。そのことが、新選組の初代筆頭局長に就いたのち粛清されてしまう芹沢鴨に重なりますから、『新選組!』での芹澤の壮絶な最期を知る三谷ファンにとっては今後の展開が見逃せません」『鎌倉殿の13人』には、そのほかにも『新選組!』との共通キャストによる類似点が数多く見られる。山本耕史演じる三浦義村がその代表である。「小栗旬演じる北条義時を親友かつ参謀として支える三浦義村は、まさに『新選組!』で山本さんが演じた土方歳三が、近藤勇(香取慎吾)に尽くした姿勢に重なります。一方で、2人はともに知略に長けた人物ながら、あくまで近藤ファーストを貫いた土方に比べると、三浦のほうは義時すら翻弄するしたたかさを感じさせるあたり、共通点とともに相違点を考えるのも興味深い。『新選組!』は三谷さん初の大河で、視聴率こそ振るわなかったものの、作品としては非常に高い評価を得て、三谷さん自身も深い思い入れがあると聞きます。『鎌倉殿の13人』と『新選組!』には、仲間たちが次々結集していく前半と、彼らが内紛による次々いなくなっていく後半という構図にも、共通点があります。 ただし、同じ群像劇でありながら、『鎌倉殿の13人』の登場人物は、『新選組!』のメンバーたちのような一般的認知度はありません。そのために、『新選組!』のキャラクター設定を一部援用することで、大河ファンの視聴者に親しみやすくしているという意図もあるのではないでしょうか」(同前) 『鎌倉殿の13人』と『新選組!』の類似点は、探せば探すほど面白くなる。八嶋智人演じる武田信義にも注目すべきだと、歴史ドラマに詳しい芸能ライターが言う。「我こそは『源氏の頭領』と自負する武田信義は、甲斐源氏の4代目当主にして、武田信玄へと連なる甲斐武田氏の初代当主です。そして八嶋さんが『新選組!』で演じた五番隊組長・武田観柳斎は、箔付けのためにその武田氏を名乗っていた人物です。三谷さんは豪華キャストを使ってスケール感溢れる物語を進めながら、そんなマニアックなことにまで気を配るのだから、さすがというほかありません」 知らなくても面白い、知っているともっと面白いのが、三谷大河の凄さである。 
2022.02.27 11:00
NEWSポストセブン
石田ゆり子「パンテオンを知ってるか」と若手キャストと対立
石田ゆり子「パンテオンを知ってるか」と若手キャストと対立
 映画『サイレント・トーキョー』の全国公開2日前となる12月2日、渋谷ストリームにて「『サイレント・トーキョー』公開直前渋谷ジャックイベント」が開催。出演者の佐藤浩市、石田ゆり子、西島秀俊、中村倫也、広瀬アリス、井之脇海、勝地涼、波多野貴文監督が出席した。『アンフェア』シリーズなどの作者である作家・劇作家の秦建日子氏の小説『サイレント・トーキョー And so this is Xmas』を実写映画化した本作。ドラマ『SP』シリーズを手掛けた波多野氏が監督を務めた。 クリスマス・イブに発生したテロ事件に巻き込まれる人々を本作には、渋谷駅前のスクランブル交差点が登場。栃木県足利市で巨大なセットを組み、渋谷の街を再現して撮影されたという。“渋谷ジャックイベント”では、キャスト陣が2階建てバスに乗り、渋谷のセンター街などを走行。まさに渋谷ジャックとなった。 渋谷の街について佐藤は「新鮮だった」とコメント。さらに「不思議なもんで遠足気分になれる」「東京を違った角度で見られた」とも話しており、充実した時間を過ごしたようだ。 一方の石田は、「刻一刻と変わっていく渋谷の今を、この(2階建てバスの)高さから見られるのは楽しかったです」と話していた。また、キャスト陣の“若者グループ”と“そうでないグループ”とで、「パンテオンを知ってるとか、知らないとかで対立しました」と、車上の楽しい雰囲気を明かした。撮影/浅野剛
2020.12.12 16:00
NEWSポストセブン
佐藤浩市、コロナ禍での撮影には「慣れていかないと…」
佐藤浩市、コロナ禍での撮影には「慣れていかないと…」
 映画『銃2020』の完成発表会見が行われ、出演者の日南響子、佐藤浩市、加藤雅也のほか、監督・脚本の武正晴氏、企画・制作の奥山和由氏、原作者の中村文則氏が登壇した。新型コロナウイルス感染拡大防止のため野外広場で行われたが、登壇した出演者3人のあまりの距離の近さに「ソーシャルディスタンスのへったくれもないね」と苦笑いのボヤき。 コロナ禍での撮影について、佐藤は「こんなことやってられないよではなく、ぼくら自身が仕事のやり方に慣れていかないとと感じた」と“新しい社会”に順応していく気概を見せた。■撮影/小彼英一
2020.07.17 16:00
NEWSポストセブン
親子共演もしたこの人は
寛一郎、宮沢氷魚、三浦祐太朗ら…今注目の二世タレントたち
 芸能界で「えっ、この人の息子も!?」という「二世タレント」のデビューや活躍が相次いでいる。親から受け継いだり自ら磨いているルックスやセンスで注目される二世たちを、あなたは全員知っている!?◆宮沢氷魚(26才)父親はこの人…宮沢和史(54才)小さな頃から芸能界に憧れ、俳優を志し、2015年のモデルデビューを経て2017年に『コウノドリ』(TBS系)で俳優デビュー。6月17日には自身のInstagramで父がボーカルを務めた「THE BOOM」の『ひゃくまんつぶの涙』を三線で披露し、父譲りの音楽センスを響かせた。◆寛一郎(23才)父親はこの人…佐藤浩市(59才)幼い頃から父の撮影現場を“遊び場”にしていたが、俳優デビューは20才になったとき。映画出演で各賞の新人男優賞に輝き、昨年は『グランメゾン東京』(TBS系)にも出演。映画『一度も撃ってません』(7月3日公開予定)では初の親子共演も果たしており見逃せない!◆三浦祐太朗(36才)両親はこの人…三浦友和(68才)三浦百恵さん2008年にロックバンドのボーカルとしてデビュー。当時は三浦の姓を隠して活動していたが、2017年に母・百恵さんの名曲をカバーしたアルバムを発表し、広く存在を知られることに。結婚に際して父も「きっと幸せな家庭を築いてくれると信じています」とコメントを発表するなど両親も盛大に祝福!◆藤井弘輝(28才)父親はこの人…藤井フミヤ(57才)大ヒットソング『TRUE LOVE』など数々の名曲を歌う藤井フミヤを父に持ち、2016年に“鳴り物入り”でフジテレビに入社した藤井は当時から注目の的。入社直後から『めざましテレビ』で活躍しているが、今年6月17日に社内恋愛を経ての結婚を発表! 結婚式では『TRUE LOVE』が流れる!?◆三浦りょう太(22才)両親はこの人…三浦りさ子(52才)三浦知良(53才)15才でブラジルにサッカー留学するなど、キングの称号を持つ父の背中を追うかと思われていたが、昨年『グランメゾン東京』(TBS系)で俳優デビューを飾り、今年6月に大手芸能事務所への所属を発表。父ではなく母が生きる世界で輝くゴールを決める予感。◆窪塚愛流(16才)父親はこの人…窪塚洋介(41才)2018年に映画『泣き虫しょったんの奇跡』でデビュー。父に似た端正な顔立ちで、今年2月にはモデルとしても活動スタート。父子それぞれのInstagramではツーショットなども投稿しており「イケメン親子!」とたびたび話題に。※女性セブン2020年7月9日号
2020.07.01 16:00
女性セブン
二世タレントの芸能界入り「パパ友会」が重要な役割果たす
二世タレントの芸能界入り「パパ友会」が重要な役割果たす
 芸能界では多くの「二世」たちが大活躍。最近では、あのサッカー界の超大物の長男も俳優デビューを果たした。そこで、放送作家の山田美保子さんが、昨今の「二世タレント」について分析する。 * * *「キング・カズ」こと三浦知良サン(53才)・三浦りさ子サン(52才)ご夫妻の長男、三浦りょう太(りょう=けもの偏に「寮」のうかんむりなし)クンが芸能事務所「トップコート」さんの所属になったと報じられましたね。 りょう太クン、15才でブラジルにサッカー留学した経験もあるのですが、サッカーではなく、俳優さんの道へ。田原俊彦サン(59才)をはじめ、芸能界にも幅広い人脈をもつ父上の影響でしょうか。昨年は、木村拓哉サン(47才)主演の『グランメゾン東京』(TBS系)に出演していらしたんですね。ごめんなさい、二世でいうと、佐藤浩市サン(59才)Jr.の寛一郎クン(23才)に気をとられ、りょう太クンのことはチェックしきれませんでした。 そうそう、三浦知良サンと木村拓哉サンの“ご縁”については、木村クン本人から聞かせていただいたことがあります。『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)の第1シリーズの外ロケ中、停車中の車のパワーウィンドーがサーっと開いたので、木村クンは「マスコミか?」と一瞬、警戒したそうなのですが、顔を出したのがカズさんで、「『BG』を見ています」「面白いです」と言ってくださったのだとか。その翌年、『グランメゾン東京』にりょう太クンが出演することになったのは、まさにご縁ですね。 りょう太クンは“ワークショップオーディション”にて「トップコート」の渡辺万由美社長と知り合い、所属することになったと聞きました。「トップコート」さんといえば“カメレオン俳優”の筆頭、中村倫也サン(33才)や、「日本アカデミー賞」最優秀主演男優賞を受賞した松坂桃李サン(31才)、菅田将暉サン(27才)も所属していることで話題。私が推している杉野遥亮クン(24才)、さらには新田真剣佑クン(23才)ら若手の超人気者もいらっしゃいます。 万由美社長は昨年、『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK)で、そのお仕事ぶりがクローズアップされ、所属俳優さんや女優さんをじっくり丁寧に育てていくことでも知られています。同事務所の公式YouTubeにて“お披露目”を行ったりょう太クン。強制終了させられたものの、尾崎豊さん(享年26)の歌マネで“ツカミはOK”。昨年、多くのコンテストで評価された「アタックZERO」のCMは、先輩の松坂サン、菅田クン、杉野クンも出演していることですし、“後輩役”として加わる可能性があるかも。 二世ということでいえば、渡辺謙サン(60才)の娘・杏サン(34才)や、水谷豊サン(67才)・伊藤蘭サン(65才)ご夫妻の娘・趣里チャン(29才)ら、大物二世の女優さんが所属している「トップコート」さんです。りょう太クン、本当に素晴らしい事務所に所属されましたよね。二世ブームに拍車をかけた「二世・三世会』 それにしても、ここ数年、二世タレントさんが次から次へとデビューされてますよね。まぁ、りょう太クンのようにご両親共に有名人だったり、そんな有名人のご子息が大勢通う私学に幼稚園や小学校から通っていれば、芸能界は決して「遠い世界」ではないハズです。 昔から「ステージママ」という言葉があるので、二世タレントさんの場合、お母様が子供さんのデビューに熱心かと思いきや、“山田調べ”では、男のコ、女のコに限らず、お父様のネットワークによって芸能界入りを果たす二世の方が多いようにお見受けします。 というのも、前述の“私学”には、パパたちが担任の先生を囲む「父の会」とか「パパ友会」というのがあって、先に子供さんをデビューさせている有名人パパに、ほかの有名人パパが質問を浴びせる…という話も聞いたことがあります。 それにしても、です。最近では、あまりにも二世タレントさんが多すぎて、「二世」であることは知っていても、親御さんが誰だったか、すぐに出てこないことがあります(苦笑)。 私が構成にかかわっている『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)では、ずいぶん前から「二世大会」がキラーコンテンツです。そもそも、明石家さんまサン(64才)・大竹しのぶサン(62才)“元”ご夫妻の長女・IMALUチャン(30才)がデビューしたことは、芸能界二世ブームの大きな“きっかけ”と言えます。 その後、「IMALUチャンの気持ちがいちばん理解できるのは私」と、大和田獏サン(69才)・岡江久美子さん(享年63)ご夫妻の娘さんの大和田美帆サン(36才)が食事会を開催。そこに関根麻里チャン(35才)、大沢あかねチャン(34才)らが加わって「二世・三世会」が発足したことが、さらにブームに拍車をかけました。“血縁”にこだわり、“家系図”に順番がある日本の場合、「お父さん(お母さん)にソックリ」とか、ご両親や祖父母、曽祖父母に至るまで有名人の二世、三世は、それだけで大きな注目を集めます。あ、賀来賢人サン(30才)と賀来千香子サン(58才)や、りょう太クンの母・三浦りさ子サンと『BEAMS』代表取締役の設楽洋さんのように、「叔母」「叔父」でもOK。昔から歌舞伎界では、こうした関係性を含めて取り沙汰されていましたから、芸能界でも今後は「遠い親戚」まで話題になる可能性が高いです。構成■山田美保子/『踊る!さんま御殿?』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ~テレ)、『アップ!』(同)、『バイキング』(フジテレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。※女性セブン2020年6月25日号
2020.06.13 07:00
女性セブン
【動画】佐藤浩市の黒板アートが本人に似すぎていて凄い
【動画】佐藤浩市の黒板アートが本人に似すぎていて凄い
 俳優の佐藤浩市さんと元サッカー選手の丸山桂里奈さんが映画『Fukushima 50』の黒板アートイベントに登場しました。イベントでは福島の会津学鳳高校美術部員が制作したチョークで描かれた黒板アートが披露され黒板には映画でW主演を務める渡辺謙さんと佐藤さんの顔が描かれていました。その絵を見た丸山さんは「ここまで似てると驚いちゃう」とその出来栄えを大絶賛していました。映画『Fukushima 50』は3月6日から公開です。
2020.03.05 16:00
NEWSポストセブン
佐藤浩市の黒板アートが本人に似すぎ! 丸山桂里奈が仰天
佐藤浩市の黒板アートが本人に似すぎ! 丸山桂里奈が仰天
 俳優の佐藤浩市と元サッカー選手の丸山桂里奈が、映画『Fukushima 50(フクシマフィフティ)』(3月6日公開)の黒板アートイベントに登場した。 同作は、東日本大震災発生時に福島第一原子力発電所に残り続けた50人の作業員を描く。佐藤は渡辺謙とのダブル主演を務める。丸山は「東京電力マリーゼ」時代に福島第一原発に勤務した経験を持つ。 イベントでは、福島の会津学鳳高校美術部員が制作した、チョークで描かれた黒板アートが披露された。黒板には渡辺謙と佐藤の顔が描かれていたが、丸山は「ここまで似てると驚いちゃう」とその出来栄えを称えていた。  東京電力女子サッカー部に在籍していたため、原発事故の際に陣頭指揮にあたった吉田昌郎所長(故人)の部下にあたる立場だったという丸山。吉田氏にお茶を入れていたエピソードを明かし、作品を見て涙が止まらなかったと語った。撮影/高柳茂
2020.03.02 16:00
NEWSポストセブン
高田文夫氏 一月の楽しみは還暦年男が演じる“浪花の寅さん”
高田文夫氏 一月の楽しみは還暦年男が演じる“浪花の寅さん”
 放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、年男を迎える高田氏が同い年とねずみ年仲間について、高田氏より一回り下のねずみ年男、桂雀々が『贋作 男はつらいよ』に主演に至る顛末についてお送りする。 * * * あけましておめでとう。あけすぎたのかもしれません。ネズミ年、そう私は今年6月で72歳。同じネズミでもひとまわり下(60になる)の桂雀々とたった二人で“チューチューマウス会”というのをやっている。12月になると私のラジオのゲストに雀々が来て、暮れの「桂雀々独演会」(国立演芸場)には私がゲストで出演し二人で爆笑トーク。何故か気があう二人。会の主旨は「ただ人前でイチャイチャするだけ」というもので、すでに半蔵門近辺では年の瀬の風物詩にもなっている。 毎年毎年二人だけじゃ少し寂しいので、来年は誰かをマウス会に入れて国立でイチャイチャしようと私が提言。元祖“おっさんずラブ”である。高座の上で二人で考えた。誰がいいか。私が「1948年生まれは凄いぞ。沢田研二、井上陽水、五木ひろし、泉谷しげる、谷村新司。歌手じゃなかったら舛添要一か鈴木宗男だな」に爆笑。 雀々少し青ざめて「ちょっ、ちょっと呼べへんわ。私の年代も仰山おりまっせ、たしか真田広之、佐藤浩市」と胸を張るから言ってやった。「60歳になるのはダニエル・カールにエスパー伊東」「それオチやん!」だと。同じ干支の人を探すのも面白い。ちなみに呼べばすぐに来そうな落語家だったら、私と同じ1948年生まれにヨネスケ(桂米助)、月亭八方、桂文珍がいる。 その雀々だが、ちょっと会わないなと思っていたら大変な仕事をしていた。映画の『男はつらいよ50 お帰り寅さん』は暮れに公開され話題だが、なんと山田洋次監督はそれを作りながら、数年前より“浪花の寅さん”を考えていたとか。雀々の名著『必死のパッチ』を読み、この人だとひらめいたとか。雀々は小さい時に親にすてられ一人で暮らしていたのだ。フーテンの寅よりも悲しい生い立ちなのだ。 1月5日の夜10時から全4回で、NHKのBSプレミアムで放送するというからおどろきだ。妹のさくらは常盤貴子、マドンナは松下奈緒、田畑智子と本格的。これは楽しみ。正月一番の番組かも。題して『贋作 男はつらいよ』。 正月のテレビがこれなら映画はこれ。『ヤクザと憲法』『人生フルーツ』と衝撃的なドキュメンタリーを創りつづける東海テレビによる劇場版第12弾。今テレビの現場はどうなっているのかから、カメラを局内にむけた恐ろしい作品『さよならテレビ』。私も長いことテレビでメシを喰わせてもらってきたのでドキドキの一本。東京では“ポレポレ東中野”のみでロードショー。■イラスト/佐野文二郎※週刊ポスト2020年1月17・24日号
2020.01.05 16:00
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